悩みに悩んでThinkPad X1 Carbon 2017買いました

はじめに

この記事はThinkPad X1を買ったテンションの高さを活かして書いたものである。

結構悩んでじっくり調べたり検討したりしたので、そこで集積した知識のおすそ分けということになる。 どちらかといえばある程度わかる人向けで、比較が欲しい人向け。

モバイルラップトップでお悩みの方の一助になればと思っている。

購入を決めたわけ

以前はThinkPad e440を使っていたのだが、とにかく重いのと(2.13kg)、ディスプレイの具合がよろしくない。 仕事上、画面を人に見せることが多いため、ディスプレイの乱れはちょっと許容できない。

そこで、おんぼろな中古のDynabook R731を購入したのだが、これも具合がよくない。 キーボードが死にかけている(特にEnterキーはぐりっと押してやらないと入らない)のと、ヒンジが死んでいる。 HDDが死んで退役しかかったが、HDD換装により不死鳥の如く蘇った。 だが、相変わらずおんぼろであった。 キーボードを交換したところでR731の(というかDynabookの)キーボードは苦痛でしかない。

というか、お客様の前でそこまでぼろいラップトップを出すと不安にさせてしまう。

いい加減買い換えないとなぁ、と実に2年ほど考えていたのだ。

候補

候補に上がっていたのは以下

  • Lenovo ThinkPad X1
  • Lenovo ThinkPad A275
  • Lenovo ThinkPad T470s
  • Lenovo ThinkPad X270
  • hp Spectre13
  • hp Envy13
  • hp Elitebook Folio G1

全体的な傾向

ThinkPad

ThinkPadはThinkPadである、というべきかもしれない。

質実剛健で堅牢なつくり、無骨で、ThinkPadに求められるThinkPadらしいこだわりが貫かれている。

残念ながら現在はタッチパッドは常に搭載されているが、それでもトラックポイントは維持されている。独立したボタンと、トラックポイントと組み合わせてスクロール可能なセンターボタン、さらにストロークが深く確かな打ち心地を提供するキーボードなどだ。

キーボードのタッチは独特のものだ。デスクトップでもThinkPadのキーボードを使いたがる人は多い。

hp

まるっこい板と薄さ、そしておしゃれなデザインが特徴だ。

おしゃれラップトップといえばMacBookらしいが、hpはそれに優るとも劣らない。というよりも、Spectre13に関しては絶品だ。

キーボードはキーストロークが短く、固い。 かなり打ちにくいモデルが多いが、SpectreとEnvyに関してはそれなりにミスタッチしづらくなっている。 より固めだからだろうか。

除外理由

ThinkPad X270

Wi-FiはIntelとRealTek混在のようだ。

キーボードがX260とX270で変化した。X270のほうが柔らかくなった。 X260のキーボードのほうが好ましいと思う。 また、右方のキーが小さいのは、多用する私にとってはいまひとつである。

なにより、12.5インチというのは実際に使っていて常に「小さい」と感じるのだが、にも関わらず1.5kg近く携行性が劣るのは残念なところだった。

12.5インチの小ささも気になるし、1.5kgというのは重すぎるため、除外した。バッテリーマイレージも短めだ。 ThinkPadにはキーボードを強く求めているだけに、キーボードが劣るのも受け入れがたかった。

ThinkPad A275

謎の新選択肢A275。 A275自体もそのコンポーネントもとても情報の少ない謎のThinkPadだと言っていい。

ミニマムだと6万円台で購入できる(2017-11-01時点)というのが魅力だが、ミニマム構成だとウェブカメラやフロントバッテリーが含まれない。また、キーボードはバックライトなしだ。 X270のミニマムに近い構成だと7万円弱といったところである。

X270が95000円くらいなのでこの価格差をどう見るかだが、「ものすごく安いわけではないが確かに安い」。

ポップにも不明な点が多く

  • バッテリー容量がX270と異なる記載だが、カスタマイズすると同一だとわかる
  • A275の筐体は樹脂製となっているが、情報としては(マグネシウムフレームの)X270と同一筐体である

さらに、A10-9700Bというプロセッサがまた謎である。2016-10-24リリースのものなのだが、情報がとにかくない。 AMDのサイトのAPUの情報自体はあるが採用例がこれまでなかったのか、ベンチマーク情報は全くない。 「i3くらいじゃないか?」ということのようだが。

X270と比べるとバッテリーのもちが若干悪いようだ。 それ以外に特に目立った欠点はないどころかむしろX270よりも良いかもしれないほどだが、AMDなので実際に運用するとIntelと比べ妙にストレスフルな状況があるかもしれない。

Wi-FiがRealTekだったのが致命的。 LinuxではRealTek製Wi-Fiチップは非常に不安定で、E440でさんざん悩まされていた。

さらに1.5万円ほど安かったら決めていただろう。

ThinkPad T470s

X1とコンセプトが非常に近い、14インチのモバイルラップトップ。 値段的に少し安いのと、メモリモジュールのスロットが1つあるのが魅力だ。

キーボードの打ち心地が少し劣る、少し重い、少しバッテリー持ちが悪い、

T450sのときはバッテリー交換が可能で、メモリモジュールも挿せるということでX1とは明確に異なる価値があったのだが、T460s以降はX1とコンセプトが接近しすぎて「X1の劣化品」という印象が強くなってしまった。

特に1.3kgを越える重量はかなり魅力を減じている。 価格差の小ささもあり、「T470sならX1」という判断が働いた。

Folio G1

X270と比べキーピッチが均一で使いやすいそうに感じられるのだが、誤打率が非常に高い。 あまりにもうすすぎるからだろうか。

価格的にはX270よりも安く、性能的にも文句はない。 堅牢性も高くデザイン性も良い。

12.5インチというサイズは常に小さく感じられる。だが、970gという軽量さと引き換えならば悪くない。 10万円を切る程度という価格設定もとても魅力的だ。

だが、誤打率の高さが生産性と精神衛生にとても響くのは明らかであったため、除外した。

Envy13

Spectreの下のモデルとして追加されたEnvy13。 Envyよりも上のモデルとしてSpectreを追加してEnvyを廃止していたため、ある意味では正しい並びになった。

おしゃれで高級感はあるが、他のメーカーにもありそうな感じ、 MacBookのほうがおしゃれかもしれない。 Spectreの強烈なアピアランスはない。

Homeキーなどが右側に配置された。 このため右端を前提とした手の位置にしているとBSやEnterはとても間違える。 ただし、キー自体はSpectreよりも深めでよく、USB3.1 Type-Aがあるなど良い点もある。

これもかなり致命的なのだが、Spectreのような特別な魅力がないことと、価格的にはRAM 8GBを選択すると 12万円近くとX1とほぼ変わらない値段になるのが致命的だった。 この場合性能はX1にもSpectreにも接近するため、「若干安い分若干見劣りする」という事態になる。

「やすければ考える」という感じのものであったため、除外した。 1.24kgという重量も理由としては大きい。 95000円のモデルが8GBだったら決めていた可能性が高い。

X1 vs Spectre13

デザインはSpectre13のほうが優れていると思う。 hpはFolioにせよEnvyにせよおしゃれではあるのだが、Spectreはとびきりだと言っていい。

また、Spectreは13.3インチ、X1は14.0インチである。 携行性との兼ね合いでは13.3インチのほうが優れていると思う。 ただし、Spectre13は後部に厚みがあるため、13.3インチにしては小さくない。

ThinkPadのスピーカーは決して良いものではない。 スピーカーをウリにするSpectreは(十分にはなりようがないし、意味もないのかもしれないが)良いものである。

Spectre13のインターフェイスはUSB3.1 Type-Cが3つである。 よく3.1が3つも載ったものだと思うが、このいずれに挿しても充電できるというのだから驚く。 だが、Type-Cインターフェイス用のアダプタなどあまり手持ちにあるものではないし(私でもあるほうだと思う)、あまりうれしくない気がする。 付属するアダプタはUSB-Aに対するもののみ。 なお、映像出力はalt modeで行うようだ(Display Port出力)。映像出力用のハブはオプション、全部入りでかなり大きい。 この点においてはX1のほうがはるかに良いだろう。 さすがにRJ-45端子やVGA端子は省かれてしまっているが、USB-RJ45アダプタが標準搭載である。 わずかに追加することでHDMI-VGAアダプタに変更することもできる。

キーボードはSpectreのものはhpの中でも良い。ストロークは短いが確実に入力でき、誤打率は割と低い。 この手の薄いキーボードとしては非常に良いほうだが、さすがにThinkPadのキーボードが相手では分がない。 また、Spectreは薄さもあって結構たわむ。

モニターはSpectreはグレア、X1はノングレアである。 Spectreのモニターは美しいが、業務で使うにはX1のディスプレイのほうがずっと良いだろう。 背部に関してはX1のほうがたわむ。ThinkPadはディスプレイのトラブルが続いているため、この点はかなり気になる部分だった。 hpは圧力負荷テストはかなりやっているようだし。

ポインティングデバイスはSpectreはボタンのないタイプだが、誤動作は少なくトラックパッドとしては 不満もない。くぼんでいて、昔のトラックパッドが進化したもののようだ。 だが、やはりトラックポイントとボタンの組み合わせにはかなわない。トラックパッドはやや邪魔で誤動作もあるが、トラックパッド自体の使い心地は他のものと比べても非常に良い。

重量はほぼ同じだが、hp全モデルに言えることとしてSpectreは重量感がある。 逆に1.14kgとSpectreより若干重いThinkPadは非常に軽く感じる。

価格は今回(2017-11-01)はThinkPadの値引きが強く、同等の構成で1.5万円ほどSpectreが高額であった。 ThinkPadのクーポンが延長保証に対しても効いたのは大きい。 保証についてはThinkPad側には最大4年の延長保証があった。hpは案内がなかったが、あるのかもしれない。

最終的に

最終的には使い方で決めた。

ThinkPadは質実剛健、ハッカーの相棒と言えば一目に納得する「いかついやつ」だ。 ThinkPadには、それを知らない人にも伝わる凄みがある。 ThinkPad、そのフラッグシップたるX1を持つということは、ハッカーとしての自分を表現することを支えることになる。 自信があり、それを裏付ける実力があり、それを発揮するための道具があるという信頼感を示すことになる。

だが、それは、一般の、コンピュータに遠い人にとっては最も遠い位置にあることになる。 ハッカーの持ち物であり、コンピュータの象徴、つまりは「怖いもの代表」だ。

一方、Spectreは美しく洒落ている。 特に女性ならファッションの一部として持ち歩いてもいいと思うのではないだろうか。 街中で見ることはほとんどないので、目も引くだろう。 実際、Spectreを女性に見せた反応は非常に良い。 一般の人にとっては遠く、遠ざけたい世界を身近なものに、IT業界を、そして人とITの関係を変えていくという理念を考えればまさにそれを象徴するようなものだと言えるかもしれない。

だが、それは質実剛健さ、実力といったものを期待する人からすればチャラいように感じられるかもしれない。 私に求められているのは、洒落た伊達男のファッションではなく、確かな実力と誠実さなのだから。

