Axon7 レビュー – ちょっと想像を絶していた

選択経緯

サブ機はHUAWEI P10 lite, ZTE Blade V8, ZTE Axon7で悩んだ末のAxon7。 世代が古いせいか急激に安くなったのがポイントだった。

(歴代愛機では) ぶっちぎりの高性能

旧世代といってもフラッグシップモデル。 SD820を採用し、Antutuスコアは15万を越える。 SD835モデルでもOnePlusやGalaxyを除けば16万台なので、全然現役、というかさすが800番台。

旧世代なので重さとか大きさとか残念なポイントもあるのだけれど、旧世代ならではの点もある。 ディスプレイ解像度が高いのだ。

一時期ディスプレイ解像度は上がっていったのだけれど、結局バッテリーとトレードオフしている割に効果がないということでFHDに回帰しつつある。 なので割と貴重な高解像モデルだったりする。

ZTEはSD835モデルを出していないので依然としてフラッグシップモデルで、 実はフラッグシップモデルに対する意気込みを結構感じることができた。

音に関しては素晴らしい

Axon7は結構音に関する点を押していて、DOLBY ATMOSを採用している。

DOLBY ATMOSは対応コンテンツのみで効果を発揮するので現実的にはあまり見どころではないのだけれど、 DOLBYのイコライザ、結構良かった。

単純に音を整えるだけのイコライザであれば、ほっとんどいらないのが実情で、 せいぜい使っているオーディオに合わせて尖った出方をする部分を潰すくらいしか使えない。 VLCのイコライザとか使ってみればわかると思うのだけれど、音楽を作るときに相当追い込んでミックスしているので、 音量バランスを崩すことでいい音には基本的にならないのだ。

ところが、タイミングやリバーブのようなエフェクトの掛け方まで重ねていくことで、全く違う世界が見えてくる。 ある意味邪道とも言えるこうしたイコライザはCowonのJetEffectが強烈で、ものすごいいい音に聞かせてくれるのだけれど、 DOLBYはさすがもっと攻めていた。 JetEffectみたいにまるで音源がいいものであるかのような感じじゃなくて、もっと演出的に感じる。 それこそ、映画館で聴く音楽みたいな。

DOLBYというとアナログカセットテープデッキのことを思い出してしまうおっさんは(私含めて)多いと思うのだけれど、 あのわざとらしく古臭い感じはだいぶ減ったと思う。

イコライザ自体がパライコもどきみたいなものになっていて、現実的なレンジでいじらせるので遊んでるとそれぞれに味が出るのもいい。 ただし、手軽ではあるのだが、Zenfone 4 Selfie Proのような細かなセッティングができるものではないため、どちらかというと雰囲気重視か。 そして、全体的に「迫力を出す」方向性なので、若干疲れる。DOLBYだしシアター向きなのかな。

いいD/A載せてるということもあって、たしかになかなかいい音を出してくれる。特にスーパーモード。 まあスマートフォンなので、「アンプとノイズ…」といいたくはなるのだけれども、ポータブルで求めることでもないだろうし、 ノイズに関してはガチで音楽聴くのなら機内モードにしてしまえばだいたい解決する。

とりあえず高級DAPいらずな仕上がりなのは確か。Cowon plenue買わずに済んだ感ある。

なお、付属ヘッドセットがイヤーチップが大きくてプラ部品になってて穴が複数あいているタイプなのだけど、 これは私としては耳にまったくはまらないので嬉しくない。ASUSの付属ヘッドセットのほうが絶対いい1

音楽アプリがアルバムにもアーティストにも対応しておらず、フォルダ再生がトラック順でもファイル名順でもなく曲名順になってしまう点は直してほしいが。 VLCの起動制御がうまくできないのか、VLCでの音楽再生はバッテリーを結構消耗して警告もされる。 このため私はPulserを使用するようにした。

スピーカーは非常に細かくボリューム調整が可能で、最大音量がかなり大きい。 超爆音だったOukitel K40002よりは小さいけれど、雑踏の中でも目立つ大音量が実現する。

超カメラ

それほど語られてない、というかむしろ残念みたいに言われているAxon7のカメラなのだけれど、 いやいや相当すごいよ?

Zenfone 4 Selfie Proによる写真
Zenfone 4 Selfie Pro: 明暗は潰れて黒と白に近い状態

Axon7による写真
Axon7: 白飛びしているようにも見えるが、影による階調もあり、Zenfoneのホロもよく出ている

まずFHD 60fps / 4k 30fpsが撮れるという時点で相当なのだけれど、静止画は20Mpxの撮像素子で、 カメラ優秀な上にソフトウェア的にHDRがんばっているZenfoneを凌いで、「まっしろとまっくろの箱」を並べてきっちり移してくれるという超優秀カメラだったりするのだ。

みてわかるとおり、Zenfoneのほうもかなりがんばっているけれども、Axon7は白も黒もきっちり出しつつ、なんと虹色に反射するZenfoneのケースの色を完璧に写している。 これって写真になるんだ…と思ってしまった。

さらに手ブレ補正もある。とても嬉しい。 マニュアル撮影モードもあり、高級コンデジ並の撮影が可能だ。

これはもう完全にコンデジいらずである。

なんということだ。DAPよりコンデジより安いのに、DAPもコンデジもいらないというのか。

ただ、ひとつ大きな難点がある。シャッター音がやたら派手で大きいのだ。 いくらなんでも…というレベルなので(小型のデジイチより大きな音がする)、もうちょっと小さくてもよかったのではないか。

