ThinkPad X1 Carbon 2017 レビュー

モデル

構成

ThinkPad X1 Carbon 2017で、Core i5-7500U, 8GB RAM 128GB SATA M.2 SSD, FHDディスプレイだ。

シルバーボディで、中国生産モデルとなった。

NVMeストレージやUHD液晶を選択しなかったのはバッテリーマイレージのため、i7や16GB RAMを選択しなかったのは価格のためだ。

第8世代がきちゃったけど

KabyLakeプロセッサモデルであることについては、認識自体はあって少し悩んだ。

実際、既にCoffeeLake2プロセッサはきている。 だが、CoffeeLakeプロセッサはかなり難易度が高いということで潤沢に供給されているわけではないし、そうなると低消費電力版が出てくるのはまだ先だろう。 ThinkPad X1 2018には採用される可能性が高いが、40%以上のoffになるには半年近い時間がかかる。

そうなると、CoffeeLakeモデルをこれくらいの価格で購入できるのは半年から1年くらい後ということになり、既にラップトップが壊れた問題を抱えている私には待てないものだった。 待てる人ならば、性能向上は大きいので待ったほうがいいと思う。

インプレッション

速度

もうちょっと速くてもいいかなぁ、と思わなくはない。

SSD + Core i5という構成で性能は十分だと思うのだが、状況によってはもっさりだ。 特に、KDE Plasmaが遅いと感じることはないのだが、SATAとはいえM.2 SSDを挿している状態で起動がちょっと遅いのではないか…と感じる。 電源ポストでの待ち時間が長めに設定されているということもあるが。

起動はLinuxよりWindowsのほうが速い。 特にKDE Plasma/Cinnamonの起動はそれなりに遅い。

メイン機として使う人であればCore i7+16GBのほうが良いと思う。 この構成で「満足な速度」ではないからだ。 サブ機として考えればそんなにストレスフルなわけでもないので許容範囲かなという印象。 バッテリーマイレージと引き換えになるが、NVMeストレージを選択したほうが良いかもしれない。

Cinnamon/KDEの動作速度自体はメインのワークステーションよりも良好だ。 これはKabyLakeが持っているグラフィックアクセラレーション機能が優秀であることの現れだろう。 ドライバの出来の問題や画面の広さもあるかもしれないが、KDE Plasmaでまるでひっかかりがないのは初めての経験である。

マイレージ

私の通常作業(Wi-Fi接続で、ウェブで調べ物をしながらのタイピング。輝度は30%程度、キーボードバックライトoff、Bluetooth off)では16時間程度という感じだ。

再起動も多用するインストール/セットアップ中は6時間程度だった。

輝度を落としてWi-Fiも切れば20時間は突破しそうだし、文句なしのロングマイレージと言っていい。 素晴らしい。

トラックポイントとトラックパッド

トラックポイントはlibinputを使っているとちょっと癖のある動きをする。 少し強く触ったときの動きが大きすぎるのだ。 感度を落とすと安定するのだが、KDE Plasmaでは設定できないため、辛いところがある。

ただし、これも慣れればなんとかなた。

e440と違い、ちゃんと独立したボタンは優秀だ。 Linuxでは「中ボタンクリックができる」ことは重要だろう。

また、感触がよく広いトラックパッドは「押せるように」なってる。 これは、クリックエミュレーションではなく、本当にクリックイベントを発生させる。 ほとんどの位置で左クリックだが、右下の端でのみ右クリックとなる2ボタン仕様だ。

トラックパッドでのクリックは、ボタンクリックと比べて強くおさくてはならない。 そのため、トラックパッドの決定である「タイピング中にどこかに飛んでしまう」ということをそもそも発生させないことができる。

この問題は「トラックパッドが認識されるから」ではなく、「クリックエミュレーションの結果として意図せずクリックされて」発生する。 ThinkPad X1でもクリックエミュレーションをオンにして、軽くぽんとタッチするだけでクリック動作を発生させることは可能だが、クリックエミュレーションをオフにしても、トラックパッドをボタンとして押すことでちゃんとクリックは機能するのだ。