結局は次の要素からX1を選択した。

  • キーボードの入力感の差は非常に大きい。生産性としてもストレスとしても
  • 後部の仕様など、Spectreに若干の無駄を感じる部分があり、あまり好みでなかった
  • Spectreのほうが高かった。性能・機能的にX1が優れていた分、Spectreのほうが1万円くらい安かったらもっと悩んでいた
  • キーボード以外にも本体側剛性、重量バランス、ポートの配置、リッドの強度などThinkPadのほうが実用品として洗練されている
  • Type-C x3というSpectreのインターフェイスに対する不満はかなり強かった。アダプタが色々と用意されていたなら印象はだいぶ違ったが
  • ヒンジ側を握って抱えたときの安定感がX1のほうがずっと高かった。道具として馴染むかどうかというのは大きいと思う
  • LENOVO側に明確に延長サポートがあり、それも比較的安価に提供された
  • hpの販売スタッフの姿勢が消極的で知識も不足しているように感じられた。画一的な回答を返しているだけで、hp愛も感じられなかった
  • ThinkPadのシルバーは全く印象が異なり、ThinkPadに備わっている重苦しさや威圧感がだいぶ和らぎ、スタイリッシュである
  • 信頼できる道具がほしいこと、伊達よりも誠実こそが私の武器であること、私のライフスタイルから言ってもSpectreと私が馴染まない気がしたこと

Spectreのデザイン性はモチベーションを大きく上げるが、全体にSpectreには「微妙だな」と思う部分が多かった。 そのもやもやが覆されることがなかった、というのがSpectreを選ばなかった理由だ。 X1もSpectreも非常に魅力的だという前提があるため、選ばないという選択がなされれば他方は選ぶという選択がなされることとなった。

ハッカー御用達のタイプの近いモデルでの比較。

項目 LENOVO ThinkPad X1 Performance hp Spectre13 Standard Dell XPS13 Standard
CPU Core i5-7200U Core i5-7200U Core i5-8250U
RAM 8GB LPDDR3 8GB LPDDR3 8GB LPDDR3
Display 14" FHD IPS non-glare 13.3" FHD IPS glare 13.3" FHD AG
Storage 128GB SATA M.2 SSD 256GB PCIe NVMe M.2 SSD 256GB PCIe SSD
Wireless Intel AC8265, BT4.1 Intel AC8260, BT4.2 Killer1535, BT4.1
Ports 2x Thunderbolt3, 2x USB3.0-A, HDMI, microSD, microSIM USB3.1-C, 2x Thunderbolt3 (alt), headset 2x USB3.0 A (1 PowerShare), SD(SD/SDHC/SDXC), headset, Noble lock, Thunderbolt3 (alt)
Webcam 720p/Mic HD TrueVision WebCam / DualMic WideScreen 720pWebcam DualArray mic
Speaker Stereo Bang&Olufsen Stereo Speaker Waves MaxxAudio 1Wx2
battery 3cell 57Wh, 15.3h 4Cell, 10h 60Wh, 18h
Weight 1.13kg 1.11kg 1.20kg
Charger 240g 45W USB-C, 2.4h 200g 45W USB-C 45W USB-C
Price 124,654 140,184 123,233
  • X1は自動適用のJPWE1105クーポン込み、XPS13は15%オフクーポン込み
  • X1はQHD(2550×1440), XPS13はQHD(3200×1800)液晶が選択可能
  • X1はUSB3.0 Type-A GbEアダプタが、SpectreはThunderbolt USB Type-Aアダプタが付属
  • XPSの駆動時間はスペックシートに記載がないため真偽不明

コメント

  • DellはKabyLake-Rプロセッサモデルが選べる。下位モデルはKabyLakeで、こっちの安さはかなりの武器
    • ちなみに、「第8世代」と呼ばれているKabyLake-R(8000番台)、ほとんどKabyLake(7000番台)と変化なしということでその呼び方が相当不評
  • 16GBを積む選択肢があるX1とXPSと違い、Spectreは8GB固定
  • スピーカーに無頓着なのはThinkPadの伝統。とはいえ、ラップトップの付属スピーカーにこだわる?
  • USB Type-CしかないSpectreの使い勝手がかなり気になる
  • すべてType-C給電。これからのスタンダードなのかもしれない
  • さすがにスペック自体は似通っている
  • X1のQHD選択可能はトピックスだけれども、XPSのQHDはそれを上回る。ただ少し特殊なドット数。
    • ディスプレイ自体、Dellが美しい
    • ディスプレイに関していえば、Spectreは綺麗ではあるけどグレアパネルで映り込みが激しく、作業上は不便
  • XPSのベゼルは極度に薄く、そのためサイズ的には13.3インチとは思えないほど小さい
    • ただ、この都合でXPSはウェブカメラが液晶の下側にある。個人的な意見としては、こっちのほうがいい
  • SpactreもXPSも決して打ちやすいキーボードとは言えない。キーボードは圧勝
  • また、この両者はタッチパッドも全くへこまない、ボタンもないものなので、ThinkPadが使いやすい
  • 比較した時、14インチが欲しいならX1一択
    • 14インチで13.3インチと同等の重量とはやはりすごい

国産の高性能モバイルとの比較。

項目 LENOVO ThinkPad X1 (Customized) Panasonic LX6 CF-LX6XDQQP NEC Hybrid-Zero (Customized)
CPU Core i7-7500U Core i7-7600U Core i7-7500U
RAM 16GB LPDDR3 16GB 8GB
Display 14" QHD IPS non-glare 14" TFT FHD Anti-glare 13.3" LED IPS FHD Non-glare, touch
Storage 256GB PCIe NVMe M.2 SSD 256GB SATA SSD 256GB SATA SSD
Wireless Intel AC8265, BT4.1 Intel AC8265, BT4.1 ac/a/b/g/n, BT4.1
Ports 2x Thunderbolt3, 2x USB3.0-A, HDMI, microSD, microSIM BD/DVD Super multi, 3x USB3.0-A, RJ-45(GbE), Mic, Headphone, HDMI, VGA USB3.1-A, USB3.0-A, HDMI, Mic, Headset, SD(SDHC/SDXC)
WebCam HD/Mic FHD/Array Mic HD / Stereo Mic
Speaker Stereo Stereo YAMAHA AudioEngine Stereo 1W+1W
Battery 3cell 57Wh, 15.3h 10.8V/3400mAh, 9.5h 10.0h
Warranty 3年 3年 3年
Weight 1.13kg 1.295kg 813g
Charger 240g 45W USB-C, 2.4h 220g 45W, 3h 192g, 3.5h
Price 170,532 274,228 189,300
  • X1は自動適用のJPWE1105クーポン込み

コメント

  • 14インチモバイルのライバルは実質Let’s Noteのみ
  • Let’s NoteはSバッテリーで1.295kg、Lバッテリーで1.495kg。14インチってそれくらいはする
    • Sバッテリーで9.5hと多分こちらが本命。Lバッテリーは16hとかなり駆動時間が長い
    • ちなみに、Let’s Noteはバッテリーパックが交換可能で、S+Lのセットもあったりする
    • しかしThinkPadはType-Cなので、Dell電源コンパニオンをはじめPDなUSB-Cバッテリーで充電できたりする。RAVPower RP-PB058とか良いみたい
  • Let’s Note全般に言えることだけれども、とても高い。これでもこのモデルは安い方(!)
  • Let’s Noteは全体的にレガシィなインターフェイスを維持している。これは実用上大変にありがたい
  • ThinkPadがハッカー向けの先進性なのに対して、Let’s Noteはさらに質実剛健で実用志向
  • Hydbrid-Zeroはこのモデルでも813gと非常に軽い。タッチ対応の2in1なのでモデルタイプがだいぶ違う
    • だが、実際ラップトップとして使っても決して劣らない性能を持っているところが恐ろしい
    • 13.3インチ。13.3インチのほうが激戦だからか、なにやらすごいモデルが多い
  • 残念ながらHydrid-ZeroはRAMは8GBまで。16GBは積めない
  • LX6は7500U搭載モデルが比較的少ない
    • LX6はカスタマイズできないけれどラインナップが異様なまでに豊富
    • オーダー自転車を扱うPanasonicらしいとも言えるかもしれない
    • X1で7600Uを選択することもできるけれど、性能差は1割未満。2万円近い値段差はほぼ報われない
  • 興味深いのがHybrid-Zeroがマイク端子(3.5mm 3極)とヘッドセット端子(3.5mm 4極)を持っていること。そのため、2プラグ型のSkypeマイクも、1プラグ型のヘッドセットも両方使える
  • 極限まで高性能化するThinkPad, 高性能パーツを使っているけれどそれ以上に高いLet’s Note, 性能高めのパーツ選択のHybrid-Zero
  • こうして見ると改めて14インチのライバルの少なさをとても感じる
    • 以前はXPS14なんてのもあったのだけれど…

検討に上がらなかったLenovo勢との比較

項目 LENOVO ThinkPad X1 Performance LENOVO ThinkPad 13 Standard LENOVO ideapad 720S Platinum
CPU Core i5-7200U Core i3-7100U Core i5-7200U
RAM 8GB LPDDR3 4GB DDR4 8GB DDR4
Display 14" FHD IPS non-glare 13.3" HD IPS non-glare 13.3" FHD non-glare
Storage 128GB SATA M.2 SSD 128GB SATA M.2 SSD 256GB PCIe NVMe M.2 SSD
Wireless Intel AC8265, BT4.1 Intel AC8265, BT4.1 Intel AC3165, BT4.1
Ports 2x Thunderbolt3, 2x USB3.0-A, HDMI, microSD, microSIM 2xUSB3.0, Powered USB3.0, USB Type-C (DC-in/Video out), HDMI, Headset, Lenovo OneLink+, DC Power, 4in1(SD/SDHC/SDXC/MMC) Media Reader USB3.0 Type-C(PD), Thunderbolt3(alt:DP, PD), 2xUSB3.0, Headset
Webcam 720p/Mic 720p/Mic WideScreen 720pWebcam DigitalArray mic
Speaker Stereo Stereo JBL Stereo
battery 3cell 57Wh, 15.3h 3cell, 13.6h 4cell, 12.8h
Weight 1.13kg 1.44kg 1.14kg
Charger 240g 45W USB-C, 2.4h 240g Lenovo DC, 2.3h 45W 200g USB-C, 3h
Price 124,654 64,152 87,048
  • ThinkPad13はメモリがスロット式である上にスロット数が2。古き良き柔軟仕様
    • このため、メモリ容量が少ないモデルに選択の余地があるので安く上がる
  • ideapadの方はThinkPadとは全く異なる、ごく今風で普通のモデル
    • キーボードはDellのものに近い。スピーカーにもこだわっていて、ライバルに近いもの
    • SSDはNVMeだし、メモリはオンボード。このあたりも最新のモバイルラップトップの仕様
  • ThinkPad13はエントリーモデルのような構成ではある
    • Xシリーズと違って樹脂ボディ。キーボードも光らない
    • しかし、メモリの交換が効くなど悪いことばかりではない
    • +9,720でFHD液晶が、+1080円でバックライト付キーボードが選べる
    • つまりX270よりも少し安い程度
    • 実は液晶やキーボードも選べるし、付属してないだけでUSB-Cでの充電もできる
  • ThinkPad13のオーダーモデルは納期が3-4週間と結構遅い
  • ThinkPad13は結構キラーモデルだと思う
  • 720Sのほうはライバルよりもちょっと安くて、同等性能のThinkPadの2/3くらいのお値段とかなり魅力的
    • ただし、ThinkPadの良さはなく、キーボードやタッチパッドなども異なる完全に別物
    • 別物だということを受け入れた上でなら実はとても良い選択肢。ライバルと比べても売れてないみたいだけど