また、4k H.265動画撮影時は猛烈に端末が熱くなる。

暗い場所ではフォーカスが遅め、という問題もある。

さすがSD820

Zyonという音ゲーをやってみたところ、描画がとってもなめらかで、ラグなく反応してくれる。

K4000Proだとゲームにならないほどのラグがある。 ラグが一定ではないので、音楽ゲームとしてはほとんどなりたたない。押すタイミングの正確さが関係なくなってしまうから。

Axon7はさすが、とても安定している。スコアもとても伸びた。 仲良かった子がお勧めしたからという理由でやっていただけなので今はもうやらないけれど、 超重いBeatgather Uもさくさく動くのでは。

世界にはあるんだけどね

こういうSD800系を積んだゴリゴリのスマホで安いやつは中国系メーカーには結構あったりするのだけれど、 技適という法的な問題と、電波周波数帯というおま国的事情が立ちはだかる。

そういう世界水準(中国水準?)のお値段で、日本で合法的に、日本の電波をつかんでくれるフラッグシップモデルって、なんて素晴らしいんだ…

美しいディスプレイと滑らかさ

高精細ディスプレイを採用しているので、最近の有機ELモデルとはまた違った美しさだ。

なお、自動輝度調整がちょっとあわただしい。 細かく切り替わってほしい人もいるだろうけれども、明るい環境ではちょっと傾きが変わると輝度が変わるのでZenfoneよりも先にオートはオフにした。

輝度調整は最も暗い状態では闇の中でも目立たないほど暗く、明るい状態では真昼の光の中ではやや厳しい状況もありえる程度でや物足りない。

そして注目したいのがガラス。 なめらかなので指のすべりがいい。スワイプが気持ちいい。

本体は重い

表記重量は175gで、実測はバンカーリングをつけた状態で188gなので恐らく表記重量程度なんだろうけれども、 持った感じは明らかに重い。Zenfone Selfie(ZD551KL)と同程度とはとても思えない。

寝ぼけ眼では持ち上げにくいレベルだ。

ホームアプリはミニマム

機能は最小限でドロワーもない。

私の場合Axonはサブ機なので別に構わないのだけど、ちょっとこれは不便かもしれない。

しかし実際のところあまり困らないということにも気づいた。 ドロワーがなければ、自分でフォルダ分けして整頓するからだ。

困るのは標準アプリの無効化ができないこと。 アプリから無効化すれば良いのだけど。

余計なものは入っていない でも便利なものは揃っている

WPS Office, AccuWeatherが入っている程度で余計なものはほとんど入っていない。

一方、シンプルなギャラリーやカレンダー、ダウンロードマネージャ、ファイルマネージャなどは良いアプリだ。

この辺りは好みにもよるだろうけれど、余計なものが入っているのが嫌な人にはお勧め。 私はZenUIくらいのバランスがいい。

独自機能自体はMi-POPというナビゲーション機能があるが、Axon7は画面内にナビゲーションを表示する方式ではないためメリットが薄い。

NFC搭載で、メニューアイコンからのオンオフが可能。

「ツール」に“コンパス”, “ライト”, “電卓”, “ノイズ測定”, “定規”, “分度器”, “水平器”, “水準”と揃っていて、超便利。これはたまらない。

なんとメニューボタンを持っている

Yukari起動時にメニューがでなくて困惑したのだけれども、Android4時代はおなじみだったメニューボタンが、戻る長押しにアサインされている。

指紋センサー

角をもったときにちょうど人差し指がくる位置。 反応はすごく速いわけではないが、なかなか良好。

バンカーリングを使用した場合ちょっとアクセスしづらくなる。

Zenfoneと違い、指紋でのロック解除を有効にしていると起動時も指紋でアンロックできてしまい、再起動してもロックできない。

バッテリーセイバー

割とバッテリー消費は激しい印象なのだけど、現実にはなかなか使いにくい省エネモードを搭載しているほか、 アプリごとの管理が可能。

ただし、アプリごとの管理はわかりにくく、効果もいまひとつ。 自動起動はZenUIのようにまとめてくれたほうが嬉しかった。

日本語入力

SHARP, HTC, LG端末でもおなじみiWnn。 HuaweiやSamsung端末もiWnnらしい。

SD820搭載のAxon7をもってしてもちょっと反応が遅く、Google日本語入力のほうがさくさく。

ホールド感

丸っこく、さらっとしているので落としそうになる。

はしっこのほうを握るようにすると安定するが、乗せるタイプの人には危険。

使い勝手ならZenfoneだけど

ZenfoneはZenUIの出来も含めて便利機能満載なので、とても使いやすい。 なので使い勝手という面ではZenfoneに分がある。 この感覚に関しては、国産端末にこだわる人の気持ちもわからないではないものだ。 おサイフケータイがないと、防水でないと…みたいなことを言う人は多くて、そういう人にとっては性能ではなくそうした一部の機能性が快適さに直結している。

別に私はそういうことは思わないのだが、やっぱりUI周りの快適さや、豊富な機能といった面から、日常的に使うならZenfoneに分があるし、 両方ともnanoSIMになったので別にどちらをメインにしてもいいのだけど、やっぱりZenfoneがメインだなと思ったりもする。

けど、インパクトがあったというか、「すげぇ!!」ってなったのはAxon7のほう。 当たり前なのかもしれないけれど性能面ではとてもかなわない。 音楽も写真も処理能力も、というとZenfoneの出番がないのでは?と思ってしまうほどだ。

利便性が高くバランスの取れているメインのZenfoneに対して、高性能なAxon7をサブにするという選択肢は、その差別化もはかることができ、非常によかった。

Zenfone 4 Selfie ProはZenUIの使いやすさや、薄型軽量であること、ソフトウェア的な使い勝手の良さ、さらに優れたマイクと自撮り、ヘッドフォンと耳に合わせてチューニングされた疲れない音といった強みがある。