そのため、クリックエミュレーションを無効にしてしまえば、ありがちな「ぶっとび問題」は全く発生しなくなる。

Manjaro Linuxでは最初からクリックエミュレーションが無効の状態になっていた。

キーボード

ThinkPadのキーボードはラップトップとしてはどれも素晴らしいものだ。 だが、X1のキーボードはことさらに素晴らしいと思う。

実際に使いはじめた最初は、e440よりもクリック感が強く重いことから、ややミスタイプ(というよりもアクチュエーションポイントに到達しない空振り)が発生したが、すぐ慣れた。 ストロークはごく短いがクリック感があり、そこそこ打ちやすいキーボードというのは他にもあるが(例えばhpのSpectre13やEnvy13のキーボードだ)、やはりこのストローク感が打ちやすい。

ThinkPadの良さというか、THinkPadでなければならない大きな理由のひとつだと思う。

ネットワーク

Wi-Fi, EthernetともにIntel製だ。

少し勘違いしていたのだが、ThinkPad X1 2017にはEthernetがないわけではなく、チップとしては載っている。 単に口がないのだ。

専用の口になっており、アダプタはそこからEthernet信号を引き出すものになっている。 なお、使ってみたのだが、認識されないのかリンクがとりづらく、いまひとつであった。 重大な残念ポイントである。

スムーズな動作

コンピュータは意外と繊細で、構成の問題なのか、 「ひっかかりが生じる」ケースが割と少なくない。

店頭で展示されているPCを触ると、比較的低性能なモデルでも、自分のコンピュータよりもスムーズに動作するということが少なくない。 自作するとどうもクリーンインストール直後からメーカーPCと比べて変にレスポンスが気になる、ということがあるのだが、Lenovoのコンピュータはややその傾向がある。

国産のほうがなぜかスムーズだ…と感じるのだ。 hpやDellにもその傾向はあるが、Lenovoのほうがやや強いと思っている。

シルバーボディ

「ThinkPadらしくない」シルバーボディだが、結構ありだと思う。

いままで出たものと違い、全面がシルバーになっている。

ThinkPadはもちろん良いものであり、ThinkPadの黒も、ピーチスキンも、ThinkPadの誇りというべきものだ。

しかしながら、一般の人にとってはそうはならない。 ThinkPadの特別さを知る人は(少なくともスバル車を特別なものだと感じる人1よりも)十分にマニアだろう。

Mimir Yokohamaの仕事は一般の人を相手にするものなので、「ハッカーとしての特別さ」と同時に「普通の人が見て美しいと感じる」ことが必要とされた。 それによりThinkPadとSpectre132で悩んだのだが、その折衷案3としてシルバーのThinkPadにしたわけだ。

黒よりも滑らかな手触りと、高級感のあるシルバーは、Thinkpadファンなら(邪道だと思うかもしれないけれど)注目せざるをえないもので、そうでなくてもThinkPadを使ってきた私にとって、新鮮な気持ちで使える。 「黒がよかった」と感じることはない。

ちなみに、汚れにくく汚れも拭き取りやすい、アルコールで拭いても色落ちしにくいなどのメリットもある。

携行性

ベゼルが薄く、厚みもないため、13.3inch用のZeroShockラップトップバッグに収納可能であった。

1.1kgという重量は軽く、今まで使用していたThinkPad e440 (2.1kg)はおろか、Dynabook R51 (1.4kg)と比べても明らかに軽量で携行性は良い。 さすがにPavilion x10(970g)と比べれば若干重いが。

ただし、コンパクトなラップトップ収納スペースを持つものは13.3inch用が多く、Macbook Airなど13.3inchでも薄いものを想定していてうまく収納できないケースがある点には注意が必要だ。 実際、13.3inchと比べるとfoot printは大きい。

