昨今のブラウザ事情

ウェブブラウザとウェブテクノロジー

今やウェブブラウザは中核的ソフトウェアといって過言ではないだろう。 世界はウェブを中心に回っているのが現実だ。

だが、それは問題をふたつもたらしている。

ひとつは、過当競争だ。

あまりにもウェブに依存しすぎているがために、ウェブが高度技術化し、開発コストも増大しとてもついていくのが困難になっている。 現状ウェブ開発をリードしているのはGoogleであり、ChromiumによるBlink/V8エンジンが最も進んでいる状態だ。 これに対抗するのはMozillaのGecko/SpiderMonkeyで、Chromiumよりも進んだ実装を行うこともないではないものの、現実にはFirefoxに実装されChromiumに実装されない機能は大概標準化されないのが現実だ。 (ただし、標準化においてはある程度Mozillaが主導権を握る展開が続いている)

MicrosoftによるEdgeHTMLはこれと比べて明確に遅れをとっている。 これはちょっとした理由がある。 そもそもEdgeHTMLはWebKitをターゲットとしているのだが、WebKitは現代ではとてもではないが使い物にならない。

WebKitを開発しているのはAppleだし、そもそもWebKitはSafariのものなのだが、WebKit自体はオープンソースだし、他のソフトウェアも利用することができる。 とはいえqtwebkitに関しては既に廃止となっており、WebKitのバージョンも古い。

WebKitとBlinkを比べる良い手段はMidoriとFalkonを使用することだろう。 MidoriはAppleがcommitするWebKitGtk+を使用しており、一方Falkon(かつてのQupzilla)はBlinkを使用するQtWebEngineを使用している。 そして、Falkonで表示に困ることはないのだが、Midoriでは普通に「表示できないサイト」や「利用できないサイト」が存在するのだ。

根本的にWebKitはカジュアルでライトなウェブブラウジングに的を絞っていると考えて良い。 つまり、ちょっとした調べ物などであり、完全に表示できることよりも軽快であることを望むためのものであり、実際Safariは機能的にかなり限定的である。 最小限の機能を搭載することからも「ちょっとした行為」であり、目を尖らせてに向き合うものではないと考えているのがわかる。

実際、Microsoft Edgeもそのような考え方であり、機能的に貧弱だったInternet Explorerと比べても機能はさらに削られており、メニューは実に寂しい。

生殺与奪を握られたウェブエンジン

だが、この問題はなかなか複雑だ。

AppleとGoogleはこれらウェブエンジンを「自由に使わせなければならない」呪縛にとらわれている。

これはもともと、Appleが既にある程度成熟していたウェブエンジンに参入するにあたり、スクラッチから開発することをよしとせず、KHTML/KJS Softwareをベースにすることを選択したことある。 当時のKHTMLはLGPLだったので、ここから派生するためにはLGPLを継承せざるをえなかった。 もちろん、そのWebKitから派生したBlinkにしても同様にLGPLを継承するしかない。これにより望む望まざるに関わらず「開発したものは配布するためには公開し自由を保証しなければならない」ということになったのだ。

そのため均衡が保たれているのだが、実際技術標準というか、「ウェブの世界」そのものは主にはGoogle、そしてAppleの意向は完全に反映されるのであり、 世界をウェブが支配している以上世界の支配者として君臨する状況を許してしまっている。

これは、GoogleやAppleが「採用する」と決めた方針に反する方法がないという問題だ。 LGPLである以上、ウェブブラウザを「秘密」にしてしまったり、伏せられた邪悪な機能を搭載するのは難しい。 だが、正式にプライバシーを侵害するような機能、仕様を採用すると決定したとして(既にそのようなものがなくもないが)、それを覆すことができない。 もちろん、フォークするという選択肢はあるが、ウェブブラウザの規模と進歩を考えるとGoogle並の開発力で追従するということは現実的ではない。 結局のところ誰もがGoogle, Mozilla, Apple, Microsoftの少なくともいずれかには従わなければならないという状況にあるのだ。

実際、Chromeユーザーでも「Google及びChromeに対する信頼度」はかなり低いというアンケート結果がある。

唯一の良心といえるのがMozillaだが、Mozillaの体制や行動がプライバシー上の理由で批判されたことは一度や二度ではない。

結果的に我々の生殺与奪は彼らに握られているというのが現実であり、 そして現状においてはそれを覆すほどのリソースはどこにもないのだ。 これはOperaのような老舗ブラウザ屋がBlinkを採用し、WebKitの祖先であるKDE ProjectがQtWebEngineを採用していることからも明らかだろう。

セキュリティとプライバシー

もうひとつの問題はウェブを侵食するプライバシーの問題だ。

セキュリティについて昔と比べることは意味がない。

昔はセキュリティを脅かすものは見るからに怪しげな「悪人」であり、「怪しげなものを遠ざければ良い」というものだった。 また、そのようなセキュリティ上の問題は「プライバシーの問題」ではなかったのだ。

ところが現代においてはサービスを利用する上でプライバシーを侵害されることは前提であり、 それどころかウェブブラウザを利用することによってもプライバシーが侵害されるという状況にある。

なぜこのような状況になるのか。

まず、Facebookを筆頭にして、現在はプライバシーが主要な商品となりすぎていて、 どこもかしこもプライバシーを欲しがるという現状がある。 これはウェブの技術如何に依らず根本的な問題である。 「プライバシーを侵害したいと思う人がいなければプライバシーを侵害するものが作られることはない」のだから。

だが、彼らウェブブラウザデベロッパー達はこれらの「プライバシーを侵害したい」という要求に応えているし、 また彼ら自身がプライバシーの侵害を望んでもいる。GoogleやAppleが過剰かつ積極的に個人情報を収集している状況を忘れてはいけない。

我々は日々普通に使っているだけでも著しくプライバシーを侵害され続けている状況にあるのだ。

プライバシーを取り返せ

中には完全にプライバシーを保護するブラウザもなくはないが、代償は大きい。 そうではなく、普通は求めているのは「与えて良いと判断して選択し許可した以外のプライバシー侵害は認めない」というものだろう。

だが、これはなかなか難しい。 ウェブブラウザの根本的な機能として既にプライバシー侵害を可能にする機能が組み込まれているからだ。 例えばComodo Dragonはプライバシーを重視しているということだが(PrivDog事件もあったが)、トラッキングなどは普通に行えてしまう。