対するAxon7は処理性能のアドバンテージと、カメラも素でDACも高性能なデバイスといったNexusにも見られる高性能デバイス路線に最低限に、しかしあることによって使い勝手が大幅に大幅に向上するチューニングが施され、最小限のモディファイで最大の効果を発揮、余計なものはないというキャラクターだ。

スマートフォンは本質的にコミュニケーションツールなので、普段使いとはコミュニケーション主体にした設計となる。 導入されるアプリケーションもLINE, Skype, Discord, Xabber, Jitsi, さらに言えばICQ, Kakao Talk, Viberなどだ。 あるいはTwitterやFacebook、そこから派生してのウェブブラウジングとYouTube…といったことだ。 これらは性能はあまり必要とされないが、ほどほどないとストレスになる。

Zenfoneのほどほどにはある性能と良い使い勝手、優れた入力フィール、軽量といった特徴はまさにこうした「普通の使い方」に適している。 このような普通の使い方では使い分けが生じないわけで、そのような「使い勝手のいい端末」に対するサブとは何か…というと、やはりスマートフォンが持っている「遊びの部分」に求められるだろう。

ゲームをする、動画を見る、音楽を聴く、画作りをして写真を撮る、動画作品を作る… といった遊びの部分を突き詰めてくれる。 実用的で使いやすいスマートフォンのサブとして遊べる高性能スマートフォン、まさに理想的な組み合わせだ。 そもそも、実用性だけを求めれば、SD800系などいらない話になる。

高性能デバイスからくるいい写真、いい音や、その性能を活かすことができる迫力を演出するDOLBY ATMOS、そしてSD820といったデバイスを揃えた上でどう使うかはユーザー次第…という、「自分の使い方」があって、高性能デバイスがあれば何ができるかを分かっている「玄人好み」なスマートフォンだと思う。

洗練を問われれば厳しいものもあるが、無骨に性能を詰め込んだといった趣で、 頼れる、遊べるスマートフォンだ。

私の場合はコミュニケーションツールという面を重視しており、遊びの部分ではスマートフォンはほとんど使わない3ためにAxon7がサブとなっているが4、スマートフォンはコミュニケーションにも使うが、一方でゲームや動画鑑賞など


  1. とても高音質というわけではないのだけれど、割と低音ゴリゴリで私は好きだ。

  2. K4000 Proはそこまでの大音量にはならない仕様に変更された。

  3. 基本的に家でスマートフォンを使うこと自体があまりないのだ

  4. 他にもいくつか理由がある。ゲームを含め「厳選していないアプリケーションを多くいれる」という使い方はセキュリティ的に問題があり、コミュニケーション情報や金銭的情報を集積しやすいメイン端末ではあまりしたくないものだ。必然的に、メイン端末は「厳選された信頼できるアプリとやむをえないアプリ」で構成される。

Zenfone 4 Selfie Pro レビュー – 生まれ変わったZenfoneはとてもいい!

経緯

Zenfone Selfie(ZD551KL)とAndroid One S2の両方が調子がおかしすぎるので、両方とも買い換えることとなった。

やっと高性能化

実はこれまでAntutuスコア20000前後 or 35000前後のモデルばかり使ってきている。

  • Oukitel K4000 Pro (25000くらい)
  • Elephone P6000Pro (35000くらい)
  • ASUS Zenfone Selfie (33000くらい)
  • LG L-05E (21000くらい)
  • Panasonic ELUGA X P-02E (19000くらい)
  • KYOCERA Android One S2 (37000くらい)

見事なまでに進展がない。

そこにきてのZenfone 4 Selfie Pro(ZD552KL)のAntutuスコアは60000を軽く越えてくるので、いきなりパワーアップしてしまった。

Zenfone 4シリーズは従来とは路線が違う、と感じる。 従来だと20000円前後のリーズナブルなモデルと、高級なモデルでも3万円台に収まっていた。 ところが、比較的安価なSelfieも50000円近いところからスタートしているし(今は4万円切るくらい)、高性能版のZenfone 4 Proに至っては9万円近く、Snapdragon 835採用でGalaxyと真っ向勝負だ。 簡単にいえば、クラスを上げた。

おおまかにシリーズ内での違いを言うと、

  • Maxはマイレージ重視。SD430でミドルロークラス。その代わりバッテリーを増やしたり、トリプルスロットにしたりして差別化している。アウトカメラがダブル。Antutuは43000点くらい
  • Selfie Proはインカメラがダブル、アウトカメラはシングル。インカメラLEDつき。SD625でAntutu63000点くらい
  • STDはアウトカメラがダブル。SD660+6GB RAMでAntutuで110000点を越えるレベル
  • ProはSD835に光学ズームレンズを持つダブルレンズアウトカメラ搭載。Antutuでは160000を越える程度でOnePlus5みたいなド級ではない

ちなみに、“Zenfone 4 Selfie”(ZD553KL)というモデルもある。 SD435搭載で552よりも少し大柄なボディ、IPS液晶ディスプレイ採用やジャイロセンサー非搭載などコストダウンされており、こちらは従来の廉価スマートフォンであるZenfoneという印象だ。