ThinkPad X1の紹介

ThinkPad X1 Carbonについて改めて紹介しておこう。

ThinkPadは、かつてはIBMで販売されていたラップトップだ。 1992年に誕生した、A4サイズのラップトップ。

仕事に使える、持ち出せるコンピュータであり、先進的な、コンピュータメーカーの巨人であったIBMの矜持を詰め込んだラップトップだった。

堅牢性にこだわり、実用性にこだわり、キーボードにこだわった。 ThinkPadはあくまで「仕事をするための道具」だった。 21世紀が近づき、ラップトップも「おしゃれ」に化粧をはじめてもその質実剛健を実直に貫く姿勢から、信頼できる丈夫な道具を求めるハッカーやジャーナリストに愛された。

IBMのキャッチフレーズは“Think Different”だった。 日本IBMのボールペンには「考えよ」と書かれていた。

2005年にIBMのパソコン部門はLENOVOに売却され、ThinkPadもLENOVOから出ていますが、ThinkPadは今もThinkPadです。

「ビジネス」というと質素で退屈なイメージがある。その意味でThinkPadはビジネスという言葉とは若干ズレがある。 ThinkPadはハッカーや、優れたエンジニアが持っているととても様になる。 それを使いこなすことができる達人の道具、という趣がある。

ThinkPadにはThinkPadの哲学がある。 非常に強いこだわり、独自性があるのだ。 あくまでストロークが確保されたキーボード、「赤いポッチ」ことトラックポイントもその一部。 無骨なデザインも、ピースチキンと呼ばれる黒い塗装もその一部だ。

そのため、ThinkPadには熱狂的なファンが多い。 Mac勢(Appleファン)というのは基本的に熱狂的で偏屈なものだ。 だから、Apple製品を批判すると噛み付かれやすい。 それと比べWindowsユーザーを批判してもそうはなりにくい。広汎すぎるという理由もあるが。

だが、そんなWindowsユーザーの中で、熱狂的で強いこだわりをもっているのがThinkPadユーザーだ。 ThinkPadファンに対してケンカを売るのはあまり得策ではない。 こだわりがあり、能力があり、知識もあるThinkPadファンは、浅薄なディスりを受ければ相手を完膚無きまでに打ちのめすだろう。

黒の中に浮かぶ赤いぽっち。 まさにThinkPadらしさだ。

そんなThinkPadの、現代の頂点に立つのがX1だ。 2011年に登場したX1は、伝統的ThinkPadの継承である“Classic”ラインでありながら、薄型軽量で、最もスタイリッシュなモデルと位置づけられた。 2012年にはThinkPad X1 Carbonとなり、ThinkPadの頂点に立つモデルとして位置づけられてきた。

さらにコンバーチブルモデルのThinkPad YogaがThinkPad X1 Yogaとして合流している。

実際のところ、hpやDell、あるいはショップのプライベートブランドでも言えることだが、余計なソフトも入っておらず、基本的に使い方の分かっている人が買うものであり、ユーザー層もレベルが高い。 LENOVOにはLENOVOのPCもあるため、ThinkPadへの「無知なユーザー」の誘致はあまり積極的ではなく、「初心者お断り」な空気もあるにはある。

実際、生産性から言っても1から10まで教えてほしい人が購入するには向いていないだろう。

ThinkPad X1 Carbon 2017の紹介

ThinkPad X1 Carbonは14インチのラップトップだ。

14インチというのは、持ち歩きはあまり多くないことを想定した15.6インチと、持ち歩きだけを重視した12.1インチの間にある。 同じくそれらの中間である13.3インチが携行性を重視しているのに対して、14インチは性能や作業効率を重視しながら持ち歩きも考慮している、といった趣だ。

あまりこれらのサイズを取り揃えるメーカーというのはなく、特に14.0も13.3もあるメーカーというのは珍しい。実際、ThinkPadには13.3インチのモデルはない。

現行の14インチのラップトップは1.5kg前後のものが多い。 ちなみに、ThinkPadの14インチでエントリーモデルのE470に関しては1.9kgほどある。

ところがX1 Carbonは「14インチながら非常に軽い」というのが特徴だ。 方向性がかなり接近しているT470sが1.37kg、「軽い14インチ」として先鞭をつけたPanasonicのLX6が1.275kgであるのに対して、1.14kgとかなり軽い。これは13.3インチのhp Spectre13の1.11kgとほぼ同等だ。

しかも電池持ちが良い。 電池は容量と重量が比例するため、軽くするとバッテリー容量が減る。そうすると駆動時間が減ることになる。 そのため、小型軽量のモバイルPCは、意外と電池持ちがよくない。 それでもバッテリーをもたせるためにはCore MやAtomのような超低消費電力プロセッサを採用して性能を落として電気を使わないようにするのだが、X1はラップトップとしてトップクラスの高性能を兼ね備えている。 だが、電池持ちは14時間と非常に良い。

そしてCarbonの名の通り、カーボンファイバーを駆使して軽量だが堅牢なシェルを作っている。 フレームはマグネシウム合金製で、一眼レフカメラのようだ。

「大きめの画面ながらかなり軽くて丈夫で、とっても高性能で、電池もちもいい」 X1を簡単に言い表すとそういうことになる。

だが、それだけではライバルは多い。13.3インチ勢なら1kg前後というものもあるし、12インチまで落とすとLavie Hybrid Zeroに関しては779gと超軽量だ。 なかなかここまでバランスのとれたライバルはいないが、Envy13やSpectre13、XPS13などは強力なライバルとなるだろう。

だが、これら加えて極上のタイピングを提供してくれるキーボードがある。 慣れない人には使いにくいかもしれないが、トラックポイントも魅力的だ。

完璧じゃないかって? そう完璧だ。ここまで全方位にバランスの取れたラップトップは珍しい。 そうなると「すごく高い」という欠点があるのじゃないかと思うかもしれないが、国産モデル(NEC, Panasonic, Toshiba, Fujitsu, VAIOのことだ)を選択肢に考えられる人ならば、むしろとても安いことに驚くだろう。 最高性能を求めると結構高価になるが、それでも国産勢の高性能モデルとはだいぶ開きがある。

しかし欠点がないわけではない。 特に「普通の人」にとっては。

「おしゃれさ」優先の人には向かないだろう。 Let’s Noteとはまた違った意味で至って質実剛健、おしゃれさなど最初から求めていないし、そもそも色が黒しかない。今回X1にシルバーがあるのは、かなり驚きだ。

また、国産ラップトップのように、色々なソフトが詰め込まれているわけではない。 オプションでMS Officeはあるが、買ったらすぐはがき作成ソフトやDVD作成ソフトなど色々と入っていて欲しい人には向いていない。

「普通ではない」人に向けた話もしよう。

とにかく薄く、軽くしなければならないため、薄型ラップトップでは既に主流になっているが、組み込みになっているものが多い。 例えばバッテリーの自力交換はできないし、メモリは基盤実装であり増設も交換もできない。 SSDはM.2で交換は可能だが、普通のHDDが入れられるような構造ではない。 キーボードが部品として出ておらず、基盤も全部はずした上にパネルごと交換、というと驚くかもしれない。

つまり、X1を後からいじるのは難しい。基本的にメーカーに頼る必要がある。 しかも構成変更のようなことはほぼほぼできない。 ハードウェア的には、X1は渡された時点で完成品なのだ。

お勧めできるか

X1は「妥協なき高性能を持ち歩く」ことが中心にある。

持ち歩かない人にはあまりオススメできない。

それなりに扱いにくいハードウェア構成をしていて、改修ができない、修理代が高いという欠点がある。 あまり持ち歩かないのであればX1の良さを活かしきれない。 お金がありあまっているのならなくもない選択肢だが。

それにしても「持ち歩くための高性能」だと考えるべきだし、携行するときもあるけれど、携行重視ではないのならThinkPad T470sという選択肢がいいと思う。

そして13.3インチがいいか、14インチがいいか、という話になる。 13.3インチは他の人に画面を見せるときにはちょっと小さい。また、動画などを見る時には小ささを感じる。 それと比べ14インチは大きい。ただ、「モバイルとしては大きすぎる」と感じる程度に大きい。 14インチに価値を認めるならX1かLet’s Note、13.3インチがいいならその他ライバル勢ということになる。

しかし13.3インチが良いという場合でもThinkPadの素晴らしいキーボードがそれを上回る魅力を見せるかもしれない。 12.5インチのZ270は意外にも1.5kg近い。 重量が増加してもサイズが増加することを避けるのか、重量の増加を避け大型化を受け入れるのかという選択になるだろう。

ThinkPadの性能は選択によってアッパーミドルからハイエンドといったところ、 軽量、頑丈、大型ディスプレイなど隙がない。 モバイルラップトップとしては最高性能に近い。このため、次のような動機の人にならオススメできる。

  • 高性能で携行性の高いラップトップが欲しい
  • 携行性の高い、しかし画面の大きいラップトップが欲しい
  • キーボードがいいラップトップが欲しい

携行性はいらず、高性能なものが欲しい場合は、ThinkPad P51を検討するといい。 携行性はそこまで重視せず、高性能なものが欲しい場合はThinkPad T470sを検討するといい。

携行性をそれほど求めず、画面が大きいものを望むのなら、 ThinkPad T470sのほか、XPS15も良い選択肢だ。 携行性を重視し、画面サイズは小さくていいのなら、Spectre13やXPS13、Hybrid-Zeroなどが有力な選択肢だ。

Let’s Noteは常に強力なライバルである。ただし、高い。

キーボードを望むならThinkPadしかないが、次のような選択肢幅がある

  • やや重いがより小型で安価 : X270, A275
  • やや重いがやや安価 : T470s
  • 同サイズで携行性・性能は妥協、安価 : E470
  • 大きめサイズで携行性は妥協、安価 : E570, E575
  • 重量は重いがより高性能 : P51

ちなみに、実際にタイプすると他のシリーズとは若干だが感触が違う。 個人的にはX1, T470s, P51/s, その他の順だ。

hp Pavilion x2-10 アップデート・アップグレード関連の問題

Darfon Softcover Keyboard Utility

Mute Syncをアンインストールしてから、再度更新する。
失敗と表示されるが、Notificationは消える。

HP PC Hazrdware Diagnostics UEFI

http://h30437.www3.hp.com/pub/softpaq/sp72001-72500/sp72230.exe経由でのダウンロード/インストール。

Windows 10へのアップグレード

容量が足りないため、外部ストレージが必要。10GBを必要とするため、16GB以上のディスクとなる。

microSDカードでは再起動時に無視されてしまうため、USBメモリーを必要とする。
かなり失敗するが、諦めず再試行。
ちなみに、Widnows 10 Insider Previewと表示されるが、Previewではなく製品版にアップグレードされる。

しかし、ログオン時にHP Support Assistantがエラーを出力するようになる。

The feature you are trying to use is on a network resource that is unavilable

Click OK to try again, or enter an alternate path to a folder containing the installation package “HP Support Assistant.msi” in the box bellow.