また、Vivaldiもプライバシーを重視しているが、それでも問題になっているプライバシーはあまり解決しない。 裏側で悪意ある行動をとっていないというだけで、知られないうちに何かが行われることを防いでくれるわけではないからだ。

ある程度、そして確実に効果がある方法は「セッションを残さない」ことだ。 トラッキングが最も驚異なのは、「アクティビティが同定でき」「蓄積されるから」だ。 蓄積されなければ同一人物なのか否かを特定することは困難になるし、取得可能な状況はある程度限定的になる。

Chromiumならば次のようにすれば最初からプライベートモードになるし、使うたびに情報はクリアされ、ある程度安心だ。

chromium --incognito

もちろん、これでTwitterとGoogleとFacebookに同時にログインしたら台無しである。 そんなことはせず、他のサービスを利用するときは必ずブラウザを閉じて行うべきだ。 これは、ログインしなくても、サイトごとにセッションを切るべきである

Vivaldiも--incognitoオプションを受け付けるため、Vivaldiを使えばさらに(いくらか)安全になる。 Linuxにおいてはデフォルトブラウザとして--incognitoつきでVivaldiを起動するようにしてしまうといい。 以下は私が使用している$HOME/.local/share/applications/incogvivaldi.desktopファイルだ。

[Desktop Entry]
Version=1.0
Name=Vivaldi Incognito
# Only KDE 4 seems to use GenericName, so we reuse the KDE strings.
GenericName=Web Browser (with Incongnito)
GenericName[ja]=ウェブブラウザ (with Incongnito)
Comment=Access the Internet (with safety)
Comment[ja]=インターネットに安全にアクセス
Exec=/usr/bin/vivaldi-stable --incognito %U
Terminal=false
Icon=vivaldi
Type=Application
Categories=Network;WebBrowser;
MimeType=text/html;text/xml;application/xhtml_xml;image/webp;x-scheme-handler/http;x-scheme-handler/https;x-scheme-handler/ftp;
Actions=new-private-window;

[Desktop Action new-private-window]
Name=New Incognito Window
Name[ja]=新しいシークレット ウィンドウ
Exec=/usr/bin/vivaldi-stable --incognito

デフォルトの.desktopファイルとの違いは以下の通り

  • 起動時に--incognitoオプションを付加
  • 日本語と英語のみにし、翻訳を排除(どうせ読めないし、ローカル設定だし)
  • new-windowアクションを除去し、デスクトップの右クリックメニューもIncognito限定に

これで開くアプリケーションの選択肢としてVivaldi Incongnitoが追加される。

プライバシーを強化する設定やプラグインを追加すればより万全だろう。

いちいちセッションを切るのは面倒だ、というまっとうな意見のために、私はMy Browser Chooserというソフトウェアを開発している。 サービスごとにプロファイルをわけてしまえば、サービス側がプロファイルを横断しての情報収集はできない。 運用ポリシーさえ守ればだいぶ楽になる。Zshスクリプトなので、Unix的な環境においてのみ機能する。

危ういスマートフォンブラウザのプライバシー

パソコンなら(特にLinuxならば)このようにいくらかの解決策を提示できる。 だが、本当に厄介なのはスマートフォンだ。

スマートフォンの場合ブラウザが握ることができる情報はパソコンの比ではない。 だが、にもかかわらずユーザーに与えられるコントロールは極めて少ない。

スマートフォン的な設計思想として、「可能な限りコントロール部品を減らす」というものがある。 例えばMicrosoft Edgeはメニューボタンがハンバーガーメニューになっておりドロワー式だ。これはタッチデバイス向けの設計であり、GNOME3もまた同様の設計になっている。 ドロワーに含まれるメニューも少なく、ここまでメニューを減らしているのは当然に相応に機能自体を削っているということである。 機能が多ければそれだけなんらかの煩雑さを持たざるをえないからだ。

このような設計にしている理由はふたつある。

ひとつはスマートフォンの狭い画面での煩雑性が操作性の低下に直結するためだ。 そして、もうひとつはユーザーが馬鹿でいられるようにである。

私はこのような考え方は好きではない。 なぜパソコン用のソフトウェアが低機能なスマートフォン設計を採用せねばならないのか?

このコントロールの少なさがプライバシーの問題にも直結している。 現在では必須ともいえるプライベートモードがひどく軽視されているし、ページを開く時点でプライベートモードで開く選択肢を与えられない。 スマートフォンはパソコンよりもアプリからリンクを開く機会が多いにもかかわらずだ。

もちろん、プロファイルの切り替えもサポートされていない。 結果的にスマートフォンに蓄積された情報が簡単に抜き取られてしまう状況である。 なお、ブラウザを使い分けたところでAndroidならば多くのブラウザはAndroidのWebEngineを使用しているため、中身はひとつ、結局は使い分けに意味などない。 iOSについてはあまり知らないが、おそらくは似たようなものだろう。自前でのウェブエンジン実装はあまりに困難だからだ。

ひどい話だと思う。 だがAndroid WebEngineとはつまるところBlinkであり、なかなか太刀打ちできるものではない。

使い分けるのであれば、Mozilla FirefoxとMicrosoft Edge、そしてBlink系ブラウザ(Chrome, Operaなどだ)を使い分けるという方法だ。 数が少ないのであまりリスク軽減はできないが、いくらかマシな方法だろう。

元は表現力も機能も安定性もひどいものだったAndroid Firefoxだが、現在はかなり改善されており、十分実用になる。 Quantam(Firefox 57以降)をもてはやす記事ほど素晴らしいものだとは思わないが、「Firefoxが実用になる」しいうのは極めて喜ばしいことだ。

それよりも推奨できるのはFirefox Focusを使用することだ。 Firefox Focusは常時プライベートモードのFirefoxである。firefox --private-window相当ということではなく、プライバシー保護のためにかなりenhanceされている。 ほとんどのブラウジングにおいてはFirefoxで困ることはなく、またアクティビティを保存する必要もない。 そして、Mozillaによって提供されるFirefox FocusはCM Security Browseなどを使うよりもよっぽど信用できると言える。