これまでZenfoneは「微妙な違い」でラインナップされていたのだけれど、明確に

Selfie < Max < Selfie Pro < STD < Pro

というクラス分けをした一方、クラスの低いMax/Selfieについては激戦区ということもあって明確なキャラ付けしたのかな?という感じ。

Zenfone Selfie (ZD551KL) の話

Selfieは3の時はなくて、2の時以来の再登場。 Selfieを名乗るだけあってselfieに対してはガチなのだけれど、551と552ではちょっと方向性が違う。 551のときは撮像素子もレンズも大きいもの(背面と同じもの)を乗せるという方法だったのだけど、552はちょっと高画素な素子に明るいレンズを組み合わせて、控え目な広角レンズも積んでおくというスタイル。

selfieにやたら力入っているメーカーといえばOukitelで、K6に至ってはインアウトともダブルでインカメにもフラッシュを積んでいたりする。 面白さではK6のほうが上なんだけれど、SoCがMT6763なので日本だととにかく電波が入らない。まぁそもそも日本では…なんだけども。

551がコンパクトカーにスポーツカーのエンジン載せたようなもので、552がホットチューンになったみたい…と思えばテクノロジーの進歩を絵に描いたようだけれども、 思い切りがあったコンセプトという点では551のほうが好きだったなぁ、と思ったりもする。

けれど551 Selfie、とにかく駄目な子だった。

  • バッテリーが持たない。尋常じゃないくらい減る。Zenモーション入れてると待受4時間とかいうレベル
  • カメラの起動が超遅い。ロックからだと15秒とか待つことになる
  • インカメラ、アウトカメラとも画角が超狭い。セルフィーは綺麗に撮れるけど、そもそも絵に収まらない
  • カメラはなぜかタッチでフォーカスすると一点そこにフォーカスしたように見せかけて全然違うところに飛ぶ
  • ムービーでは一旦近いところにフォーカスしてしまうとタッチしない限り取り戻せない
  • Atokで文字入力しているとメモリを大量に食う→発熱→フリーズのコンボが待っている。超フリーズする
  • 動きがもっさり。PIN入力もひと呼吸ずつ起きながら入力する必要がある
  • Zenfone2全体に言えたことだけれども、するするしてる上に丸いのでめっちゃ落とす
  • もっさりしたディスプレイ
  • あんまりよろしくない音
  • 明るさ調整が、暗い側は明るすぎるし、明るい側は暗すぎる

カメラは結構ちゃんと撮れるし、マイクも音が入るんだけれど、画角の狭さと、フォーカスのアホさで絶望的に使いにくい。 レスポンスが悪いからストレスがたまる。 スコアの低いOukitelのほうがずっとストレスがない。

まさか次もZenfoneにするなんて思っていなかったのだけれど1、ASUSのTwitterの中の人が押してくれたので、触ってみたら…

メガシンカしてしまったZD552KL – Zenfone 4 Selfie Pro

形状からしてもうかつてのZenfoneの面影自体ない。

Zenfone 3も割と過去の過ちはなかったことにしたデザインだったけれど、Zenfone 4シリーズはうすっぺたい板になった。 Proはともかく、他は薄い。Selfieが一番薄い。

3と同じようなちょっとざらついた手触りなのでもう落とすことはなくなった。 そして、なにもかもが完璧に直されていた。

  • バッテリー持ちはよくなった。改善した、じゃない。「よくなった」(ただし、連続使用だと割と減る)
  • ロックからのカメラ起動は0.3秒くらい。速い
  • アウトカメラの画角は普通で、気持ちワイド。インカメラに関しては広角レンズを別途用意
  • フォーカスはめちゃくちゃ速く、タップするとしっかりフォーカスを保ってくれる(そのかわり、フォーカスを変更したい場合はなかなか離してくれなくてもどかしい)
  • フォーカスが速くて正確なのでムービーもいい
  • Atokが爆速。フラワータッチが捗る
  • PINの高速タイプでも遅れなし
  • 薄い上にしっかり持てる素材なので持ちやすくて安心感がある
  • ディスプレイは有機EL採用で超きれい。綺麗すぎて無駄に画面眺める
  • 明るさ調整もとても暗い〜眩しいまで調整できるようになった

インカメラフラッシュや強烈の一言に尽きる美人モードなども強化。 これはすごい。マジパネェっす。

なお、音はあんまり改善してない。相変わらず悪い。 そしてセルフィーへのこだわりの一部だった背面ボリュームがなくなってしまった。 クランプ固定するときにボタンを押さないので便利だったんだけれども。

ちなみに、551 Selfieは画角が狭すぎて背面ボリュームに手が届くレベルでは、手を目一杯伸ばしても顔が収まらない。

552 Zenfone 4 Selfie Proは旧Selfieの弱点を完璧に克服していた。もはや面影もない。

カメラ は高いソフトウェア力

アウトカメラは551時代と比べて劇的に改善されている。

起動は高速化されており、ほとんど瞬時に起動する。

フォーカスは十分に高速で、使いやすい。 ただし、タップフォーカスせずに撮影しようとすると、フォーカスをとるまでにちょっと迷うため、シャッターボタンを連打しての撮影までの最短時間は起動時間含め1.6秒程度。 十分速いが、超高速とは言えない。それでもAxon7よりも速いのだが。

タップフォーカスした場合、上下スワイプでEV調整が可能。 非常に使いやすいが、一方でフォーカスポイントを間違えた場合に修正するためにはリリースを待つことになり、ちょっと遅い。

アウトカメラは若干ワイド。顔認識機能は若干パワーダウンした。 シーンモードがほとんどなくなり、その意味では利便性が低下したが、8種類のフィルタがあるほか、 ポートレートモードと、アウトカメラでの美人モードが搭載された。