手動で選択してもうまくいかないので、削除して再インストール。
再インストールはHPのFTPからの入手となった。

なお、Windowsは既定のアプリを解除しても問答無用でWindowsアプリを既定にしてくる。
その一部としてGoogle日本語入力からMS-IMEに変えてしまうが、これは「コントロールパネル>時計、言語、および地域>言語」でMS-IMEを削除することで既定にできる。
順序を変えて活かすのであれば、削除してから追加すれば良い。

ただ、Pavilion x2-10だと(with Bingだとか?)switcherが標準なので、Widnows+Spaceでのスイッチが可能。
ちなみに、Google日本語入力でかな打ちを選択していると、ソフトウェアキーボードでもかな打ちされるためいまいち実用性がなく(ソフトウェアキーボードにかな打ちに必要な文字がない)、MS-IMEに切り替えるしかないが、MS-IMEではソフトウェアキーボードではローマ字打ちになる。

FM2+Killer GodavariとXeon W3565+Quadro2000マシンを比べてみた

コンピュータの仕様

FM2+88X Killer

  • AMD A10-7870K APU
  • DDR3-1600 8GB RAM *4
  • 320GB 2.5inch HDD SATA2 (Windows System)
  • 256GB ADATA SSD SATA3 (Linux SYstem)
  • UEFI Boot

hp Z400

  • Intel Xeon W3565
  • nVidia Quadro 2000 Graphics
  • DDR3-1366 2GB ECC Unbuffered RAM * 2 + DDR3-1600 4GB Non-ECC Unbuffered RAM * 2 (DDR3-1066 driven)
  • 250GB Samsung 3.5inch HDD SATA2 (Windwos System)
  • 120GB Corsair SSD SATA3 (SATA2 Connection) (Linux System)
  • Legacy Boot

Windows Experience Indexによる比較

項目 FM2+Killer Z400
CPU 7.4 7.5
Memory 7.4 7.5
3D Graphics 6.8 7.0
2D Graphics 6.8 7.0
Disk 5.9 5.9

「Z400のXeon W3565+Quadro2000のほうがわずかに速い」というのは、ベンチマークの通りで面白みもない。

だが、見るべきところはある。

まず、メモリーもz400のほうが速い、ということだ。
メモリーはz400は1066で、FM2+Killerは1600で動作していて、FM2+Killerのほうが速いはずだ。
しかも、FM2+Killerはデュアルチャンネル構成だが、z400はトリプルチャンネルだが2種類を2枚ずつで機能していない。
それでもメモリアクセスはz400のほうが高速だという。

さらに、グラフィックスにしても、3DグラフィックスはDirectX9でテストされるが、OpenGLに特化していて3Dグラフィックスを得意としないQuadroであるにもかかわらず、Radeon R7を内蔵したGodavari APUに優るという。

AMDという第二の選択に対して、Intel+nVidiaという定番構成がいかに強力かがよくわかる。
理屈では見えてこない差があるようだ。

LinuxでのCPU処理

実用的かつ単純な方法として

time xz -zc image.iso > /dev/null

によって比較。これは、今のところxzが最も時間がかかっているためで、imageはtmpfs上にDebian jessie DVD 64bit(debian-8.2.0-amd64DVD-1.iso)。SystemRescueCDをnomodeset+nokmsboot+docacheでブートし、wgetでイメージを取得してテストした。つまり、イメージはRAM上にあり、ディスクアクセスは発生しない。

FM2+Killerは

1862.41s user 3.46s system 99% cpu 31:09.98 total

対するZ400は

1743.0s user 1.92s system 99% cpu 29:09.72 total

やっぱりZ400のほうがやや速い。

xzはコアをフルに使い切れないことが多いのだが、日常的にすることで、全てのコアを使い、かつ負荷や結果が一定になるものが思い浮かばず、xzにした。差自体は恐らくこんなものだと思う。ImageMagickでは極端に差が出るが、およそこれくらいの割合でZ400のほうがいつも速い。
プロセス数の多い処理はZ400のほうが有利か。

LinuxのGPU処理

OpenGLの処理速度を比較するため、Linux上でのベンチマーク。

Windows上の普通のベンチマークとは色々と事情が変わってくる。

  • LinuxではDirectXは使えないため、OpenGLを使う
  • いずれもメーカー提供のプロプライエタリドライバを使用するが、Windowsドライバと比べるとかなり性能が低い。特にAMD Catalystは出来が悪い
  • Quadroは元々OpenGLグラフィックスであり、AMD APUは一般向けであるためDirectXグラフィックスである

テストはUnigine Heaven Benchmark 4.0を使用した。
なお、再起動した上で新規ユーザーでテストすることで差異を可能な限り埋めてはいるが、CatalystがLinux 4.2ではうまく動かないため、Linux 4.1を使用している。

いずれもプロブライエタリドライバを使用し、ディスプレイはFHDの1台にセッティングした。

  • Render: OpenGL
  • Mode: 1920×1080 fullscreen
  • Preset: Custom
  • Quality: Low
  • Tessellation: Disabled
Term FM2+Killer Z400
Platform Linux 4.1.12-1-MANJARO x86_64 Linux 4.2.5-1-MANJARO x86_64
CPU Model AMD A10-7870K Radeom R7, 12 Compute Cores 4C+8G (3892MHz) x4 Intel(R) Xeon(R) CPU W3565 @ 3.20GHz (3200MHz) x8
GPU Model AMD Radeon(TM) R7 Graphics (1024MB) x1 Quadro 2000 PCI Express 352.55 (1024MB) x1
FPS 22.4 26.0
Score 563 655
Min FPS 7.7 17.7
Max FPS 47.0 39.8

FM2+killerも体感よりはかなりがんばっている。
FM2+Killerはビデオ再生がひどいため、まともに動くとは思わなかったのだ。

Max FPSは大幅に逆転している。
だが、全体にはWindows Experience Indexの結果と比べて、さらにもう少し差が開いた印象ではある。

LinuxではCatalystドライバに不具合がかなり多いため、数値よりも快適性には大きな隔たりがある。

しかし、ドライバの出来と、openGLに特化したQuadroであることを考えると、もっと差が開いて然るべきだったけれど、意外とGodavariが健闘した。

結果を受けて

FM2+Killerの構成は、もともとはKaveri(A10-7700K)で、およそ19万円かかったが、これは大容量メモリと、多数のハードディスクのためだ。

例えば、TSUKUMOのAMD A10-7870K Black Edition BOX スペシャルセットが34344円(2015-11-07現在)となっている。
実際は、4GBx2 RAMであること、Mini-ITXマザーボードであることを考えれば、TSUKUMOで計算するとFM2A88X Killerが12480円、A10-7870Kが18274円、W3U1600HQ-8GC11(8GBx2)が12150円で42904円。
PCケースDefine R5が13014円、Seagate STT1000DM003が5992円、慶安 静か KT-S400FXAが6151円なので、全体では68061円になる。

高機能を狙った構成なので、もっと安く上げるのであれば、4.5万円くらいで収まる可能性もあるだろう。だが、だいたいそのあたりであり、別の見方をすればPC1台組むのに必要なコストがそれくらいであるとも言える。
A10-7870Kはミドルに迫るくらいの性能を持ってはいるが、素晴らしく快適な性能でもない。性能的には中途半端だが、コストパフォーマンスは良い、という微妙な立ち位置だ。
「下の上」である。

しかし、「微妙な割に便利」でもある。
オフィススイートななどの基本的な事務、1080p動画再生を含むインターネット体験、そこまで本格的でなければ3Dゲームだってできる。
つまり、一般的なユーザーのニーズを満たすことができるのだ。

ただし、Windowsであれば。Linuxでは、そのパフォーマンスが十分に発揮できず、実際Windowsで不足を感じないのに、Linuxでは随分ひっかかる。

加えて、「性能はいらないが機能が欲しい」というユーザーにも安価に応えられるのは大きい。例えばトリプルヘッドディスプレイや、4kディスプレイが欲しい、eSATAが欲しい、USB3が欲しい…といった要求にも、マザーボードが安いので対応に費用がかからない。
性能はともかく高機能を要求する場合には結構な価格差が出る。

一方、Z400は、秋葉原で3万円ほどで買った中古だ。

3万円というと、自作にせよ、BTOマシンにせよ、かなり困難なラインになる。非常に小さな、ラップトップと変わらないようなものなら購入できるが、本当に最低辺のPCだ。
だが、最新型を購入できてしまうために、中古ならでは、とはいいにくい。

ちなみに、Windowsを含む場合は、3万円で自作は恐らく出来ない。

Z400は、2010年のhpのエントリーワークステーションだ。
エントリーモデルとはいえミドルタワーのワークステーション。普通の人が手にするようなものではない。
安価なhp Z230SFFでも123,200円から。値段的にはそこまでもないとも取れるが、用途が特殊だ。
Z400の構成は、当時でいえば、パソコンならば最上位クラスにあたる。

PCが5年使い続けられることはない。性能の変化、規格の変化、タイミングにもよるが、どうしても5年はもたない。3年が良いところだ。

だが、要求水準が元より異なる場合はその限りではない。5年前は時代遅れのポンコツだが、それでもかたや5年前の、パソコンでいえばハイエンドに匹敵するクラス。かたや最新ながら、あくまで安価でありながら性能を確保したことが魅力であるエントリー・モデルだ。

それを比べた結果、「5年前のワークステーションのほうがやや高性能だった」という結果が出たということだ。これをどう捉えるか。

安価なマシンを求めるのであれば、秋葉原で、良い中古マシンを確保したほうが性能は高い。

これはおおよそ真だ。ただし、機能的にはどうしても劣る。タイミングによっては、旧規格を採用しているために非常に苦労する場合もある。
Z400はSATA2, USB 2.0といった旧規格であり、新規格には対応していない。小さなことだが、不便でもある。
メモリの速度は1066だ。1600が普通に使える今となっては低速で勿体無くもある。
そして、グラフィックスは4kより前の時代であり、4kに対応しておらず、トリプルヘッドにも対応していない。

こうした機能面では最新のGodavari、それも高機能マザーボードのFM2+Killerのほうが圧倒的に優れている。
もし、Windowsを普通に使うのであれば、私はFM2+Killerをメインにしていたと思う。

だが、Linuxでは随分とエクスペリエンスの差がある。
さらにいえば、AMD CPUだとオーディオエンジンが頻繁にドロップしてしまう(SONARにおいて)。
性能差というよりも、快適さが随分と違う。さすがに、王道、Intel+nVidiaという構成は強かった。

もしあなたが、何らかの理由でこのようなコンピュータを欲したとする。
もちろん、「普通にしか使わないから」といって「普通な用途に適したコンピュータ」を選ぶことはあまり勧められない。
ライフタイムが短くなるからだ。
もう少し視野を広くもったほうが良い。それに、そこそこ大きい買い物なのだし、もっと積極的に楽しんだほうがお得だ。

だが、色々理由は考えられる。
私のように急な故障で、予算はないがとりあえずまともに使えるレベルのーたが早急に必要だとか。
Windows XPマシンのリプレイスが必要だが、予算が確保できておらず、導入までの時間を遅延させたいとか。

また、業務利用の場合、要件が全く変わらず、「環境が変化しないこと」が求められる場合もある。
事務仕事や、株取引などにおいては、特に変更される必要はない。
定期的に必要にはなるが、刷新タイミング意外では毎日同じように業務を遂行できることのほうが大事だ。
この場合、特に故障などがなければ、規格が時代遅れといった問題はない。そのため、現状で使えるのであれば、そのマシンが使える限り、もしくは刷新がなされるまで使える、という考え方が可能だ。
ちなみに、DTMは環境を更新し続けるのが一般的なのでむしろ最新マシンが必要になるが、環境を変えないなら変えないでもなんとかなるものだ。

そのような場合においてどちらを選ぶべきか?