そう、ブラウザは重大なプライバシー資源となっているために「信用できるか」が極めて重要なのだ。 ましてスマートフォンブラウザならなおさらで、プライバシーの塊であるスマートフォンを狙ったアプリなど数知れずある。 言ってしまえば大部分は怪しいし、よほど信用できない限りは使えないのが現実である。 ブラウザはその基本的な動作においてほぼ全権を要求するという点も大きい。正常に動作させるために権限を与える必要があるためにリスクが高いソフトウェアなのだ。

言い換えれば、悪意ある人からすれば「これはブラウザです」というふうに言っておけば

スマートフォンブラウザの機能にも不満

典型的なのはOperaで、Operaは以前はかなり高機能なブラウザであった。 PCブラウジングやページ保存、印刷機能も備えていたのだ。

ところがそれらの機能は現在はもうない。スマートフォンには必要ないと判断されたのだろう。 だが、実際はOperaはもはや必要な機能が削除されてしまって使い物にならない。 このような「スマートフォンだから」という言い訳は、一体スマートフォンだからなんだというのかと思うほどに理由になっていない。

表示の難しいinspectionなどはまだしも、印刷、ページの保存、文字エンコーディングの選択、プラグイン、ページ検索、 ローカルファイルの取り扱いなどがスマートフォンにおいて欠けている必要があるのだろうか? それ以外にもウェブブラウザが様々に豊富な機能を備えているにもかかわらず、スマートフォン版ではない、あるいはコントロールする手段が与えられていない。 なぜスマートフォンではユーザーからコントロールを剥奪するのか。理解し難い。

Vivaldiのようなブラウザをスマートフォンに最適化させたようなものは出ないのだろうか。 一応、Vivaldiのスマートフォンバージョンの開発は行われていはいるようだが。

Axon7 レビュー – ちょっと想像を絶していた

選択経緯

サブ機はHUAWEI P10 lite, ZTE Blade V8, ZTE Axon7で悩んだ末のAxon7。 世代が古いせいか急激に安くなったのがポイントだった。

(歴代愛機では) ぶっちぎりの高性能

旧世代といってもフラッグシップモデル。 SD820を採用し、Antutuスコアは15万を越える。 SD835モデルでもOnePlusやGalaxyを除けば16万台なので、全然現役、というかさすが800番台。

旧世代なので重さとか大きさとか残念なポイントもあるのだけれど、旧世代ならではの点もある。 ディスプレイ解像度が高いのだ。

一時期ディスプレイ解像度は上がっていったのだけれど、結局バッテリーとトレードオフしている割に効果がないということでFHDに回帰しつつある。 なので割と貴重な高解像モデルだったりする。

ZTEはSD835モデルを出していないので依然としてフラッグシップモデルで、 実はフラッグシップモデルに対する意気込みを結構感じることができた。

音に関しては素晴らしい

Axon7は結構音に関する点を押していて、DOLBY ATMOSを採用している。

DOLBY ATMOSは対応コンテンツのみで効果を発揮するので現実的にはあまり見どころではないのだけれど、 DOLBYのイコライザ、結構良かった。

単純に音を整えるだけのイコライザであれば、ほっとんどいらないのが実情で、 せいぜい使っているオーディオに合わせて尖った出方をする部分を潰すくらいしか使えない。 VLCのイコライザとか使ってみればわかると思うのだけれど、音楽を作るときに相当追い込んでミックスしているので、 音量バランスを崩すことでいい音には基本的にならないのだ。

ところが、タイミングやリバーブのようなエフェクトの掛け方まで重ねていくことで、全く違う世界が見えてくる。 ある意味邪道とも言えるこうしたイコライザはCowonのJetEffectが強烈で、ものすごいいい音に聞かせてくれるのだけれど、 DOLBYはさすがもっと攻めていた。 JetEffectみたいにまるで音源がいいものであるかのような感じじゃなくて、もっと演出的に感じる。 それこそ、映画館で聴く音楽みたいな。

DOLBYというとアナログカセットテープデッキのことを思い出してしまうおっさんは(私含めて)多いと思うのだけれど、 あのわざとらしく古臭い感じはだいぶ減ったと思う。

イコライザ自体がパライコもどきみたいなものになっていて、現実的なレンジでいじらせるので遊んでるとそれぞれに味が出るのもいい。 ただし、手軽ではあるのだが、Zenfone 4 Selfie Proのような細かなセッティングができるものではないため、どちらかというと雰囲気重視か。 そして、全体的に「迫力を出す」方向性なので、若干疲れる。DOLBYだしシアター向きなのかな。

いいD/A載せてるということもあって、たしかになかなかいい音を出してくれる。特にスーパーモード。 まあスマートフォンなので、「アンプとノイズ…」といいたくはなるのだけれども、ポータブルで求めることでもないだろうし、 ノイズに関してはガチで音楽聴くのなら機内モードにしてしまえばだいたい解決する。

とりあえず高級DAPいらずな仕上がりなのは確か。Cowon plenue買わずに済んだ感ある。

なお、付属ヘッドセットがイヤーチップが大きくてプラ部品になってて穴が複数あいているタイプなのだけど、 これは私としては耳にまったくはまらないので嬉しくない。ASUSの付属ヘッドセットのほうが絶対いい1

音楽アプリがアルバムにもアーティストにも対応しておらず、フォルダ再生がトラック順でもファイル名順でもなく曲名順になってしまう点は直してほしいが。 VLCの起動制御がうまくできないのか、VLCでの音楽再生はバッテリーを結構消耗して警告もされる。 このため私はPulserを使用するようにした。

スピーカーは非常に細かくボリューム調整が可能で、最大音量がかなり大きい。 超爆音だったOukitel K40002よりは小さいけれど、雑踏の中でも目立つ大音量が実現する。

超カメラ

それほど語られてない、というかむしろ残念みたいに言われているAxon7のカメラなのだけれど、 いやいや相当すごいよ?