形状としては持ちやすく、重量配分も安定していて非常に持ちやすい。

スリープ安定性

実はLinuxだと「スリープから安定して復帰できるか」というのは構成次第の結構な運の問題である。4

ThinkPad X1 Carbon * Manjaro Linux5では問題なくスリープ/復帰できている。

結論

素晴らしく良い。 満足だ。


  1. クルマにおけるスバルや、ラップトップにおけるThinkPadは一種の憧憬の対象となっている。それは、それが「好きかどうか」とは別のこととしてだ。

  2. hpの個人向け高級ラップトップ。ちょっと高めだけれど、性能的にも良好で優れたデザインを持つ。2018年モデルは色が白になってしまい、だいぶ普通になってしまった。残念。

  3. hackerのThinkPad(ただしThinkPadらしくない)とSpectreのような美しさ(しかし遠く及ばない)である

  4. もちろん設定はできるが、設定したところでそれなりの確率で復帰できないものはあり、設定しても依然として復帰できないケースもある(特にAMD製ビデオカードにCatalystドライバを使用している場合は非常に多かった)。

  5. Manjaro XFce 17.06 x86_64 Linux 4.14.4 * KDE Plasma workspace環境である。Cinnamon, XFceでも安定してスリープから復帰できている。

Mageiaのアップデートほか

ファン取り付け

私が使用しているPCケースはDefine R4である。つまり、大型静音ケースなのだが、トラブルの解消につながるかと、ファンを追加することにした。

静音ケースながらファンは背面、底面、上面x2、側面と5個つけられる仕様で、背面のみ付属している。いずれも140mmだが、120mmも取り付けることができる。上面と側面については遮音材を取り外してかわって取り付ける構造だ。

静粛性が犠牲になるため(別に静音ケースを求めていたわけではないが、折角の静音ケースならば…)気が進まなかったが、一番効果の大きそうな上面に120mmを取り付けた。

ファンが、ネジ穴が切られておらず、「ねじ込むことで切る」仕様になっているのにはびっくりした。また、120mmが取り付けられるとはいえ、140mmをとりつけたほうが明らかに美しい。あまりお勧めはできない状態だった。

効果のほどは分からないが、とりあえずこれで様子を見ようと思う。

Mageiaのアップデート

ずっとアップデートはきているのだが競合でアップデートできない状態だった。いくら待っても改善されないため、競合にあったlibpng(lib64png/develとlibpng/devel)をはずしてアップデートすると成功、さらにlibpng/lib64pngのみをアップデートしても成功した。よくわからない。

openSUSE

openSUSEのノンフリーなリポジトリはサードパーティのものであるらしい。このあたりはFedoraやCentOSなどと同じか。だいぶ経っていたので忘れていた。

openSUEはパッケージも豊富でかなり使いやすい。情報がやや足りない気もするが、初心者にも勧められるものだと私は思っている。

openSUSEがsudoでターゲットユーザーのパスワードを求めるのは、/etc/sudoersにdefaultオプションとして書かれていた。Defaults targetpwという部分だが、このような設定をデフォルトにする理由は、ちょっと分からない。あまり普通な(自然な)振る舞いではないように思う。sudoの権限管理を楽にするために、自分が管理しているユーザーに限定する、という意味はあるだろうが(実際に、そのオプションを前提としてALL ALL=(ALL) ALLとしている)。

このオプションと全権設定を無効とし、wheelグループの設定を有効にし、usermod -aG wheel userすれば普通になる。

kblankscrn.kss

KDEでブランクスクリーンのスクリーンセイバーがプロセスが死んでくれず、プロセスがたまる上に次のログイン時に大量のkonsoleが起動してしまう。そのため、定期的にkillallしておく必要があったが、いつまにか直っていた。前述のアップデート前だが、アップデートできないなりにKDE関連はアップデートに成功していたということだろうか?ひっかかってるパッケージ以外はアップデートされていたとか。