中古のほうが若干だがお得感はある。だが、新品のほうが高機能で快適である可能性がある。

もちろん、中古の場合は保証がない。新品の場合はある。
だが、5年も前のもので、しかもずっと使われてきたものであるならば中古はそうそう壊れない。機会の故障率はバスタブカーブを描くため、故障するなら普通はそれ以前に生じる。
新品であれば保証が利き、修理も依頼しやすい。

どちらが良いかは、好き好きとしか言いようがない。
そして、自作も中古も、趣味が入っていないとやっていられない。
本当の業務システムでやるようなことではない。

hp Z400 ( Intel Xeon W3565 + nVIDIA Quadro 2000 ) Manjaro Linux

経緯

事はデスクトップPCが壊れたことに端を発する。

起動不能となり、配線のチェックなども行ったものの解決せず、結局秋葉原まで持ち込み修理に出してきた。

BUYMORE秋葉原本店で購入したものであるため、Unicom秋葉原サポートセンターに持ち込み。
事前に、ケースが不要であることを確認し、電源と、マザーボード+メモリ+APUの状態で持ち込んだ。

ちなみに、台風のため(甚大な被害を出したあの雨だ)、翌日の持ち込みとなった。

秋葉原サポートセンターは非常にわかりづらい場所にある。随分探しまわってしまった。
総武本線の高架下沿いで、JRの駅からは中央通りをはさんで反対側、御茶ノ水方向で、KFCの向かいだが表ではなく裏側の向かい、マウスコンピューターの地下1階で、しかもその階段はサービスカウンター沿いの奥にある。

とりあえず持ち込んだはいいが、なんといっても台湾送りのため、1ヶ月程度はかかるもよう。その間仕事ができないというのは、とても困る。

暫定的な対応

とりあえずは、ProLiant MicroserverのSlaveディスク4台を抜き出し、Masterディスク4台を投入、Masterのキーファイルを入れ、Masterをマウントできるようにする。

SlaveをMasterに昇格させると数日分の作業データを失うこととなる。
基本的にはSlaveはMasterディスクの損失に対する存在だ。

これによってProLiant MicroServerで本来のデータが扱えるようになり、sshfsでアクセスすることでデータにはアクセスできるようになった。

だが、環境に関するデータは結構困る。
FUSEやNFSでマウントしているデータへのアクセスはかなり制限される。FUSE環境だとアクセスできるのが所有者に限られるためsudoが使えない、という程度はわかるが、なんとSpamassassinがちゃんと動かない。ちなみに、sudoでもsu -cでも動かないが、su -なら動く。

細かく様々制約され、「なんだか変な挙動」「なぜか動かない」が蓄積し、作業効率を大幅に下げる。

問題はそれだけではない。それをドライブする端末がないのだ。
ThinkPad e440は異常なまでに不安定であり、作業効率は10%も出ない。1分ごとにXが落ちて、その再起動に30秒程度かかるなど話にならない。

ちなみに、e440はWindowsの初期状態でもかなり不安定な挙動を見せる。もう、Lenovoのことはだいぶ嫌いになっている。

かといってとProLiant MicroServerの直接利用も性能的にも厳しいし、映像出力系にトラブルがあり、難しい。

対策の候補

いずれにせよ、必要だと分かっていた冗長系投入を遅延させていたのが問題であり、冗長系を投入するのが妥当だろう。
窮状にあって苦しいが、やむを得ない。

候補は以下だ

  • 直近の将来の要求である4k x3モニターが可能なメイン系(現行を冗長系へ) (14万円)
  • あくまでも冗長系の新品AMD A4マシン (3万円)
  • あくまでも冗長系の中古マシン (2万円)
  • 活用可能な中古マシン (4万円)

4k x3を可能にするのは、Quadro K1200が最低ラインのようだ。K620に関しては、DP Hubによる分岐もFQHDまでしかサポートしない。そのため、結構な額になった。なお、全体はSkylakeで構成することを想定した。

やはり、額が大きいことと、これからSkylakeも安くなっていくだろうし、USB CやDDR4メモリなど新規格が続々の中ではなかなか筋が悪い。

新品AMDマシンは構成が近いため、冗長環境を作りやすいが、既に問題が大量にあり、しかも十分なパフォーマンスがないというのに、さらに下位のものを選ぶのはなかなか厳しい。

さらに、メーカーが非常に評判が悪く、保証どころか修理すら預けられない感じであったため、それならば中古のほうが良いと判断し、最初に消去した。

2万円はCore i7-870、4GB RAM、GeForce 250GTマシン、4万円はXeon W3565, 4GB RAM, Quadro 2000マシンだった。

Windows的に、そしてベンチマーク的に測ればおそらく大差ない。実際ベンチマークを見るとXeon W3565が6,093、i7 870が5,480で、7700kは5,247となっている。

Skylake i7のベスト(i7-6700k)は10,957、4770kでも10,184ということを見れば、やはりふるさは否めない。
一方で逆の見方をすればそれで最新のKaveriよりも上なのだから、ハイエンドってすごいなぁ、とも思う。

GeForce GTS250は随分数字が小さいことに不安を覚えたが、この時は全世代のハイエンドである9800 GTX+(上から2番目)の名前だけを変えたのがGTS 250で、このシリーズでは上から6番目、下から4番目、とのことだ。

古いので、最新ゲームは結構きつそう。時代を感じる。

もっとも、もうこの世代になるとGeForceはOpenGLを切る方向だった。
LinuxはDirectXを使わないし、安定性を求めるならQuadroのほうがいい。nVidiaはQuadroに関してはLinuxのサポートも手厚い。

Windows上での性能は差が小さいが、私が使う上での価値はかなり差が開いている。妥当な価格差だ。

これだけの性能があれば、何かの時に助けてくれる気がする…ということで、hp Z400 workstationを購入した。

hp Z400 Workstation

2009年に投入された前期型型Z400ワークステーションは、CPUはXeon W3520からW3580までで、これら対して5250円の水冷オプションがある。

グラフィックスボードを持たない最小構成で22万円程度、Quadro FX1800を含むと27万円程度とのこと。

後期型はW3520はそのままだが、W3565, W3680, W3690とプロセッサが変更され、グラフィックスのラインナップも一新、QuadroだけでなくFireProも加わっている。
また、メモリスロットを4から6に増やし、最大24GBメモリをサポートするようになった。チップセットはintel X58とのことだ。

最小構成+水冷を99,750円で提供していたらしいが、最初構成で買う人がいたのだろうか?

SASモデルもある。SASモデルでなくてよかった。

私が購入したモデルは、Xeon W3565プロセッサ, 4GB RAM, Quadro 2000の水冷モデル。
SATA仕様で、電源は475Wブロンズ、X58チップセットの後期型だ。

光学ドライブを搭載している。DVD-ROMドライブやBDドライブもあったようだが、DVDスーパーマルチドライブだった。

Xeonについて

Intel XeonはIntelのワークステーション/サーバー向けのCPUである。

ワークステーション向けは処理性能が高く、サーバー向けはコア数が多くて発熱が抑えられている。

Xeonのワークステーション向けの下位モデルは、民生用で最上位のCore i7 Extreameシリーズと同等品となり、またそれ以上のモデルが用意されている。

基本的には民生用のCoreシリーズと比べると高性能だが、それだけでなくECCメモリーへの対応や、CPUあたり6本のメモリスロット、マルチCPUのサポートなどより高度な性能要求や安定性に耐える仕様となっている。

その分各部品は割高だ。マザーボードも非常に高価だが、ECCメモリーなども地味に痛い。

Quadroについて

nVIDIA Quadroは、nVIDIAの映像処理向けグラフィックスボードだ。

民生用のGeForceがDirectXに特化した「ゲーム用」であるのに対し、3Dグラフィックデザイナー、CADアーティスト、映像クリエイターなどに向けてOpenGLに特化した仕様としている。

また、安定性もかなり高められており、他画面出力にも強くトレーダーにも適している。

nVIDIAはQuadroについてパッケージにLinuxへの対応を明記している。

ドライバーサポートはnVIDIAのほうが全体に手厚い。
ただし、ビデオドライバのパフォーマンスは、Windowsはおろか、FreeBSDと比べてもはるかに低いのが残念なところだ。

Z400の内部とシステム

配線は余り過ぎない長さになっており、さらにそれがまとめられた上にカバーまでかけられている。

カバーはメモリも覆うようになっていて、放熱上不利に見えるが、もしかしたらエアーコントロールによってむしろメモリ放熱が考えられているのかもしれない。

5インチオープンベイが3つ、3.5インチシャドウベイが2つ、3.5インチオープンベイに見えるが実際は使いみちのない塞がれたベイがひとつある。

SATAコネクタは6で、SATA 2.0 3Gbps。
ただし、SATA電源コネクタは5。空きの4ピンがふたつあり、電源増設は可能。

PCI関連は

  • PCI e2 x8
  • PCI e2 x16
  • PCI e x8
  • PCI e2 x16
  • PCI
  • PCI

となっている。

メモリスロットは6、最大搭載可能量は24GB。標準では2GBx2が積まれていた。トリプルチャンネル仕様。

おそらくはスタビライザーとして昨日するのであろう緑色のステーがQuadroに向かって伸びている。

基本的には緑色の部分は工具なしで操作できる部分だ。パネル自体はハンドル式になっており、必要な工具は増設時のトルクスのみか。

BIOS式でUEFIなし。

BIOSは、起動ロック、ディスクの暗号化に対応。また、RAIDコントローラを持ち、RAID構築が可能。

WoLに対応。ハイパースレッディングのOn/Offが可能。カバーセンサーについては有効・無効を設定可能。

設定項目は非常に少ない。

ブートデバイスの選択は、Optical, USB, Diskのみ。WindowsとLinuxの切り替えは基本的にはデバイスの起動順序を利用する必要がある。

また、Opticalを指定すればOptical Driveを読みにはいくのだが、ブータブルなCDを入れていてもスルーされてしまうことが結構あった。

OSはWindows 7 Professional。ちなみに、この個体はhpのデフォルトではなく、ショップで入れて認証したものが入っている。

Windowsエクスペリエンスでは、だいたい7.0から7.5。ディスクだけは5.9にとどまった。Windowsのディスクは250GB HDDである。UEFIをサポートしないため、ブートディスクの容量は2.2TBが上限となる。

メモリ増設

あとから知ったのだが、hpは

  • DDR3-1366 DIMM ECC Unbufferedのみ対応
  • hp以外のメモリは使用不可
  • ECCとNon-ECCを併用すると、メモリエラーとなり起動しない

と言っている。また、調べてみると

  • ECCとNon-ECCを混ぜることはできない
  • BIOSで有効・無効が切り替えられるのなら、無効にすればNon-ECCメモリが使用できる。常に有効であるなら使用できない。いずれにせよ混ぜることはできない
  • 否、無効にしてしまえば混ぜてもNon-ECCとして動く