Zenfone 4 Selfie Proによる写真
Zenfone 4 Selfie Pro: 明暗は潰れて黒と白に近い状態

Axon7による写真
Axon7: 白飛びしているようにも見えるが、影による階調もあり、Zenfoneのホロもよく出ている

まずFHD 60fps / 4k 30fpsが撮れるという時点で相当なのだけれど、静止画は20Mpxの撮像素子で、 カメラ優秀な上にソフトウェア的にHDRがんばっているZenfoneを凌いで、「まっしろとまっくろの箱」を並べてきっちり移してくれるという超優秀カメラだったりするのだ。

みてわかるとおり、Zenfoneのほうもかなりがんばっているけれども、Axon7は白も黒もきっちり出しつつ、なんと虹色に反射するZenfoneのケースの色を完璧に写している。 これって写真になるんだ…と思ってしまった。

さらに手ブレ補正もある。とても嬉しい。 マニュアル撮影モードもあり、高級コンデジ並の撮影が可能だ。

これはもう完全にコンデジいらずである。

なんということだ。DAPよりコンデジより安いのに、DAPもコンデジもいらないというのか。

ただ、ひとつ大きな難点がある。シャッター音がやたら派手で大きいのだ。 いくらなんでも…というレベルなので(小型のデジイチより大きな音がする)、もうちょっと小さくてもよかったのではないか。

また、4k H.265動画撮影時は猛烈に端末が熱くなる。

暗い場所ではフォーカスが遅め、という問題もある。

さすがSD820

Zyonという音ゲーをやってみたところ、描画がとってもなめらかで、ラグなく反応してくれる。

K4000Proだとゲームにならないほどのラグがある。 ラグが一定ではないので、音楽ゲームとしてはほとんどなりたたない。押すタイミングの正確さが関係なくなってしまうから。

Axon7はさすが、とても安定している。スコアもとても伸びた。 仲良かった子がお勧めしたからという理由でやっていただけなので今はもうやらないけれど、 超重いBeatgather Uもさくさく動くのでは。

世界にはあるんだけどね

こういうSD800系を積んだゴリゴリのスマホで安いやつは中国系メーカーには結構あったりするのだけれど、 技適という法的な問題と、電波周波数帯というおま国的事情が立ちはだかる。

そういう世界水準(中国水準?)のお値段で、日本で合法的に、日本の電波をつかんでくれるフラッグシップモデルって、なんて素晴らしいんだ…

美しいディスプレイと滑らかさ

高精細ディスプレイを採用しているので、最近の有機ELモデルとはまた違った美しさだ。

なお、自動輝度調整がちょっとあわただしい。 細かく切り替わってほしい人もいるだろうけれども、明るい環境ではちょっと傾きが変わると輝度が変わるのでZenfoneよりも先にオートはオフにした。

輝度調整は最も暗い状態では闇の中でも目立たないほど暗く、明るい状態では真昼の光の中ではやや厳しい状況もありえる程度でや物足りない。

そして注目したいのがガラス。 なめらかなので指のすべりがいい。スワイプが気持ちいい。

本体は重い

表記重量は175gで、実測はバンカーリングをつけた状態で188gなので恐らく表記重量程度なんだろうけれども、 持った感じは明らかに重い。Zenfone Selfie(ZD551KL)と同程度とはとても思えない。

寝ぼけ眼では持ち上げにくいレベルだ。

ホームアプリはミニマム

機能は最小限でドロワーもない。

私の場合Axonはサブ機なので別に構わないのだけど、ちょっとこれは不便かもしれない。

しかし実際のところあまり困らないということにも気づいた。 ドロワーがなければ、自分でフォルダ分けして整頓するからだ。

困るのは標準アプリの無効化ができないこと。 アプリから無効化すれば良いのだけど。

余計なものは入っていない でも便利なものは揃っている

WPS Office, AccuWeatherが入っている程度で余計なものはほとんど入っていない。

一方、シンプルなギャラリーやカレンダー、ダウンロードマネージャ、ファイルマネージャなどは良いアプリだ。

この辺りは好みにもよるだろうけれど、余計なものが入っているのが嫌な人にはお勧め。 私はZenUIくらいのバランスがいい。

独自機能自体はMi-POPというナビゲーション機能があるが、Axon7は画面内にナビゲーションを表示する方式ではないためメリットが薄い。

NFC搭載で、メニューアイコンからのオンオフが可能。

「ツール」に“コンパス”, “ライト”, “電卓”, “ノイズ測定”, “定規”, “分度器”, “水平器”, “水準”と揃っていて、超便利。これはたまらない。

なんとメニューボタンを持っている

Yukari起動時にメニューがでなくて困惑したのだけれども、Android4時代はおなじみだったメニューボタンが、戻る長押しにアサインされている。

指紋センサー

角をもったときにちょうど人差し指がくる位置。 反応はすごく速いわけではないが、なかなか良好。

バンカーリングを使用した場合ちょっとアクセスしづらくなる。

Zenfoneと違い、指紋でのロック解除を有効にしていると起動時も指紋でアンロックできてしまい、再起動してもロックできない。

バッテリーセイバー

割とバッテリー消費は激しい印象なのだけど、現実にはなかなか使いにくい省エネモードを搭載しているほか、 アプリごとの管理が可能。

ただし、アプリごとの管理はわかりにくく、効果もいまひとつ。 自動起動はZenUIのようにまとめてくれたほうが嬉しかった。

日本語入力

SHARP, HTC, LG端末でもおなじみiWnn。 HuaweiやSamsung端末もiWnnらしい。

SD820搭載のAxon7をもってしてもちょっと反応が遅く、Google日本語入力のほうがさくさく。

ホールド感

丸っこく、さらっとしているので落としそうになる。

はしっこのほうを握るようにすると安定するが、乗せるタイプの人には危険。

使い勝手ならZenfoneだけど

ZenfoneはZenUIの出来も含めて便利機能満載なので、とても使いやすい。 なので使い勝手という面ではZenfoneに分がある。 この感覚に関しては、国産端末にこだわる人の気持ちもわからないではないものだ。 おサイフケータイがないと、防水でないと…みたいなことを言う人は多くて、そういう人にとっては性能ではなくそうした一部の機能性が快適さに直結している。

別に私はそういうことは思わないのだが、やっぱりUI周りの快適さや、豊富な機能といった面から、日常的に使うならZenfoneに分があるし、 両方ともnanoSIMになったので別にどちらをメインにしてもいいのだけど、やっぱりZenfoneがメインだなと思ったりもする。

けど、インパクトがあったというか、「すげぇ!!」ってなったのはAxon7のほう。 当たり前なのかもしれないけれど性能面ではとてもかなわない。 音楽も写真も処理能力も、というとZenfoneの出番がないのでは?と思ってしまうほどだ。