HDR, アスペクト比, セルフタイマーについてはメイン画面のアイコンから簡単に操作できるようになった。 これはかなり便利だ。

デジイチよりもずっと使いやすい強力なマニュアル撮影モードがある。 総じてソフトウェアの出来が光る。ZenUIの全体的な使い勝手の良さがカメラアプリにも反映されている感じだ。

アウトカメラはちょっと暗めで、EV調整が必要なシーンも多いが、インカメラは非常に明るい。 ソフトウェア的に明るく映るように調整されてもいるのだけれど、F1.8という明るいレンズを搭載しているのは事実だ。 アウトカメラがF1.8ということはとても考えられない暗さなので、インカメラが明るいのは確かだ(こちらはF1.8という数値が出ているのだし)。

551Selfieはぴったりとくっついて腕を伸ばしてもちょっとふたりが画面に収まるのは難しかったが、このインカメラならそのようなことはないだろう。 ワイドカメラは画素数は低いが、意外なほど綺麗に撮れる。 とはいえ、恐らく少ないシーンに対応するための補助機能という扱いなのだろう。その意味でK6のようなものとはちょっと異なる。

もちろんこれだけでも強力だけれど、セルフィー専用アプリ Selfie Master の存在も欠かせない。 簡単に盛りに盛った写真が撮れる。

さらになんとインカメラでの4k30fps動画撮影が可能で、セルフィー動画にも対応し、「美人エフェクトLive」が搭載されている。 女子力の高いスマホだ。

また、551Selfieでもそうだったのだが、マイクの性能が良い。 音の溢れているゲームセンターでの音ゲー撮影や、生でも音のききとりにくいセミナーなどでも綺麗に音を撮ることができる。 同じセミナーでAxon7とZenfone 4 Selfie Proの両方で撮影を行ったのだが、Axon7ではスピーカーがなにを言っているか判別できないのに対し、Zenfone 4 Selfie Proでは明確に何を言っているか聴き取ることができる。 動画撮影時のマイクについては触れられないことが多いが、スマホの動画撮影で最大のネックになるのがマイク性能なので2、Zenfone 4 Selfie Proは音が重要になる動画でも良好な品質で撮影することができる。

また、撮影時のシャッター音がかなり小さい。 撮影禁止ではないが、静かな空間で写真を撮るときにはかなり気を使うので、このくらいの音量だととても嬉しい。

ASUSロゴをウォーターマークとして入れる機能はいらないかな…

手放せなくなる Always on Panel

「ない」と思っていたのに実際は便利だったのがAlways on Panelだ。

551 SelfieにはZenfone coverという機能があった。 これは時刻や着信などの情報を画面に表示しっぱなしにするもので、専用の手帳型ケースと組み合わせて使用する。

しかしながら画面を常にオンにしておく、ということなので、相当電池が辛い。 Zen Motionといい、なぜかASUSは画面に通電したがる。

だが、Always on Panelは有機ELを前提にしており、描画部分以外は電気を使用しない。 さらにちゃんと真っ暗になると消える仕様だ。 更新は2分ごとで優先度も低い。電池消耗は抑えられている。

有機ELの消耗を考えて(必要があるのかは不明だが)描画位置は毎回変わる仕様。

使ってみた感じでは特に電池の消耗が気になるという感覚はなく、むしろ時間をみるためにしょっちゅうスクリーンをオンにする人なら省電力に貢献するかもしれない。 慣れると結構便利。

ちなみに、Galaxyにも似たようなものがあるのだとか。

ディスプレイと色味

有機ELの美しさを強調するためか、スーパーカラーモードが有効になっているが、LINEなど文字を見ようとすると違和感のあるビビットさだ。 野菜表示用という感じ。

標準にするとこれは改善される。

一時期のような高精細液晶ではないが、AMOLEDであるためコントラスト比が高く、美しく疲れにくい表示だ。 高精細というわけでもないのに、文字がくっきりで長文読みが楽。

Zenfone 2時代は輝度調整幅が極端に狭かったが、普通になった。 というか、暗い側はそこまで極端ではないけれども(電気消した中で気づかれないようなレベルにはならない)、明るい側は本当に明るい。

指紋センサー

iPhoneなどと同じ、ホームボタンが指紋センサーになっているタイプだ。 親指を行った指紋登録する場合は、親指のどこを登録するかが問題になる。

実際に使ってみるとホームボタンが指紋センサーというのは便利で、指紋センサーを有効にしておけばストレスの少ないクイックアクセスが可能になる。 手の混んだ攻撃を受ける心配がない状況であれば指紋センサーを使用してアンロックすることで覗き見による攻撃のリスクを低減し、長大なパスワード3の入力をスキップすることができる。 指紋によるアンロック設定は独立した設定であるため、シーンによって切り替えることも考えられる。

なお、「端末を起動するにはパスワードを必須とする」をオンにしておくことで、再起動をかけることで指紋認証を一回だけ切ることもできる。

アプリケーションロックに指紋センサーを使用するにはアプリロックが利用できる。 端末のアンロックに指紋センサーを適用しなければ事実上の二要素認証になる。

アプリロックでホームボタンに指を置くという動作になるとどうしても思わぬところでGoogleアシスタントが起動してしまう。 そうすると再認証になって使いにくい。 これは「設定→アプリ→設定→アシストと音声入力」から無効化できる。

ZenUI 4.0 とバグ

ZenUI

ZenUIは一部はZenfoneでなくても使用することができる優れたUIアプリ群だが、Zenfoneの価値を高めるためなのか、 多くのZenUIアプリが配信停止となっている。

Android/iOSのあらゆるUIの中で4最も優れているUIだと思うが、 他のスマートフォンで使えなくなったことと引き換えなのか、怪しげなアプリを高める組み込む動作が見られなくなった5。 これはZenUIの大きな欠点だったため、