とある。

CFD ELIXIR W3U1600HQ-4Gを追加した。

「おそらくはNon-ECCの、DDR3-1600メモリの4GBx2」である。

メモリチェックはちゃんと通ったし、LinuxもWindowsも問題なく機能する。
よくわからないが、とりあえず気にしないことにした。人には勧めない。

なお、最初から1366のメモリが積んであるにもかかわらず、1066で動作している。

HDD

完全にデスクトップを代替しようとすると、Windowsは「音楽系ソフトを入れる別なディスクが必要」となる。

ディスクは6、マウントは5でいいと思ったのだが、実際はディスクは7、マウントが6必要であることに気がついた。

これは、Windows + Windows DATAで2台、Linuxシステムで1台、btrfsプールで4台だ。
PCIeカードでコネクタは間に合うし、電源はなんとかするとしてもマウントがない。

1台はSSDなので、適当に固定すれば良いのだが、HDDはそうもいかない。しかも、光学ドライブがあるため、マウントはさらにもうひとつ必要なのだ。

結局は、全てHDDに充てることで解決したが、実は方法はあった。

マウントに関してはiStar USA BPN-DEを利用した。

これは、5.25インチベイに固定するHDDラックで、5インチベイx2に対して3.5inch HDDx3を固定できる。
ガシャポン式で、コネクタはSATA 6Gbps。トレイなし、ホットスワップ非対応だ。

このラックは、SATAコネクタは3本(当然)必要だが、電源コネクタは2つでまかなえる。そのため、これを使うと電源増設が不要だ。

WindowsのHDDの割り当てが1台しかないため、音楽をこちらに移すことは諦めたが、このラックを使って入れ替えれば可能であることに気がついた。

それどころか、入れ替える前提であるならば光学ドライブを残すことすら可能だ。

しかし、どの程度抜き差しして大丈夫なものか、よくわからないため、しょっちゅう交換する使い方は不安がある。

なお、これらの固定方法はやや特殊。ドライブ自体にまずガイドネジを取り付け、ベイ開口部から挿入する、という形だ。
5インチベイのラックについては、上段が若干ネジ穴位置が低く、ネジを入れてしまうとガイドを通らなかったので、下段のみにネジを入れて固定した。

ネジはシャーシに固定されている。これはProLiant Microserverと同様だ。マイナスドライバーも受け付けるが、基本的にはトルクス。これはProLiant Microserverと規格が同じで、レンチが流用できた。

Linux上での性能

まず、この通り

$ cpupower frequency-info
analyzing CPU 0:
driver: acpi-cpufreq
CPUs which run at the same hardware frequency: 0
CPUs which need to have their frequency coordinated by software: 0
maximum transition latency: 10.0 us.
hardware limits: 1.60 GHz - 3.19 GHz
			available frequency steps: 3.19 GHz, 3.19 GHz, 3.06 GHz, 2.93 GHz, 2.79 GHz, 2.66 GHz, 2.53 GHz, 2.39 GHz, 2.26 GHz, 2.13 GHz, 2.00 GHz, 1.86 GHz, 1.73 GHz, 1.60 GHz
available cpufreq governors: ondemand, performance
current policy: frequency should be within 1.60 GHz and 3.19 GHz.
				The governor "ondemand" may decide which speed to use
				within this range.
current CPU frequency is 1.60 GHz.
boost state support:
	Supported: yes
	Active: yes
	25500 MHz max turbo 4 active cores
	25500 MHz max turbo 3 active cores
	25500 MHz max turbo 2 active cores
	25500 MHz max turbo 1 active cores

ここで躓かれても困るが。ただ、ondemandperformanceしかないのか。

ハイパースレッディングをONにした状態だと、

$ nproc
8

これも当たり前。

実際、感覚としてはA10-7700Kとはまるで違う。
A10-7700Kは3.4GHzだというのだが、実際に動かしているとほとんどの場合、2.4GHzで動作する。負荷がめいいっぱい高い状態でも2.6GHz、2.8GHzがせいぜいで、フリーズするような状態になってもそんなものだ。

ベンチマークなどで見る性能には、はるか届いていない。というか、モバイル用Celeronのほうがさくさく動く始末だ。

それに対して、Xeonは圧倒的に速い。細かく停止するようなトラブルもない。

メモリは4GBでは圧倒的に足りない。yaourtでビルドできないパッケージが結構ある。
/etc/yaourtrcで設定すれば回避できるが、結局メモリが足りないという問題の解決にはなっていない。

12GBあれば日常的には問題ない。
ただし、一時的であれtmpfsに大きなファイルを置くと圧迫される可能性がある。
とはいえ、実際に使われる範囲としては、6GB前後というのが私の感覚なので、tmpfsに半分とられてもswapもあるし、12GBというのは、おおよそ問題ない気がする。

ただ、そもそも圧迫されている状態になった時にバッファとして使える領域が非常に少ないため、16GBあったほうが安心ではある。

Xeonがとにかく速く、メモリを増設した時のパフォーマンスは本当に感心する。
それだけ良いようだと、最新のワークステーションはどれほどのものなのか…

Quadro 2000 と Linux

さて、問題のQuadroだ。

AMD A10-K7700はAMD R7グラフィックス相当だが、Catalystドライバを使っていても

  • セカンダリディスプレイのマウスカーソルが歪む
  • VDPAU/VA-APIともに使用できない
  • Xのパフォーマンスが非常に悪い。描画のもたつき、プチフリーズが多い
  • Chrome系ブラウザが動作しない。画面が表示されたり消えたりする。プロセスが増えるとまずダメ
  • Skypeで画面が歪む。変色し、緑色の線が入る
  • マルチデスクトップは正常に機能しない

これなら安定して動作するIntelグラフィックスのほうがいいのではないか…と思ってしまう。パフォーマンスも非常に悪い。

対するQuadroは、これらの問題が見事なまでに発生しない。
100時間以上を費やし、動作しない理由の究明に勤しんだVDPAU/VA-APIも、いともあっさりと動いた。動画再生は非常に快適だ。

ただし、VLCで「DRM経由のVA-API」にすると動作しない。「XのVA-API」にする必要がある。

驚いたのはImageMagickの処理が飛躍的に高速化したことだ。
従来1分は余裕でかかっていた処理が3秒以内に完了する。おそらく、数時間かかっていたmogrifyの負担も著しく軽減されるだろう。

とにかく安定している。問題らしき問題が発生すること自体稀だ。

ただし、デスクトップで動作していたOpera Devloperは動作しない。フリーズしてしまう。また、Chrome系のChromiumなどは動作はするものの、入力に対する反応が著しく遅い。Blinkの神経質さが気になる。

Blink系ブラウザではMaxthonが正常に動作するが、Maxthonは現在AURから落ちてしまっている。旧リポジトリから入手可能だ。

これからは事実上Blink以外の選択肢が失われていくように思うのだが、Blinkの動作の不安定さは非常に気になる。WebKit系は動作するが、非常にもっさりだ。

結論

LinuxのグラフィックスボードはQuadro。

AMDのCPUのパフォーマンスが出ない理由はよくわからない。ビデオもCPUも、Windowsではそれほど悪くないように感じるのだ。

ただし、Windowsではオーディオデバイスのほうが見事に落ちまくる。ASIOドライバを使うようなデバイスは、やはりIntelのほうが最適化されているのだろう。AMD CPU不可というものもあるくらいだし、完全な互換性はないのか。

で、AMD APUのパフォーマンスはWindowsの時よりもはるかにしょうもないものに見える。非常にストレスフルな性能だ。

結局のところ、Intel CPU + Quadroという、普通の組み合わせ(Quadroは普通ではないが、Linux的にはむしろ妥当だ)が一番いいようだ。

愛着のある、はじめての自作PCとの比較がこのようなことになって、とても残念だが、だが、このような蓄積は仕事上必要だと思うことにしよう。

高度なことを求める人にLinuxを動かすハードウェアとしてAMD APUは勧められない。

VDPAU/VAAPIが動作しないのは、ディストリビューション的な事情かもしれないが、少なくともマウスカーソルが歪むという問題はディストリビューション問わず発生した。Skypeに関しても同様だ。

これが、Radeon全般の問題なのか、7700K固有の問題なのか、はたまた私の7700Kの問題なのか、あるいはCatalystの問題で将来的に解決されるのか…といったことはわからない。
ただ、マウスカーソルが歪む問題は、やはりRadeon * CatalystにおいてWindowsでも報告されている。

スペックだけをみればAMDの製品はLinuxのほうを向いているかのようだが、事実はそうではないらしい。

hp pavilion x2 10 修理へ

hp Pavilion x2 10のカメラが動作しないために、修理送りとなった。

Skype for Windows Desktop起動時に「全面緑」で動作しない。カメラはインジケータランプはついているのにだ。 Firefox Helloで試すと真っ白。

そして、今回はチャットサポート。 前回と同じ方の対応で、やりやすかった。

「カメラ」アプリでテスト、ドライバ削除からの再起動、BIOSリセットからの再起動と試したものの改善せず、引き取り修理へ。

ついでに、先の液晶の傷?問題も見てもらうことに。

2時間もお付き合いいただき、ありがとうございました…

しかし、私、ハードウェア不良ひく確率高くないか。先日もカメラ初期不良で送ったばかりだし、その前はThinkPadをファクトリー送りにしたし、電熱スリッパも送ったし、なんか憑いてる。

hp Pavilion x2 10

Pavilion x2 10
Pavilion x2 10

概要

hp Pavilion x2 10はhpが2014年10月に発表したDetachable 2in1 PCだ。

BayTrail-M世代のAtomプロセッサとWindows 8を組み合わせるもので、1kgを切る軽量さと、39800円(税別)という低価格が特徴だ。

購入動機は、e440が重かったからだ。

本来、音楽を軸に活動するつもりであり、モバイルの携行ということは視野になかった。 仮にコンピュータを主軸とするとしても、モバイルが必要なライフスタイルではないと思い、稀に携行する程度であれば2kgを越えるe440でも問題ないと考えていた。

だが、実際は、「PCが必要かどうかはわからないが、営業のためにあったほうが良い」ケースは多々有り、 e440を携行していたが、体を壊すことが多すぎる。

そこで、やはりモバイルPCは必要だという結論に至った。

元々はPanasonicのRZ4が欲しかったのだが、18万円級というと前倒しで投入できるようなものではない。 そこで、軽量で使える、なるべく安いもの、かつ操作性に差がでるラップトップだけに、その点も考慮して選んだのが、私が信頼するhpのPavilion x2 10だった。

10.1インチというモバイルとしても小型のラップトップ、 さすがに750gと超軽量なRZ4にはとても敵わないが、それでも960gとかなり軽い。

検討はしたものの、それほど深く考えずに買った。 だが、これが思わぬ伏兵だった。

ちなみに、クーリエ保守3年をつけたため、トータルでは6万円を越える程度だった。

性能

性能面では、AtomプロセッサなのでCPUは速くない。 Core Mプロセッサは動作周波数は低いが、Core i5並の性能を出しているようなので、それと比べても遅いかもしれない。