利便性が高くバランスの取れているメインのZenfoneに対して、高性能なAxon7をサブにするという選択肢は、その差別化もはかることができ、非常によかった。

Zenfone 4 Selfie ProはZenUIの使いやすさや、薄型軽量であること、ソフトウェア的な使い勝手の良さ、さらに優れたマイクと自撮り、ヘッドフォンと耳に合わせてチューニングされた疲れない音といった強みがある。

対するAxon7は処理性能のアドバンテージと、カメラも素でDACも高性能なデバイスといったNexusにも見られる高性能デバイス路線に最低限に、しかしあることによって使い勝手が大幅に大幅に向上するチューニングが施され、最小限のモディファイで最大の効果を発揮、余計なものはないというキャラクターだ。

スマートフォンは本質的にコミュニケーションツールなので、普段使いとはコミュニケーション主体にした設計となる。 導入されるアプリケーションもLINE, Skype, Discord, Xabber, Jitsi, さらに言えばICQ, Kakao Talk, Viberなどだ。 あるいはTwitterやFacebook、そこから派生してのウェブブラウジングとYouTube…といったことだ。 これらは性能はあまり必要とされないが、ほどほどないとストレスになる。

Zenfoneのほどほどにはある性能と良い使い勝手、優れた入力フィール、軽量といった特徴はまさにこうした「普通の使い方」に適している。 このような普通の使い方では使い分けが生じないわけで、そのような「使い勝手のいい端末」に対するサブとは何か…というと、やはりスマートフォンが持っている「遊びの部分」に求められるだろう。

ゲームをする、動画を見る、音楽を聴く、画作りをして写真を撮る、動画作品を作る… といった遊びの部分を突き詰めてくれる。 実用的で使いやすいスマートフォンのサブとして遊べる高性能スマートフォン、まさに理想的な組み合わせだ。 そもそも、実用性だけを求めれば、SD800系などいらない話になる。

高性能デバイスからくるいい写真、いい音や、その性能を活かすことができる迫力を演出するDOLBY ATMOS、そしてSD820といったデバイスを揃えた上でどう使うかはユーザー次第…という、「自分の使い方」があって、高性能デバイスがあれば何ができるかを分かっている「玄人好み」なスマートフォンだと思う。

洗練を問われれば厳しいものもあるが、無骨に性能を詰め込んだといった趣で、 頼れる、遊べるスマートフォンだ。

私の場合はコミュニケーションツールという面を重視しており、遊びの部分ではスマートフォンはほとんど使わない3ためにAxon7がサブとなっているが4、スマートフォンはコミュニケーションにも使うが、一方でゲームや動画鑑賞など


  1. とても高音質というわけではないのだけれど、割と低音ゴリゴリで私は好きだ。

  2. K4000 Proはそこまでの大音量にはならない仕様に変更された。

  3. 基本的に家でスマートフォンを使うこと自体があまりないのだ

  4. 他にもいくつか理由がある。ゲームを含め「厳選していないアプリケーションを多くいれる」という使い方はセキュリティ的に問題があり、コミュニケーション情報や金銭的情報を集積しやすいメイン端末ではあまりしたくないものだ。必然的に、メイン端末は「厳選された信頼できるアプリとやむをえないアプリ」で構成される。

Zenfone 4 Selfie Pro レビュー – 生まれ変わったZenfoneはとてもいい!

経緯

Zenfone Selfie(ZD551KL)とAndroid One S2の両方が調子がおかしすぎるので、両方とも買い換えることとなった。

やっと高性能化

実はこれまでAntutuスコア20000前後 or 35000前後のモデルばかり使ってきている。

  • Oukitel K4000 Pro (25000くらい)
  • Elephone P6000Pro (35000くらい)
  • ASUS Zenfone Selfie (33000くらい)
  • LG L-05E (21000くらい)
  • Panasonic ELUGA X P-02E (19000くらい)
  • KYOCERA Android One S2 (37000くらい)

見事なまでに進展がない。

そこにきてのZenfone 4 Selfie Pro(ZD552KL)のAntutuスコアは60000を軽く越えてくるので、いきなりパワーアップしてしまった。

Zenfone 4シリーズは従来とは路線が違う、と感じる。 従来だと20000円前後のリーズナブルなモデルと、高級なモデルでも3万円台に収まっていた。 ところが、比較的安価なSelfieも50000円近いところからスタートしているし(今は4万円切るくらい)、高性能版のZenfone 4 Proに至っては9万円近く、Snapdragon 835採用でGalaxyと真っ向勝負だ。 簡単にいえば、クラスを上げた。

おおまかにシリーズ内での違いを言うと、

  • Maxはマイレージ重視。SD430でミドルロークラス。その代わりバッテリーを増やしたり、トリプルスロットにしたりして差別化している。アウトカメラがダブル。Antutuは43000点くらい
  • Selfie Proはインカメラがダブル、アウトカメラはシングル。インカメラLEDつき。SD625でAntutu63000点くらい
  • STDはアウトカメラがダブル。SD660+6GB RAMでAntutuで110000点を越えるレベル
  • ProはSD835に光学ズームレンズを持つダブルレンズアウトカメラ搭載。Antutuでは160000を越える程度でOnePlus5みたいなド級ではない

ちなみに、“Zenfone 4 Selfie”(ZD553KL)というモデルもある。 SD435搭載で552よりも少し大柄なボディ、IPS液晶ディスプレイ採用やジャイロセンサー非搭載などコストダウンされており、こちらは従来の廉価スマートフォンであるZenfoneという印象だ。

これまでZenfoneは「微妙な違い」でラインナップされていたのだけれど、明確に

Selfie < Max < Selfie Pro < STD < Pro

というクラス分けをした一方、クラスの低いMax/Selfieについては激戦区ということもあって明確なキャラ付けしたのかな?という感じ。

Zenfone Selfie (ZD551KL) の話

Selfieは3の時はなくて、2の時以来の再登場。 Selfieを名乗るだけあってselfieに対してはガチなのだけれど、551と552ではちょっと方向性が違う。 551のときは撮像素子もレンズも大きいもの(背面と同じもの)を乗せるという方法だったのだけど、552はちょっと高画素な素子に明るいレンズを組み合わせて、控え目な広角レンズも積んでおくというスタイル。

selfieにやたら力入っているメーカーといえばOukitelで、K6に至ってはインアウトともダブルでインカメにもフラッシュを積んでいたりする。 面白さではK6のほうが上なんだけれど、SoCがMT6763なので日本だととにかく電波が入らない。まぁそもそも日本では…なんだけども。