ツインアプリ は対応アプリが少ない

LINEやTwitterで複数アカウントを使い分ける「ツインアプリ」というのがある。 私はLINEを使い分けているので中古端末持っていたりするのだけれど、それがいらなくなる。夢のようだ。

ただし、Kakao Talk, Discord, Skypeには対応していない。

また、ツインアプリを有効にするとツムツムは起動できない模様。

ASUS Weather バグ

ASUS Weatherは相変わらず現在地の自動取得をオフにしていると現在地のデータが取れなくなる。

ZenUI セーフガード …はいらないかな

子供向けのアラームちっくな、謎のセーフティ機能がある。 電源長押しからも表示されるのだけど、問答無用で緊急通報するというなんともデンジャラスな機能だ。

さらに設定でonにすれば電源ボタン連打でも緊急通報される。

これはいらないのでは。

そのほかにも色々なSOS機能がある。iOSのさらに先…ということなのかもしれないけれども、 せめてオンオフできるようにしてほしい。誤操作が怖い。

もちろん、子供や女性にとっては頼りになる機能なのかもしれないけれど、そのケースにおいてさえ私には安全ピンのないサーマルパイナップルに見える。 武装すればいいというものではないのだ。

なくなった便利なアプリ

ぜひ復活してほしい、551Selfieで便利だったアプリが、次のものたちだ。

  • ASUS Music
  • ASUS Messageing – SMS & MMS
  • Do It Later

SuperNote, QuickMemoもなくなった。

ホールド感

薄くて軽くて、しっかり持てる。 5.5インチだけど女性でも持ちやすいかもしれない。

ただし、私の場合はスマートフォンを握らないため、落としそうでやっぱり怖い。 5.5インチだとバンカーリングくらいはないと怖いかもしれない。

日本語入力

Atokを採用。

相変わらず語彙力のない変換エンジンだけれど、フラワータッチは秀逸。 反応速度が上がったので高速タイプが可能になった。

ただし、変換は辛い。

スピーカーとヘッドフォンでだいぶ印象が違う。

まずスピーカーはまぁまぁクリアでいい音だ。 オーディオウィザードによる音量調整も綺麗に決まるし、音量調整の段階が細かい。 最小音量は本当に極小の音にできるし、最大音量はそこそこ大きな音になる。

一方、ヘッドフォンだとそんなに音はよくないな、という印象になる。 音量も控え目だし、なによりオーディオウィザードをonにしていると曲によってはやたらコンプがかかったような聴きづらい音になってしまう。 聴こえが自然じゃなくてかなり聴きづらい。

だが、「作り込める」という店で違いが出てくる部分もある。

オーディオウィザードはカスタムプロファイルがひとつ作成可能なイコライザのみならず、ヘッドフォンプロファイルと、それを調整するためのリスニングプロファイルを選択することができる。 ヘッドフォンプロファイルで選択できるヘッドフォンは随分と偏りがあってなかなか人気のヘッドフォンですらも選択できないのだが(私愛用のULTRASONEはメーカー選択肢自体がない)、汎用プロファイルも一種類しか作れないため使い分けているヘッドフォンに合わせることができない。 比較的近い特性をもったヘッドフォンをベースにリスニングプロファイルで調整する手もあるが。

リスニングプロファイル調整は手軽な方法で適切に調整してくれる。 買ってみるとヘッドフォンプロファイルはこのリスニングプロファイルのベース値という印象だ。

ちなみに、私のイコライザセッティングは-3 - 0 - 8 - 4 - -1 - 2 - 4 - -1 - -4 - -8である。 イコライザセッティングはリスニングプロファイルまで作ってからやること。でないと意味がない。

この3点を全てセッティングすると聴き心地の良いサウンドになる。

付属ヘッドフォンはZD551KLと同じくZenEar。色が(本体赤では)白になっている。 ZD551KLでは本体白でも黒だった。 ZenEar、出音は安いけれど割と低音ゴリゴリで私は好きだ。ZenEar S買ってしまおうかなと思っている。

ちなみに、ハイレゾに関しては誤謬たっぷりなので、説明が大変なのだけれど、 そこまで嬉しい要素ではないかなと思いつつ、付加価値としてみれば嬉しいかもしれない。 私なら16bit/48kHz FLACに落として持ち歩くけれど。 一応2TBのmicroSDが載る仕様なので、ハイレゾ音源を持ち歩いて聴くこともできなくはない。 街中でハイレゾ音源が聞き分けられるレベルの音量で陶酔されると多分公共の迷惑になるけれど。

試したところコンプがかかったようなではなく、本当にコンプをかけていた。


レベラーがないため、コンプリミッターで処理しているようだ。 コンプがかかるのを避けたい場合はイコライザで全て0以下にする必要がある。 再調整して-8 - -4 - 0 - -3 - -5 - -6 - -2 - -1 - -5 - -10というセッティングになった。


なお、イコライザでマイナスにセッティングするのは非常に正しい。 基本的にソースギリギリまで音圧を稼いでいるのが普通なので、ちょっとでもプラスにすると音が割れてしまうのだ。 プラスにセッティングする場合はレベラーで全体を下げることで0以下に収まるようにしなくてはいけない。