また、何よりRAMが2GBしかないので、下手な使い方はできない。 さらに、eMMC32GBというストレージはその使い方もかなり制約される。

つまり、考え方を変える必要がある。

「これはタブレットである」

スマートフォンで全力のコンピューティングをしようと考える人が稀であるように、タブレットでもそれは変わらない。 Surfaceが全てをまかなえるようなPRをしているが、実際はそうはいかない。

メインマシンが他になければ成立しないモバイルだ。 実際、細かな打ち合わせやデモンストレーションを行う時はe440を持参することになるだろうから、2台どころか3台目である必要があるということになる。

はじめてのコンピュータに勧めるようなものではない。 あくまでも「モバイルのためのもの」だ。

1280×800という画面なので、なおのこと常用は厳しい。

携行

携行性は、960gで大変に良い。

ただし、恐らく手に持った時にまず驚くだろうと思う。 重いのだ。 この重いというのは、片手で縁を持った時の重量感がe440と同じくらいだ、ということを意味する。

だが、バッグにいれて携行する場合は話が全く別だ。

だが、それだけであれば「軽いが、最高に軽いわけではない」で終わっていた。 ここにDetachableである強みが加わった。

軽量である上にむき出しで携行されることを前提にしたものであり、コンピュータバッグで携行しなくても、百均のクッションポーチで携行できる。

e440をアンチショックケースとPCバッグの組み合わせで持ち運ぶと4.4kgほどになる。もちろん、大きな専用バッグを含めてだ。 対して、x2 10ではその重量は1kgをわずかに越える程度であり、既存のバッグに入れることもできる。

加えて、detachableである以上、キーボードを外して使うことができるし、必ずしもキーボードはなくても良い。 キーボードを必要とする状況が想定されないなら、キーボードを外して、そもそも持たないという選択肢もあるのだ。

ちなみに、実測値はキーボード側が322g、本体は606gとのこと。

hpは実測に近い値を掲載値としていることに交換が持てる。

タブレットとして使える、というメリットは案外大きく、先日は電車で立っている間はタブレットとして使用し、吸われた時にキーボードを装着して使用した。

RZ4のようなConvertibleタイプだとキーボードは裏側にくるため、タブレットにした時に重く、持ちにくい。

実はマイレージ性能が素晴らしい。 11時間45分としているが、動画連続再生で11時間を越えたデータがある。RZ4は17時間以上を公称するが、同様の方法で11時間台にとどまる。

このマイレージ性能の素晴らしさに対して、Windowsの起動が速く、またWindows 8がモバイル的な仕様に対応しスリープが高速化されていることからAndroidスマートフォンのように使える。

そして、本当にもつ。

microUSBで充電するが、供給電力は4A+… モバイルバッテリーでの充電は難しい。停止すればいけるか。

キーボード

このPavilion最大の特徴が、キーボードカバーだ。

それが特徴たる点としては、まず布であることだ。布でタブレット自体をカバーする構造で、しかも全体はカバーしない。

さらにこれがドックであり、スタンドでもあるという。 これについては後述する。

キーボードは10インチに詰め込んだにしてはオーソドックスなものとなっている。

多少気をつける必要はあるが、普通に打てるし、扱いにくいラップトップが多い昨今としては結構快適だ。

ただ、PageDnやEndなど、私が多用するキーがFnとの組み合わせになっている点だけちょっと困る。

ファンクションキーは機内モードもあり使いやすい。

タッチパッドはクリックのないものでやや使いにくい。

マルチタッチによるスクローリングがSynapticsとは逆(画面タッチと同じ)になっていることに戸惑う。 ちなみに、エッジに関しては画面に対するものと同じスワイプ効果をもたせている。

Bluetoothではなく優先接続なので確実で素早く、さらにBluetoothのチャンネルを消費せずに済む。

変形

キーボードカバーに端子が出ており、タブレットをここに合わせる。マグネットがあり、吸着するのでつけやすく外れにくい。タブレットを持ってキーボードを持ち上げることは問題ない。

キーボード側は拡張端子を持たない。キーボードを外すことで機能が制限されることはない。

キーボードカバーはマグネットを持ち、これがタブレット背面に吸着する。だから、カバーの状態ではしっかりカバーされて外れることはまずない。

そして、これがスタンドになる。吸着位置はカバーになるところを含めて3箇所、つまりディスプレイ角度は2段階。

無段階調整できないのか!と思ったが、意外と困らない。

ちなみに、非公式な方法としてフラップを内側に折ればもう2段階調節できる。

このスタンドが本体よりうしろにはみ出すので接地面積が増える…というが、立体的に考えるとその上に本体がくるわけで、そんな小さな斜めの空間に物があるなら、カバーを畳んでもたれさせればよい気がする。

この布カバースタンド、結構丈夫で、実はキーボード「も」支えられる。 つまり、PC使用中に筆記が必要になった場合に、キーボードを本体側に倒して畳み、奥に押し込んで手前スペースに筆記する、ということが可能。 狭い机を広く使える。

(クラムシェルならどけるしかないだろう。「縦に畳める」ために素早く出し入れできるということだ

x2 10 奥に畳む
x2 10 奥に畳む

さらに布なので、そのまま折り返して使用することができる。 hpは「スタンドモード」と称し、カバー底面の下にキーボードがくる、つまりむき出しのキーボードが机につく形の状態で利用可能としている。 動画を見たりSNSを見たりに適した状態か。タッチ対応なのでこの状態で操作可能。

x2 10 スタンドモード
x2 10 スタンドモード

hpらしいアイデアとサービス心にあふれたこのカバー、実に素晴らしい。

これの難点は、足の上では結構使いにくいこと、手持ちではタブレットにしないと使えないことだ。

Windows8 (BayTrailとLinuxとタッチディスプレイ)

実は私はWindows8のまま使用している。

なぜならば、Bay Trailの32bit UEFIへの対応が、Linuxでは(も)結構大変だからだ。

しかもタッチ関連のセットアップも結構大変だったりするので、とりあえず諦めた。Windows Tablet向けのチューニングがディストリビューションで提供されるようになるまでは放置、と考えたのだ。

だが、実はWindows8が結構よかった。

いや、私はWindows8は「一体何を考えているんだ」と思うほど苛つく代物だと思っている。

だが、タッチができるようになっただけでその印象は大きく変わる。なるほど、確かにタッチで使いやすいUIだ。

Linuxはキーボードを意識しているし、だからこそ速い。だが、キーボードを失った時、Linuxの標準的なUIは必ずしもWindowsよりも優れていない。

コマンドでの設定が可能なことについても、キーボードがないとあまりうれしくない。

だが、まずマウスでカーソルを持っていくことなく、パッとタッチすれば良い、というのは意外なほど「良い」。タッチパッドはなくても良いかもしれない、と思うほどだ。

腕の揚げおろしを考えれば手元のタッチパッドのほうが良いケースもある。特に、スクロールはほとんどの場合タッチパッドが良い。

だが、ウェブページの中にスクロールできるブロック要素がある場合などは、どちらをスクロールするかの調整はタッチディスプレイのほうがしやすい。

専用のファンクションボタンがあるような使い勝手だ、と言えば伝わるだろうか。 多分、これは10.1インチだからだ。30インチもあるような巨大ディスプレイでタッチするのは明らかにしんどい。

加えて、入力フォームに「タッチでフォーカスすると」ソフトウェア・キーボードが現れる。キーボードで入力するか、ESCキーを押すと消える。出し入れは任意にできる。 この仕様は、結構快適。自分がしようとしていることを一歩先んじて用意してくれる。

この点に関してはLinuxのタッチUIはほど遠い。ほとんどの環境でバーチャルキーボードは手動で出すものだし、Plasma Activeのキーボード出現タイミングはちょっとおかしいと言われている。

このバーチャルキーボードが結構使いやすいのもいい。記号に関しては基本的にわけられているが、数値へと切り替えた時に一緒に出てくる。テンキーモードは「on/off」であり、日本語入力も「on/off」である。スマートフォンよりもスペースがあるからだが、この方式は結構使いやすい。 特に、パスワードで記号も入れる私の場合、Androidでのパスワード入力はかなり辛いのだ。

ちなみに、Androidのいずれのキーボードとも異なる、もっと物理キーボードに近い配列も良い。 それでいて、数字のフリックもでるきようにはなっている。

また、Windows8はIMEの切り替えが可能になった。ほとんどの人には必要ないと思うが、かな入力にしている私の場合、バーチャルキーボードでかな入力は事実上できない(アルファベットキーしか表示されないため、打てないキーがかなりたくさんある)。そこで、MS-IMEはローマ字、Google日本語入力はかなにしている。これによって切り替えが可能だ。

※Google日本語入力はインスタントにローマ字とかなを切り替えることはできない

密かにMS-IMEは劇的に改善されている。こんなによくなっているとは驚きだ。

画面回転はいずれの方向に対しても自動。 回転は遅く、さらに事前アクションがあるため、素早くは変わらないが、あまり回転させるものでもないと思うので、意図せず回りにくいほうが嬉しい。

フォントレンダリングはそれなりに改善されたようだが、依然としてFreeTypeよりはるかに劣る。にじまず見やすいが、非常に見づらい条件がある。だが、MacTypeを動かすにはメモリに余裕がない。

相変わらず設定はしづらく、Windows Update中にスリープに入ってコケてしまうが、それでもいくつか改善された部分がある。 その最たるものはネットワーク関連で、アダプタの設定は今までよりも表に出された。

ただ、Modern UI上のアプリがデスクトップとは独立であることや、設定がModern UI上で一部だけできることは混乱を招く。 ちなみに、Modern UIのSkypeはMicrosoft IDでログイン(サインオン)する仕様で端末にMicrosoft IDを紐付けることを前提とする。だが、デスクトップSkypeを入れた場合に関してはそれは独立だ。

Microsoft IDの端末への紐付け、というのは、AndroidがGMailアドレスを要求するのと話は同じだ。 だが、Androidは勝手に電話番号やクレジットカード番号まで送らせようとするので、それと比べてMicrosoftのやり方は、Windows 8現在ではジェントルだと言える。Modern UIを拒否すれば別に登録する必要もないのだ。

これがModern UIだけ(Windows PhoneあるいはWindows ARMのように)ならば、うんざりしていたものと思われるが。

デザイン

非常に特徴的で素敵だ。

hp

hpは製品はもちろん、サポートも丁寧で好きだ。

そのサポートの素晴らしさだが、まずいきなり「初回ブート前にLinuxをブートしてバックアップを取る」に失敗、チャットで結構好まれない質問をしたのだが、丁寧に答えていただいた。

…CDブートの可否については調べて追ってメールで伝えるとのことだったが、メールがないのはご愛嬌。自己解決したしね。

ただ、製品に関してはフィルムをはがしたら、液晶に傷?があったのが残念。 白く、汚れではなさそうなこすっても変わらないものだった。

これについて申し出なかったのは、フィルムはがしと保護フィルムはりを同時にやったために元々ついていたことを確認できなかったためだ。

その時は開封動画をとめてしまっていたというのもある。

総括

5倍近い値段のLet’s Note RZ4に対して、資金的余裕がなく一時的な方策として導入したのだが、実際は価格差がなくても悩むほどの逸品だった。

使い勝手もよく、hpらしい心配りで誠実な製品だ。 モバイルとしてはベストに近いものだと思う。

これが適しているのは、スマホのような受け身な使い方ではなく、キーボードを欲したりPCでなければやりづらい作業を外出先でスキマ時間を活用してPC作業を行いたい人だ。