VineSeed

うまく動作しなかったVineSeedへのアップグレードだが、結局base-system+task-x11-xorg+lightdmで動くことが確認された。

また、sshはopenssh-clientにあり、sshfs-fuseは依存しておらず、scpは別パッケージ(base-systemに含まれる)という。

これはパッケージングミスや、依存関係の記述ミスであると感じたため、そのように意見してみた。

ARROWS NXが気になる

電車広告で見かけたdocomoからリリースされるFUjitsu ARROWS NX F-02Gが気になる。

ARROWSシリーズといえばねとらぼで展開している突飛すぎるPRが思い浮かぶが、内容は確かに圧倒的だ。

WQHD

最大の注目はWQHDディスプレイ&WQHD動画カメラ採用だろう。WQHDは1440×2560で、HDx4というピクセル数になる。FullHDの1.8倍だ。

5.2inchという大きめのディスプレイにWQHDというまだディスプレイでも普及は途上の多ピクセルディスプレイを採用する。当然ながらディスプレイサイズが上がれば解像度は落ちるが、それでも5.2というのはディスプレイとしてはかなり小さい。それに、単体ディスプレイなら27inchからというようなWQHDであり、ppiは564だという。かなり高精細で美しく、見やすい画面だと期待できる。

主に動画で強調されるが、WQHDの映像ソースというのはあまりない。それよりも文字の可読性が向上することのほうがメリットは大きいだろう。ただ、「世界最高峰」という記述からすると、5inchクラスのWQHDは初めてではないのだろう。

それ以上に注目すべきは、そんなWQHD映像ソースをつくることができるWQHD動画対応のカメラのほうだ。1/2.3 CMOSということで「大型」というには随分小さいが、それでもWQHD映像が撮れるカメラはかなり少ないので、非常に魅力的だ。ただし、FPSについて言及がない。キャノンのスティルカメラは4kに対応するが、FPSはかなり低い。

マイレージ性能

前モデルではWhiteMagicディスプレイを採用し、IGZOをヒューマンセントリックエンジンとの組み合わせでIGZOケータイを凌ぐマイレージを実現していたが、今回はジャパンディスプレイの最新IPS液晶を使っている。現状では、省エネスペシャルなディスプレイと、高解像度ディスプレイはORであり、高解像度をとれば省エネディスプレイは採用できなかった、ということのようだ。

それでも「前モデル以上のマイレージ性能」を謳うだけのものをヒューマンセントリックエンジンで稼ぎ出しているようだ。とはいえ、SHARPのエコ技の使いにくさに困っている私としてはあまり嬉しさを感じないが。

しかしタブレット並の3500mHaは、もちろん充電が大変になるとか、モバイルバッテリーによる駆動延長が難しくなる、といったところはあるが、それでもマイレージ性能には大きく影響するだろう。ただ、思った程電池が進化してこないのは、根本的な泣き所だ。採用している電池についての情報はない。

急速充電にも対応とのことである。

VoLTE

ヴォルテ、とよむらしい。私は知らなかったので調べたのだが、まぁ字面から予測できるように、音声通信をLTEデータ回線に乗せる技術だ。

私はこれがSkypeなどの音質向上のために通常とは別回線に乗せるものかと思ったのだが、そうではないらしい。通常の音声通話をLTE上に乗せるというもので、従来の音声通話が3G回線を使っていたのに対して、音声もLTEに切り替える中で、音声もデータ通信に乗せるというもののようだ。オプショナルなものではなく、音声通話のバックボーンをデータ通信(LTE)に切り替えるということで、音声通話分の帯域は特別に保証されるため、「スマホによるパケット通信のトラフィックに逼迫されて音声通話ができなくなる」という事態は起きない、ということのようだ。

もっとも、個人的には音声回線の安定感からしてデータ通信ベースにするということは色々と不安があるし、従来型のeメールはできなくなる可能性がある(対応されなければ)とも考えているので、あまり嬉しくない。