また、音楽制作過程でも基本的にイコライザは音を下げるものである。 音を下げてバランスをとってからコンプやリミッターで音圧を稼ぐのだ。


滑る


傾いたテーブルの上に画面を下にして置くとつるつるの画面のためか滑って落ちてしまう。 散々試してもちょっとした傾きで簡単に落ちてしまって困った。

Zenfone 4 Selfie Pro、セルフィー撮らない男子でもアリ

デフォルトアプリとしてインスタも入れられちゃっているZenfone 4 Selfie Proだけれども、 私みたいにインスタやらない、自撮りしない系男子でも、 625搭載のミドルクラススマホが欲しいのなら一考の余地はある。

このクラスではちょっと高め(下手すると1万円くらい高い)なんだけど、 全体的によくできてる。

薄くて持ちやすいし、前Selfieよりも小さく軽くなっていたりするというのもあるし、 有機ELのディスプレイも綺麗だったりというのもあるけれども、 まずASUSのZenUIの使いやすさが光るし、カメラに関しては特筆するべき点が豊富。

けれどそんなリア充じゃなくったって、アウトカメラのフォーカスと手ブレ補正の優秀さは魅力に感じるのではなかろうか。 だったらSelfieでなくてMaxでもいいということになってしまうけれど、自撮りなんかしない系男子でもプロフィール写真的な位置づけで写真乗せる必要があるときはあるだろうし、 インカメラ優秀も稀に役に立つ。

それに、Selfieは薄くてカッコイイので、別に自撮りが全てじゃない。

また、背面ボリュームの関係で551 SelfieはFn長押しでスクショできたのだけれど、これも設定から復活できるようになっていたりする。

あと、サンライトゴールドは割とよく見かけるいわゆるローズゴールドなんだけれど、 ネイビーブラックとクラシックレッドは最近はあまり見ない色の赤と、珍しい濃紺のラインナップというのも魅力。

充電がmicroUSBで、5V2Aなのはちょっと残念ポイントだけれど、 全体に相当いいと思う。

メインはZenfone 4 Pro Selfieにする!と早い段階から決めていたのだけれど、 実際外れてなかったと思っている。

ちょっとなぁと思う部分もあるにはあるのだけれど、余計な機能は全体的に見れば減ったし、いい塩梅なのではなかろうか。 Zenfone Selfie (ZD551KL)の時は不満だらけだったのだけど、Zenfone 4 Selfie Pro (ZD552KL)は日常的に使用するスマートフォンとしてすごくいい選択だったと思っている。


  1. 当時の彼女がZenfone 2 LaserとZenfone Goを持っていたので、実はZenfone 2に関しては3台触っている。一番ひどいのはSelfieだった。

  2. 悔しいことにiPhoneのマイクは非常に良好なのである。しかもiPhoneならMV88やiQ5も使うことができるためこの上なく羨ましい。

  3. 私は本当にスマートフォンのアンロックに長大なパスワードを利用しているため、アンロックがとても大変なのだ。

  4. スマートフォン全体でもっとも優れたUIはSeilfish OSだと信じている。

  5. 以前は裏で勝手にCheeter Mobile製品と、UC Browserなどを入れる仕様だった。

Mimir Yokohama ウェブサイトの「タグ機能」の仕組み

Mimir Yokohamaのウェブサイトにこっそりとタグ機能が追加された。

だが、PureBuilder Simply自体にはタグ機能がない。 この実現方法は発想力勝負な部分があった。

ドキュメントにデータを持たせる

「記事情報」でも行われている方法として、Markdown YAML Frontmatter内に情報をもたせ、Pandocテンプレートで存在する場合だけエレメントを生成するような手法を取っている。

例えば帯域においては

というYAML Frontmatterが書かれている。 記事情報などは自動的に生成することができないため記事ごとにかかれており、若干執筆コストを上げている面もあるが、 なにしろMimir Yokohamaには力が入っているのでそれくらいどうということはない。 基本的なフォーマットをコピペしてしまえばそれほど難しくない部分でもある。

ちなみに、Pandocテンプレートで

$if(pickable)$
Something
$endif$

とした場合、pickable: no (つまりfalse)ならばここは生成されない。

この追加情報としてtagsが加わったのである。

問題は検索

タグを表示することは簡単だが、普通に考えればタグから同一タグの記事を辿りたいし、タグで検索もしたい。

単純な方法としてGoogleを使うこともできるのだが、それは必ずしもタグつきの記事が上位にくるわけではなく、思ったようには動作しない。 ちゃんと検索機能を用意する必要があったのだが、できればPureBuilder Simplyの枠組みの中で行いたいところである。

PureBuilder Simplyは原則として「MarkdownまたはReST文書から生成する」という前提になっており、 ACCSもindexデータベースからMarkdownドキュメントを生成し、このあとはPandocで処理している。

なのでPureBuilder Simplyの枠組みで処理するためにはMarkdownドキュメントを生成しなくてはいけない。

それなら全てのindexを探し回ってタグを集めればいいじゃない。

ARGV.eachしているので、全ての.indexes.rbmを指定すれば良い。 あとはpbsimply-pandocで処理できるが、タグに登場した.indexes.rbmは実際に記事が存在しているものではなく拾ってほしくないので消しておく。

.indexes.rbmとして書き出すようにした意図の一部に、このように外部からドキュメントデータにアクセスするというものがあった。

これによってドキュメント解析しなくてもメタデータを利用して機能拡張してページに含むことができる。

テンプレートにとうとう限界が

だいぶ魔改造されているPandocテンプレートだが、今回は限界が垣間見えた。

タグクラウドらしくエントリ数の多いタグを大きく表示したいのだが、Pandocテンプレートに計算機能や比較機能がなく、CSSにもないため、 Pandocテンプレートだけでは実現できない。MarkdownにHTMLを直接書くという方法はあるが(Markdown自体はRubyで生成しているため)。