ハッカーや趣味プログラマ、あるいは忙しい人、外出や出張が多い人、小説を書くなどの生産活動をPCで行っている人などに適しているのではないか。

時間の有効活用に、あるいは機会の活用に適しているように思う。

hp ProLiant MicroServerとCentOS 7とZFSonLinuxの話

ProLiant MicroServerにHDD組み込み

先週秋葉原で買ったHDDが、初期不良対象期間が土曜日までだったので、金曜日にProLiant MicroServerにHDDの組み込みを行った。

実際に開けたり調べた限りで分かるのは次のことだ。

  • HDD搭載個数は4個。ホットプラグではない
  • eSATA端子を装備。
  • 5インチベイ用はSATAでケーブルは付属せず。ただし、ここはIDEとして動作し、低速

とりあえず開けてみる。これが非常によくできていて、扉は鍵で開ける。工具は不要、付属の鍵を使うのだ。ちなみに、上部の5インチベイ部分については、扉を開けた上で後方のボルトヘッドを手で回し(ダイアル状になっていて、工具は完全に不要)スライドする。ボルトは外れるようにはなっていない。

扉は開くが、横倒しにしていると外れることがある。外れると横倒しのままではなかなか正しくはまらないので注意。正しく置いた時に上下とも下側に突起があり、穴に突起がはまるようになっている。なかなか考えられた構造だ。簡易でコストが安く、扱いやすく、壊れにくい。

ハードディスクはホルダーを介して止まっている。リリースボタンを押してレバーを解除し、レバーを引く。レバーが押しこみ防止になっているもので、若干この動作が恐い感触があるが、精度はしっかりしていてブレる心配はない。封印された4台が備えられ、左に500GBのハードディスクが収まる。このハードディスクは裏面がカバーされたサーバー向けのタイプ。具体的にはWD5003ABYX。7200rpmのエンタープライズ、イエローだ。

今回は4TBx1,3TBx3に換装する。ホルダーについては特殊なネジで止められているが、扉の裏側にホルダー用のネジと工具がある。ちょっと探してしまったが、上手いものだと思う。紛失の心配もなく、コンパクトで、面倒もない。また、ホルダーのネジは予備もある。5インチベイ用のネジもここにある。こちらは六角。

順次固定していく。非常に簡単な作業だ。若干ネジまわしが疲れるくらいか。特にケース側はしっかり入っているのと、ネジを落とさないようにしなくてはいけないのが疲れる。数も多いし。

固定したらこれらを閉めて各種インターフェイスを接続、USB光学ドライブを接続しSystemRescueCDで起動。for i in /dev/sd[a-d]; do smartctl --all "$i"; done | lessとして問題がないことを確認した。

ProLiant MicroServerについて

15000円ほどの安価な、いわゆる安鯖、廉価サーバーだ。非常に安価でありながら現代的な性能を持つコンピュータであり、特にまともなコンピュータを持つもたない人にとってはとりあえず購入しておいてもいいというような代物といっていい。

ただし、普通のデスクトップコンピュータ、今の感覚で言うと普通ではないが、とは差異があることを理解しておかなくてはならない。つまり:

  • サスペンドはできない。ハードウェア的にサポートされていない
  • グラフィックスは非力であり、出力はVGA(D-Sub15)である
  • 基本的に枯れたハードウェアを採用。また、CPUは低速で消費電力が低いものを使用
  • OSなし
  • このモデルについては光学ドライブもない
  • ハードウェアがサーバー向けであるため、Windowsではサポートされない可能性がある

だが、サーバーだからこそのメリットもある

  • 24時間稼働に対応
  • ECCメモリーを使用
  • 低消費電力
  • 高信頼性

だが、このProLiant MicroServer Turion II NEO N5 F1F35A0-AAAEに関して言えば、PCI-E x16をロープロファイルながらサポートするため、普通にデスクトップとして使用できる。電源が200Wなのでハイパワータイプはとてもではないが使えないが、ローエンドモデルの接続は可能だ。ただし、ディスクを最大5台積める仕様なので、それだけでいっぱいいっぱいではあるだろう。

とはいえ、別に高性能を目指すようなものではないし、VGAで十分だと私は思う。CPUの性能も高くないし、デスクトップとしてバリバリ使うものではないだろう。だが、ちょっとした用途には十分事足りる。

サーバーとして見ると、この小さな筐体にHDDを4台搭載した上にeSATAディスクも搭載可能、というのは非常に大きい。ただし、eSATAの使いどころはかなり難しい。台数が多いケースは高いし、内蔵に使うにしても引き込めない。予備インターフェイスと考えたほうが良さそうだ。

しかし単純に考えて、筐体自体はHDD6台がCapableであるというのはすごい。しかも、小型の筐体だけに中に手を突っ込めるようにはなっていないが、上部パネルと同じく手回しボルトをゆるめることでMB全体を引き出すことができる、と非常に考えられた設計だ。

さらにECCメモリを搭載するということもあるが、それ以外を見ても非常に安定している。自作機とは比べるべくもないが、厳しく検証を重ねて安定したものと比べても非常に安定している。

さらにBIOS画面の待ち時間はやや長く、しかも入力のためのステップを複数用意する。もしブートデバイスがみつからなくても、そこでブータブルメディアを挿入すると自動的に認識して起動してくれる。つまり、とりあえず起動してからディスクを挿入することが可能。さらに、起動や終了のタイミングでのトレイオープンも可能。デスクトップだと起動時に起動される前にトレイオープンができないため、メディアの挿入/排除が結構大変だ。しかも、ProLiantならゆっくりメディアを入れても大丈夫。

いくつかの問題も発生しているが、ハード自体は極めて安定しており、信頼性も高い。

その上に扉、トレイ、固定方法など非常に心配りのされたつくり。hpが好きになった。

CentOS7

一方、なかなか手ごわいのがCentOS 7だ。

Linuxはサーバー向け、という人がいるが、実際にLinuxのサーバー向けディストリビューションというのは多くない。どちらかといえばEnterprise Server向けだ。

一般的な選択肢は、まず最大シェアのRHEL/CentOS/Scientific Linux/Oracle Linux/Whitebox Enterprise Linux。その対抗馬はSLES、あるいは無償のUbuntu Server、サーバーユースにも耐えるとされるDebian/GNU Linux、あとは枯れた仕様・原始的なシステムのSlackware Linuxくらいのものだ。

この中でフリーというと、RHELクローンか、Ubuntu Serverか…と選択肢は非常に少ない。別にサーバーユースにはできるが、サーバー向けにはなっていないため、長期の安定運用には不安が残るし、実績の問題もある。

CentOSがダメだとは全く思っていないのだが、やはりFirewalldとNetwork Managerという新しいシステムの導入が厳しい。その設定について覚えなくてはならないからだ。

それになんだか動作がおかしい。設定したLUKSロングパスフレーズが、有効に働かないのだ。調べてみると

ディスク選択時に「データを暗号化」+LVMでPVを暗号化
Dracut内で復号できない。他システムでならば復号可能
ディスク選択時に「データを暗号化」+パーティションを暗号化
正しいはずのLUKSパスフレーズを受け付けない
ディスク選択時に暗号化を選択せず、パーティションを暗号化
正常に動作する

openSUSEでもLUKSが突然パスフレーズを受け付けなくなることがあり、正直「LUKSっていまいち」と感じている。もしくはcryptsetupがいまいちなのかもしれない。今回もなんども再起動し、SystemRescueCDと入れ替え、インストールし直し、と繰り返すこととなった。

かなり疲れてしまった。また、インストーラがかなり扱いにくく、自由にパーティションが切れない。予めパーティションを切っておき、ディスクを選択してから、その他を選択して進めるのがよさそうだ。ちなみに、GPT用パーティションを切っていないと警告される。openSUSEのインストーラはそこが不完全だったので嬉しいところ。

まずはdm-cryptの直接暗号化を使ったスーパーディスクが使えるかを試してみる。

$ <kbd>dd if=/dev/urandom of=keyfile bs=512 count=1</kbd>
$ <kbd>sudo cryptsetup –hash=sha512 –cipher=twofish-xts-plain –offset=0 –key-file=/home/aki/keyfile –key-size=512 open –type=plain /dev/sdb enc</kbd>
$ <kbd>sudo mkfs.ext4 /dev/mapper/enc</kbd>
$ <kbd>sudo mount /dev/mapper/enc /mnt</kbd>
$ <kbd>su -c ‘echo Hello, world &gt; /mnt/hello'</kbd>
$ <kbd>less /mnt/hello</kbd>

問題なし。次にZFS環境のセットアップに入る。


zfsonlinux.org/epel.html
を参考にするが、既にバージョンが進み、ファイル名は2015-02-06時点でepel-release-7-5.noarch.rpmとなっていた。

また、

Qiita
ではインストールしただけではダメというようにあるが、実際はインストールしただけで大丈夫だった。

以下はZFSの作成作業。

# <kbd>zfsmount.zsh</kbd> #各デバイスをループで暗号化。zfs_*という名前。オープンしていたものは事前にclose
# <kbd>zpool create ReasonZpool /dev/mapper/zfs_*</kbd> #Zpoolを作成
# #ここでプールをテスト。問題なし
# <kbd>zfs create ReasonZpool/world</kbd> #worldファイルシステムを作成。マウントポイントは<tt class="puredoc_pathname">/ReasonZpool/world</tt>
# <kbd>zfs get all ReasonZpool/world</kbd> #プロパティの確認
# <kbd>zfs set compress=gzip-9 ReasonZpool/world</kbd> #Gzip最高レベルでの圧縮。低速。
# <kbd>zfs set primarycache=metadata ReasonZpool/world</kbd> #キャッシュはメタデータのみ。メモリ消費量を削減。
# <kbd>zfs set acltype=posixacl ReasonZpool/world</kbd> #POSIX ACLを有効に
# <kbd>zfs set relatime=on ReasonZpool/world</kbd> #Relatime(atimeの記録を遅延させる)
# <kbd>#zfs set dedup=on ReasonZpool/world</kbd> #重複排除機能をON。メモリを大ぐらいするらしい。全域に使えるだけのメモリはない。1TBで32GBのメモリを必要とし、操作できないほどの状態になるとのことで今回は諦める。
# <kbd>zfs set setuid=off ReasonZpool/world</kbd> #nosuid+nodev

dedupの難しさについてはこんな記述がある。

しかし,この機能,ディスクは節約されるが,メモリをたくさん使うのだ.なぜかというと,メモリ上に DeDuplicationTable (DDT) と呼ばれるテーブルを準備することによって,重複を見つけているのである. 計算手順は省略するが,1TBを利用している場合に最大で約32GBのメモリを必要とし.メモリから溢れた分はディスク上のキャッシュに退避され,検索パフォーマンスが劇的に低下する.

著者が試したときにはあまりのメモリ不足のために,データセットの削除ができない程の状態となった.(1週間程度経っても完了せず,あきらめてプールごと破壊することにした)

恐らくはおとなしくHDDを増やしていくほうが現状マシだ。

さらに、usersグループを規格に沿って500に変更し、ユーザーのグループをusersに変更する。

あとはお約束。

  • ストレージを使う前にzfsmount.zshを実行する
  • ReasonZpool/worldを使う