551がコンパクトカーにスポーツカーのエンジン載せたようなもので、552がホットチューンになったみたい…と思えばテクノロジーの進歩を絵に描いたようだけれども、 思い切りがあったコンセプトという点では551のほうが好きだったなぁ、と思ったりもする。

けれど551 Selfie、とにかく駄目な子だった。

  • バッテリーが持たない。尋常じゃないくらい減る。Zenモーション入れてると待受4時間とかいうレベル
  • カメラの起動が超遅い。ロックからだと15秒とか待つことになる
  • インカメラ、アウトカメラとも画角が超狭い。セルフィーは綺麗に撮れるけど、そもそも絵に収まらない
  • カメラはなぜかタッチでフォーカスすると一点そこにフォーカスしたように見せかけて全然違うところに飛ぶ
  • ムービーでは一旦近いところにフォーカスしてしまうとタッチしない限り取り戻せない
  • Atokで文字入力しているとメモリを大量に食う→発熱→フリーズのコンボが待っている。超フリーズする
  • 動きがもっさり。PIN入力もひと呼吸ずつ起きながら入力する必要がある
  • Zenfone2全体に言えたことだけれども、するするしてる上に丸いのでめっちゃ落とす
  • もっさりしたディスプレイ
  • あんまりよろしくない音
  • 明るさ調整が、暗い側は明るすぎるし、明るい側は暗すぎる

カメラは結構ちゃんと撮れるし、マイクも音が入るんだけれど、画角の狭さと、フォーカスのアホさで絶望的に使いにくい。 レスポンスが悪いからストレスがたまる。 スコアの低いOukitelのほうがずっとストレスがない。

まさか次もZenfoneにするなんて思っていなかったのだけれど1、ASUSのTwitterの中の人が押してくれたので、触ってみたら…

メガシンカしてしまったZD552KL – Zenfone 4 Selfie Pro

形状からしてもうかつてのZenfoneの面影自体ない。

Zenfone 3も割と過去の過ちはなかったことにしたデザインだったけれど、Zenfone 4シリーズはうすっぺたい板になった。 Proはともかく、他は薄い。Selfieが一番薄い。

3と同じようなちょっとざらついた手触りなのでもう落とすことはなくなった。 そして、なにもかもが完璧に直されていた。

  • バッテリー持ちはよくなった。改善した、じゃない。「よくなった」(ただし、連続使用だと割と減る)
  • ロックからのカメラ起動は0.3秒くらい。速い
  • アウトカメラの画角は普通で、気持ちワイド。インカメラに関しては広角レンズを別途用意
  • フォーカスはめちゃくちゃ速く、タップするとしっかりフォーカスを保ってくれる(そのかわり、フォーカスを変更したい場合はなかなか離してくれなくてもどかしい)
  • フォーカスが速くて正確なのでムービーもいい
  • Atokが爆速。フラワータッチが捗る
  • PINの高速タイプでも遅れなし
  • 薄い上にしっかり持てる素材なので持ちやすくて安心感がある
  • ディスプレイは有機EL採用で超きれい。綺麗すぎて無駄に画面眺める
  • 明るさ調整もとても暗い〜眩しいまで調整できるようになった

インカメラフラッシュや強烈の一言に尽きる美人モードなども強化。 これはすごい。マジパネェっす。

なお、音はあんまり改善してない。相変わらず悪い。 そしてセルフィーへのこだわりの一部だった背面ボリュームがなくなってしまった。 クランプ固定するときにボタンを押さないので便利だったんだけれども。

ちなみに、551 Selfieは画角が狭すぎて背面ボリュームに手が届くレベルでは、手を目一杯伸ばしても顔が収まらない。

552 Zenfone 4 Selfie Proは旧Selfieの弱点を完璧に克服していた。もはや面影もない。

カメラ は高いソフトウェア力

アウトカメラは551時代と比べて劇的に改善されている。

起動は高速化されており、ほとんど瞬時に起動する。

フォーカスは十分に高速で、使いやすい。 ただし、タップフォーカスせずに撮影しようとすると、フォーカスをとるまでにちょっと迷うため、シャッターボタンを連打しての撮影までの最短時間は起動時間含め1.6秒程度。 十分速いが、超高速とは言えない。それでもAxon7よりも速いのだが。

タップフォーカスした場合、上下スワイプでEV調整が可能。 非常に使いやすいが、一方でフォーカスポイントを間違えた場合に修正するためにはリリースを待つことになり、ちょっと遅い。

アウトカメラは若干ワイド。顔認識機能は若干パワーダウンした。 シーンモードがほとんどなくなり、その意味では利便性が低下したが、8種類のフィルタがあるほか、 ポートレートモードと、アウトカメラでの美人モードが搭載された。

HDR, アスペクト比, セルフタイマーについてはメイン画面のアイコンから簡単に操作できるようになった。 これはかなり便利だ。

デジイチよりもずっと使いやすい強力なマニュアル撮影モードがある。 総じてソフトウェアの出来が光る。ZenUIの全体的な使い勝手の良さがカメラアプリにも反映されている感じだ。

アウトカメラはちょっと暗めで、EV調整が必要なシーンも多いが、インカメラは非常に明るい。 ソフトウェア的に明るく映るように調整されてもいるのだけれど、F1.8という明るいレンズを搭載しているのは事実だ。 アウトカメラがF1.8ということはとても考えられない暗さなので、インカメラが明るいのは確かだ(こちらはF1.8という数値が出ているのだし)。

551Selfieはぴったりとくっついて腕を伸ばしてもちょっとふたりが画面に収まるのは難しかったが、このインカメラならそのようなことはないだろう。 ワイドカメラは画素数は低いが、意外なほど綺麗に撮れる。 とはいえ、恐らく少ないシーンに対応するための補助機能という扱いなのだろう。その意味でK6のようなものとはちょっと異なる。