少なくともVoLTE対応を高らかにうたわれても、ユーザーメリットは現時点でないように思う。

ATOK

ATOKに関しては後入れが可能なものではあるが、それでもそれなりの出費にはなるわけで、デフォルトの入力エンジンがATOKであるということは非常に大きい。

しかもARROWSのものは、ULTIUSというさらなる改良を加えたスペシャル版だ。

POBox*ジョグダイアルの圧倒的な変換能力を体験した身としては、Simeji+Mozcだろうと、Wnnだろうと、入力効率の悪さにはイライライライライライライライライライライライライラする。少しでも有能な日本語入力環境が欲しい、と考えるのは当然だろう。

現在はスマホで文字入力することがあまりないため、それほど気にしていない(というよりも、ガラケーのほうの入力効率の悪さに絶望している)が、これはもう最大の魅力と言っていいだろう。

ちなみに、WnnはMozcよりも劣るように感じられる。

192kHz/24bit音源対応

ハイレゾ対応プレーヤーはまだまだ高級で、Xperiaのウリにもなっているが、これに対応してきた。

ただし、これは一部マニア向けの話だろう。一般ユーザーはMP3やAAC(M4A)で満足してしまっているのだし、CDなど一般的な音源ではなく入手が難しい上に、音源自体があまり多くない。環境の有無よりも、そもそもハイレゾ音源を楽しんでいる、楽しもうとしているユーザーが少ない。

だいたい、ハイレゾ音源は結構ファイルサイズが大きいので、スマホのようにフラッシュメモリカードだけで対応するような場合、大した曲数はいれられないため、実際はlossyにして全部入れたほうが楽しめる。実際、私はPDAPがFLAC対応だが、Ogg vorbisにしている。そのため、意外とメリットがない。現状では「体験できる」といった意味合い、もしくは「興味をもったら試せる」。

使い勝手

形状はかなり良好なようで、加えて防塵・防水仕様となっている。しかも、傷がつきにくいよう配慮された設計で、メイド・イン・ジャパンらしさを感じる。

UIも人気が高いが、これにもさらに磨きがかけられたということで、非常に使いやすいだろう。指紋センサーも扱いやすいよう配慮がなされ、さらに手袋モード(低静電容量感応モード)も搭載。「非常に速い」と評判のダウンロード機能や、前述のATOKなど、徹底して「使いやすいスマホ」に仕上げている印象を受ける。

私には魅力ではないが、おサイフケータイ及びワンセグにも対応と日本のニーズに応える。32GB内蔵+128GB microSDとストレージ性能は、ある程度大きいものが使えるようになっている。

ディスプレイは表示の美しさに加え、日光の中でも見やすいよう調整されるという。

地味な機能だが、FMトランスミッタ内蔵、ANT+対応というのはかなり応用が効く。

日本のスマホは非常に制限が厳しく不自由で魅力がないのだが、カスタマイズできなくとも、このように日本メーカーらしく徹底した使いやすさにこだわったもの、というのはやはり非常に高い価値と魅力があるように思うし、それであるならば日本のスマホを選んでもいい、とも思う。この場合、Rootedを捨ててもの話だ。

非常に魅力的で気になる存在だ。

USBメモリーとF2fs

USBメモリーが600MB以上かけない、という症状が生じていた。結局はWindowsで書いてみたところ不安定ながら動作したが、その後Ext3でフォーマット、F2fsでフォーマットとした。

F2fsは実装はLinux kernel内にあるため、操作するためのツールがあれば利用できる。ツールが用意されているものはあまり多くないようだ。ツールが用意されていないディストリビューションの場合、

$ git clone git://git.kernel.org/pub/scm/linux/kernel/git/jaegeuk/f2fs-tools.git

あとは

$ autoreconf --install
$ ./configure
$ make
$ sudo make install

これで利用可能。ファイルシステムの作成は単純にmkfs.f2fsで行える。また、パーティションIDの設定も兼ねてGpartedで操作すればf2fsの作成も可能になる。