また、URIエンコーディングをする方法はデータを二重に持たせる以外になく、それでもふたつの値を同時にとるイテレータがPandocテンプレートにないため、URIだけでURIエンコーディングをおこなう方法がない。

eRubyを使ってもいいのだが、できれば使いたくない。 現時点ではタグクラウドの大きさ分けはしておらず、URIもURIエンコーディングせずに使用している。

継承の使いどころ

業務のほうでやっていたプログラミングが久しぶりに設計を4回もやる苦戦となった。

苦戦というよりは模索したというほうが近いが、「作るより変更するほうが難しい」の一例となった。

作業としては、出力機能にバリエーションが増えることだった。

入力データは変わらないのだが、出力データに関してはその違いが様々な面で出てくる(文字エンコーディングの違いなのだが、JIS XかUnicodeかという違いでもある)。 そのため入力処理あるいはデータアッセンブルの段階で処理してもいいし、出力時に処理してもいいし…という状態だった。

既に600行を越えているプログラムであるため、あまり変更すると変更量が増えてしんどいしバグにもなりかねない。 かといって単純に分岐してしまうとメンテナンスが困難になり、リファクタリングしておくほうがいい。

大部分は同じだが、変数で済むほどには同じじゃない、という加減が問題だった。

データ用クラスを作る

最初に考えたのがこれだった。

現状、データ自体は複数のインスタンス変数に分かれたHashで保持している。

これをクラスとして独立させ、これに出力機能を与える、というものだった。

この際、データをストアするメソッド(現状ではHash#[]->Array#push)にデータの加工を含めるという方法を考えた。

だが、これは現在とは異なるフローである。現状では入力処理はデータのアッセンブルと出力データのための加工を並行して行っている。 これを実現するためにはこの点も変更しなければならず、一見スマートに見える方法だったが、これは呼び出し側から見ればカプセル化によってスマートに見えるだけで、実際はあまりキレイな実装にはならなそうであった。

一見ゴリ押しに見える現在の設計だが、再考してみると案外合理的なのである。 大幅な変更がリファクタリングとして有効に働くかは結構疑問であった。

また、データオブジェクトだけではなくフロー制御で使われるデータもあり、 データオブジェクトとフロークラスでいくつものインスタンス変数を共有する必要があった。 これはあまり美しくない。

変更点が大きくバグを生じる可能性が高かったため、この方法は断念した。

異なる部分をメソッド分けする

「避けたい」と思いつつもどれくらい複雑になるか考えてみた。

これまでひとつのメソッドに組み込まれていた一部をパーツとして分離し、メソッドとして切り出す。 もちろん、これは悪いことではない。

そして、異なる処理を行うメソッドを追加する。 ここまではまだいい。

だが、そのどちらのメソッドを起動するかということについては従来のメソッド上で条件分岐しなくてはいけない。

別に今後増えることも減ることもないのならばそれでもいい。 だが、今回追加されたJIS機能は「将来的に削除する予定の」機能である。 実際仕様書にも「容易にバイパスできるように」と書いてある。

フラグだけで条件分岐を回避するというだけのコードは明らかに汚くなってしまう。

違いをモジュールで吸収する

「違いが生じる部分をMix-inすることにして、Mix-inするモジュールの選択によって挙動を変えよう」というアイディアが生じた。

これは、出力するたびに入力をやり直すことになるが、フィルタとして機能するようなプログラムではないのであまり問題はない。 入力処理もそこまで極端に重いわけでもない。 入力データのSanity checkや分類にも両者に違いがあるため、実行時は分離したほうが良い考えに思えたのだ。

もちろん、両方生成する場合は非効率的だが、その程度は受容できるだろう。

だが、このアイディアはすぐ適切でないと分かった。 出力系統によって一部だけ変更/追加したい、ということがあるのだが、共通処理から分岐するたびにメソッドの有無をチェックしてあるなら呼び出す…ということになってしまう。 これは明らかにsuperしたい状況であるにも関わらず、だ。

だが、Mix-inされたモジュールのインスタンスメソッドよりクラスのインスタンスメソッドのほうが優先度が高いため、これはうまくいかない。 比較的新しい機能である(といってもRuby 2.0だけれど)Module#prependしても良いのだけれど、これはちょっと違うように思われる。 そもそも正しい継承関係と逆で、設計が歪なのだ。

継承する

「出力の固有特性を持っているほうがサブクラス」であることが自然だと思うなら、サブクラスにすれば良いじゃない!というわけで継承することにした。

従来のクラス名を維持すれば互換性を保つこともできるが、従来型(Unicode)と新機能(JIS)は並列の存在であるため、名称をABCABC::DEFのような関係にはし難い。 そこで、ベースクラスはベースクラスで名称をつけ、UnicodeクラスとJISクラスを用意することにした。

この構造は、共通部分も多いがそれぞれ部分的に違い、また全面的にオーバーライドできるものではないため、 共通処理をベースクラスに記述し、サブクラスからsuperを呼んだり、メソッド中で部分的に異なる点はサブクラスで実装されているメソッドで異なる処理をする。

リファクタリングするならば差異のある部分のメソッド構造を変更し、容易にオーバーライドできるようにする、また処理の一部はコール時のブロックにする、といったことが考えられる。

共通部分があって一部違う挙動を示すものがあるとき、継承を使う、ということ自体はごく当たり前のことだ。

しかし、「従来一本道だった処理で複数の異なる挙動を持つプログラムにする」というときに新たに「共通のスーパークラスを作って」継承を利用する、という発想はなかなか出てこなかった。

しかし結果的には、これぞ継承の使い方という見本のようなものになったな、と思う。