もちろんこれだけでも強力だけれど、セルフィー専用アプリ Selfie Master の存在も欠かせない。 簡単に盛りに盛った写真が撮れる。

さらになんとインカメラでの4k30fps動画撮影が可能で、セルフィー動画にも対応し、「美人エフェクトLive」が搭載されている。 女子力の高いスマホだ。

また、551Selfieでもそうだったのだが、マイクの性能が良い。 音の溢れているゲームセンターでの音ゲー撮影や、生でも音のききとりにくいセミナーなどでも綺麗に音を撮ることができる。 同じセミナーでAxon7とZenfone 4 Selfie Proの両方で撮影を行ったのだが、Axon7ではスピーカーがなにを言っているか判別できないのに対し、Zenfone 4 Selfie Proでは明確に何を言っているか聴き取ることができる。 動画撮影時のマイクについては触れられないことが多いが、スマホの動画撮影で最大のネックになるのがマイク性能なので2、Zenfone 4 Selfie Proは音が重要になる動画でも良好な品質で撮影することができる。

また、撮影時のシャッター音がかなり小さい。 撮影禁止ではないが、静かな空間で写真を撮るときにはかなり気を使うので、このくらいの音量だととても嬉しい。

ASUSロゴをウォーターマークとして入れる機能はいらないかな…

手放せなくなる Always on Panel

「ない」と思っていたのに実際は便利だったのがAlways on Panelだ。

551 SelfieにはZenfone coverという機能があった。 これは時刻や着信などの情報を画面に表示しっぱなしにするもので、専用の手帳型ケースと組み合わせて使用する。

しかしながら画面を常にオンにしておく、ということなので、相当電池が辛い。 Zen Motionといい、なぜかASUSは画面に通電したがる。

だが、Always on Panelは有機ELを前提にしており、描画部分以外は電気を使用しない。 さらにちゃんと真っ暗になると消える仕様だ。 更新は2分ごとで優先度も低い。電池消耗は抑えられている。

有機ELの消耗を考えて(必要があるのかは不明だが)描画位置は毎回変わる仕様。

使ってみた感じでは特に電池の消耗が気になるという感覚はなく、むしろ時間をみるためにしょっちゅうスクリーンをオンにする人なら省電力に貢献するかもしれない。 慣れると結構便利。

ちなみに、Galaxyにも似たようなものがあるのだとか。

ディスプレイと色味

有機ELの美しさを強調するためか、スーパーカラーモードが有効になっているが、LINEなど文字を見ようとすると違和感のあるビビットさだ。 野菜表示用という感じ。

標準にするとこれは改善される。

一時期のような高精細液晶ではないが、AMOLEDであるためコントラスト比が高く、美しく疲れにくい表示だ。 高精細というわけでもないのに、文字がくっきりで長文読みが楽。

Zenfone 2時代は輝度調整幅が極端に狭かったが、普通になった。 というか、暗い側はそこまで極端ではないけれども(電気消した中で気づかれないようなレベルにはならない)、明るい側は本当に明るい。

指紋センサー

iPhoneなどと同じ、ホームボタンが指紋センサーになっているタイプだ。 親指を行った指紋登録する場合は、親指のどこを登録するかが問題になる。

実際に使ってみるとホームボタンが指紋センサーというのは便利で、指紋センサーを有効にしておけばストレスの少ないクイックアクセスが可能になる。 手の混んだ攻撃を受ける心配がない状況であれば指紋センサーを使用してアンロックすることで覗き見による攻撃のリスクを低減し、長大なパスワード3の入力をスキップすることができる。 指紋によるアンロック設定は独立した設定であるため、シーンによって切り替えることも考えられる。

なお、「端末を起動するにはパスワードを必須とする」をオンにしておくことで、再起動をかけることで指紋認証を一回だけ切ることもできる。

アプリケーションロックに指紋センサーを使用するにはアプリロックが利用できる。 端末のアンロックに指紋センサーを適用しなければ事実上の二要素認証になる。

アプリロックでホームボタンに指を置くという動作になるとどうしても思わぬところでGoogleアシスタントが起動してしまう。 そうすると再認証になって使いにくい。 これは「設定→アプリ→設定→アシストと音声入力」から無効化できる。

ZenUI 4.0 とバグ

ZenUI

ZenUIは一部はZenfoneでなくても使用することができる優れたUIアプリ群だが、Zenfoneの価値を高めるためなのか、 多くのZenUIアプリが配信停止となっている。

Android/iOSのあらゆるUIの中で4最も優れているUIだと思うが、 他のスマートフォンで使えなくなったことと引き換えなのか、怪しげなアプリを高める組み込む動作が見られなくなった5。 これはZenUIの大きな欠点だったため、

ツインアプリ は対応アプリが少ない

LINEやTwitterで複数アカウントを使い分ける「ツインアプリ」というのがある。 私はLINEを使い分けているので中古端末持っていたりするのだけれど、それがいらなくなる。夢のようだ。

ただし、Kakao Talk, Discord, Skypeには対応していない。

また、ツインアプリを有効にするとツムツムは起動できない模様。

ASUS Weather バグ

ASUS Weatherは相変わらず現在地の自動取得をオフにしていると現在地のデータが取れなくなる。

ZenUI セーフガード …はいらないかな

子供向けのアラームちっくな、謎のセーフティ機能がある。 電源長押しからも表示されるのだけど、問答無用で緊急通報するというなんともデンジャラスな機能だ。

さらに設定でonにすれば電源ボタン連打でも緊急通報される。

これはいらないのでは。

そのほかにも色々なSOS機能がある。iOSのさらに先…ということなのかもしれないけれども、 せめてオンオフできるようにしてほしい。誤操作が怖い。

もちろん、子供や女性にとっては頼りになる機能なのかもしれないけれど、そのケースにおいてさえ私には安全ピンのないサーマルパイナップルに見える。 武装すればいいというものではないのだ。

なくなった便利なアプリ

ぜひ復活してほしい、551Selfieで便利だったアプリが、次のものたちだ。

  • ASUS Music
  • ASUS Messageing – SMS & MMS
  • Do It Later

SuperNote, QuickMemoもなくなった。

ホールド感

薄くて軽くて、しっかり持てる。 5.5インチだけど女性でも持ちやすいかもしれない。

ただし、私の場合はスマートフォンを握らないため、落としそうでやっぱり怖い。 5.5インチだとバンカーリングくらいはないと怖いかもしれない。

日本語入力

Atokを採用。

相変わらず語彙力のない変換エンジンだけれど、フラワータッチは秀逸。 反応速度が上がったので高速タイプが可能になった。

ただし、変換は辛い。

スピーカーとヘッドフォンでだいぶ印象が違う。

まずスピーカーはまぁまぁクリアでいい音だ。 オーディオウィザードによる音量調整も綺麗に決まるし、音量調整の段階が細かい。 最小音量は本当に極小の音にできるし、最大音量はそこそこ大きな音になる。