F2fsの性能についてはまだ不明だ。だが、先日のLinuxConでは「フラッシュストレージ用ファイルシステム」が話題になっていた。フラッシュメモリは一種のデータベースで管理する必要があり、それは既存のHDD向けファイルシステムとは全く異なる要件である、という話だったと思う。そのため、既存のファイルシステムの拡張ではなく、新しいファイルシステムが必要なのだと。

フラッシュストレージ用ファイルシステムというのは既にいくつかある。Btrfsがフラッシュストレージ向けだというような話だったが、実際はもっと汎用設計になっている。ある意味、中途半端になってしまったともいえる。それに対して、続々出てきている新しいフラッ社ストレージ用ファイルシステムは完全にフラッシュメモリ専用で、フラッシュメモリの特性に合わせてI/Oを行う。これらはカーネルのI/O機構を利用したくないという話だし、実際に利用していないのかもしれない。フラッシュストレージ用ファイルシステムの動作は複雑で、従来のファイルシステムほど簡単には説明できない。ただし、基本的な部分ではウェアレベリングと配置をバラバラのままにするというのがフラッシュストレージ用ファイルシステムというのだろう。

そのようなフラッシュストレージ用ファイルシステムは今後さらに増え、また成熟してくるだろう。現在のところWindowsで一般的なフラッシュストレージ用ファイルシステムというのはなく、FAT32, exFAT, NTFSでこなしているが、将来的にはやはりWindowsもなんらかフラッシュストレージ用ファイルシステムを採用せざるをえないだろう。その時、現在はF2fsをWindowsで使うことは非常に難しいが、今後AndroidがF2fsを採用する可能性が高く、F2fsはかなり普及しそうなのでWindowsとしてもOSでF2fsをサポートせざるをえないのではないかという気がする。

本当は個人的にはF2fsよりもLogFSが気になっていたのだが、情報が少なく、なかなか茨の道と感じた。実装はカーネルにあるが、logfs-toolsが見つからない。ドキュメントも大体が2007年のものであまり現状がわからないので、やはり普及せずに終わったのだろうか、という感じがする。明らかに成功しているのはF2fsであるようにも思える。

Microsoft迷走中?

windows 10が発表された。Windows 8から9をとばして10にしたらしい。

おもなトピックスは、スタートメニューの復活、タイルをスタートメニューに統合、UIの統一をやめた、恐ろしく原始的だったコマンドプロンプトを多少改善した、というあたりだ。

だが、このちぐはぐ感がすごい。まず、タイルを使うタブレットスタイルがこれからの標準であり、これからはタッチデバイスの時代だとしてWindows8は従来型のUIを切り捨て、今後フェードアウトさせていくことを示した。今回はタイルやWindows StoreといったWindows 8で導入されたフィーチャーの主従関係が逆転しており、Windows 8で打ち出した価値観の誤りを認識し、軌道修正した形だろう。

Windows 8の使いにくさは尋常でないのでそれは正しいと歓迎するとする。しかし、タイルというのは、全面に機能を大きく表示するからタッチ端末にとって有意なのであり、スタートメニューの中に組み込んでも表示にスタートメニューをおさねばならないのではありがたみが全くない。ウィジットの代わりをさせようという部分もあったはずだが、内容をみるにはスタートメニューを開いたまま操作できないのではやはり意味がない。Windows 8の失敗をばっさり切るのではなく、中途半端にそれっぽく残した結果、ものすごくちぐはぐなものができあがっている。

そもそもタイルはシングルウィンドウを前提とした構造であり、全画面表示を標準とするなどシングルウィンドウ設計を推し進めてきたWindowsだが、マルチウィンドウ型の能率的インターフェイス(シングルウィンドウはいわば簡便型といえる)に戻すのであれば、わざわざスタートメニューを開いてまでタイルを欲するということはない、ということになぜ気がつかないのだろう?

また、WPSに続いてコマンドプロンプトの強化でパワーユーザーに応える、ということなのかもしれない。けれど、それが尋常じゃなく貧弱なものを非常識な程度に貧弱にしたというもので、あまりにも謎の改修だ。見捨てているのでなければいちから作り直して然るべきしろものなのにだ。

どこからどう見ても「これは使いにくそうだ!」としか思わないWindows 10。Windows Vistaあたりから「UIがちょっと不自由すぎないか」という感じになっていたが(内部的にはWindows XPはひどかったので、もちろんその意味では歓迎すべきところなのだが)、Windows 8から「見方によってはよくなった」要素を見出せなくなっている。パソコン離れはどう考えてもWindowsが使いにくい、という理由がかなりの部分を占めるように思えてならない。実際、AndroidもそのUIは相当に使いにくいと思うが、Windowsと比べたらだいぶマシだ。

また、「モバイルファースト、クラウドファースト」というスローガンをみると、Windows 8で示したタッチデバイス重視の設計を推し進めたかのように見える。だが、実際はそこに特化した設計には見えない、というよりもむしろ「どのデバイスでも扱いにくいようにした」ようにしか見えない。UIの統一をやめたのだから、モバイルデバイスならば従来のタイルUIを使う、ということだろうか?もしそうだとしたら、「Windows 8が不評だったからとりあえず前っぽくしとくね」という極めて雑なやり方に見える。そもそも、モバイルやクラウドが万能でないこと、わざわざPCを使うユーザーはもっとパワフルな環境を求めていることが理解できないあたりが、Microsoftは一体何をみているのだろう?と思う。

これであればLinuxデスクトップの使いやすさ、なじみやすさ、能率は圧倒的なものがあると思うのだが、やはり一般の人が触れることがあまりにないこと、導入部分の困難さ、情報の雑さや風潮などが邪魔をするのだろう。機能的なLinuxの圧倒的優位が反映されないのはなんとももどかしい。というよりも、Microsoftに、独占的地位における責任(パワーユーザーやデスクトップユーザーを切り捨てて強制的にコモディティ化を進めることの誤り)を理解させるためにも、LinuxがWindowsを明確に侵食する状況は起こるべきであると思う。

Microsoftはまた、Internet Explorerを改名する計画であるという。そもそもInternet Explorerが不人気なのは、標準に準拠しておらず開発側に余計な負担ばかりを強いて低機能であることや、ユーザーからみてもそのことがもたらすレンダリングの不備、機能の不完全性なのであり、私のもとにこのブログが以前のテーマではIEで見られないという意見が寄せられた。その実態のダメさを覆い隠すために「改名してごまかそう」というのは、Microsoftは一体何を見ているのかと思う。もはやまっとうな製品を作る力がないのだろうか?

PostfixでTLSをサポートさせる

relay testでTLSがサポートされていないことには気付いていたのだが、なかなか検証できずにいた。ようやく今日やった。

証明書を作った記憶はあったのだが、なぜサポートされていないのだろうか、と調べてみた。すると、TLSまわりがごっそりコメントアウトされている。なぜコメントアウトしたのだろう?

まず、main.cfに追加されていたのがこの部分。

#SSL setting
smtpd_use_tls = yes
smtpd_tls_cert_file = /etc/pki/tls/certs/server.pem
smtpd_tls_key_file = /etc/pki/tls/certs/server.key
smtpd_tls_session_cache_database = btree:/etc/postfix/smtpd_schache

これがコメントアウトされていた。わざわざ書いたのに。さらに、master.cfのこのセクションもコメントアウトされていた。

smtps inet n – n – – smtpd
-o smtpd_tls_wrappermode=yes
-o smtpd_sasl_auth_enable=yes

これはもともと存在した部分で、単純にコメントアウトされていたのだろう。恐らくはSASL authを無効にしたままでTLSを有効にすると起動せず、それで無効にした、というところではないかとは思うのだが。

これでrelay testするとTLSサポートが確認された。