一方、ヘッドフォンだとそんなに音はよくないな、という印象になる。 音量も控え目だし、なによりオーディオウィザードをonにしていると曲によってはやたらコンプがかかったような聴きづらい音になってしまう。 聴こえが自然じゃなくてかなり聴きづらい。

だが、「作り込める」という店で違いが出てくる部分もある。

オーディオウィザードはカスタムプロファイルがひとつ作成可能なイコライザのみならず、ヘッドフォンプロファイルと、それを調整するためのリスニングプロファイルを選択することができる。 ヘッドフォンプロファイルで選択できるヘッドフォンは随分と偏りがあってなかなか人気のヘッドフォンですらも選択できないのだが(私愛用のULTRASONEはメーカー選択肢自体がない)、汎用プロファイルも一種類しか作れないため使い分けているヘッドフォンに合わせることができない。 比較的近い特性をもったヘッドフォンをベースにリスニングプロファイルで調整する手もあるが。

リスニングプロファイル調整は手軽な方法で適切に調整してくれる。 買ってみるとヘッドフォンプロファイルはこのリスニングプロファイルのベース値という印象だ。

ちなみに、私のイコライザセッティングは-3 - 0 - 8 - 4 - -1 - 2 - 4 - -1 - -4 - -8である。 イコライザセッティングはリスニングプロファイルまで作ってからやること。でないと意味がない。

この3点を全てセッティングすると聴き心地の良いサウンドになる。

付属ヘッドフォンはZD551KLと同じくZenEar。色が(本体赤では)白になっている。 ZD551KLでは本体白でも黒だった。 ZenEar、出音は安いけれど割と低音ゴリゴリで私は好きだ。ZenEar S買ってしまおうかなと思っている。

ちなみに、ハイレゾに関しては誤謬たっぷりなので、説明が大変なのだけれど、 そこまで嬉しい要素ではないかなと思いつつ、付加価値としてみれば嬉しいかもしれない。 私なら16bit/48kHz FLACに落として持ち歩くけれど。 一応2TBのmicroSDが載る仕様なので、ハイレゾ音源を持ち歩いて聴くこともできなくはない。 街中でハイレゾ音源が聞き分けられるレベルの音量で陶酔されると多分公共の迷惑になるけれど。

試したところコンプがかかったようなではなく、本当にコンプをかけていた。


レベラーがないため、コンプリミッターで処理しているようだ。 コンプがかかるのを避けたい場合はイコライザで全て0以下にする必要がある。 再調整して-8 - -4 - 0 - -3 - -5 - -6 - -2 - -1 - -5 - -10というセッティングになった。


なお、イコライザでマイナスにセッティングするのは非常に正しい。 基本的にソースギリギリまで音圧を稼いでいるのが普通なので、ちょっとでもプラスにすると音が割れてしまうのだ。 プラスにセッティングする場合はレベラーで全体を下げることで0以下に収まるようにしなくてはいけない。


また、音楽制作過程でも基本的にイコライザは音を下げるものである。 音を下げてバランスをとってからコンプやリミッターで音圧を稼ぐのだ。


滑る


傾いたテーブルの上に画面を下にして置くとつるつるの画面のためか滑って落ちてしまう。 散々試してもちょっとした傾きで簡単に落ちてしまって困った。

Zenfone 4 Selfie Pro、セルフィー撮らない男子でもアリ

デフォルトアプリとしてインスタも入れられちゃっているZenfone 4 Selfie Proだけれども、 私みたいにインスタやらない、自撮りしない系男子でも、 625搭載のミドルクラススマホが欲しいのなら一考の余地はある。

このクラスではちょっと高め(下手すると1万円くらい高い)なんだけど、 全体的によくできてる。

薄くて持ちやすいし、前Selfieよりも小さく軽くなっていたりするというのもあるし、 有機ELのディスプレイも綺麗だったりというのもあるけれども、 まずASUSのZenUIの使いやすさが光るし、カメラに関しては特筆するべき点が豊富。

けれどそんなリア充じゃなくったって、アウトカメラのフォーカスと手ブレ補正の優秀さは魅力に感じるのではなかろうか。 だったらSelfieでなくてMaxでもいいということになってしまうけれど、自撮りなんかしない系男子でもプロフィール写真的な位置づけで写真乗せる必要があるときはあるだろうし、 インカメラ優秀も稀に役に立つ。

それに、Selfieは薄くてカッコイイので、別に自撮りが全てじゃない。

また、背面ボリュームの関係で551 SelfieはFn長押しでスクショできたのだけれど、これも設定から復活できるようになっていたりする。

あと、サンライトゴールドは割とよく見かけるいわゆるローズゴールドなんだけれど、 ネイビーブラックとクラシックレッドは最近はあまり見ない色の赤と、珍しい濃紺のラインナップというのも魅力。

充電がmicroUSBで、5V2Aなのはちょっと残念ポイントだけれど、 全体に相当いいと思う。

メインはZenfone 4 Pro Selfieにする!と早い段階から決めていたのだけれど、 実際外れてなかったと思っている。

ちょっとなぁと思う部分もあるにはあるのだけれど、余計な機能は全体的に見れば減ったし、いい塩梅なのではなかろうか。 Zenfone Selfie (ZD551KL)の時は不満だらけだったのだけど、Zenfone 4 Selfie Pro (ZD552KL)は日常的に使用するスマートフォンとしてすごくいい選択だったと思っている。


  1. 当時の彼女がZenfone 2 LaserとZenfone Goを持っていたので、実はZenfone 2に関しては3台触っている。一番ひどいのはSelfieだった。

  2. 悔しいことにiPhoneのマイクは非常に良好なのである。しかもiPhoneならMV88やiQ5も使うことができるためこの上なく羨ましい。

  3. 私は本当にスマートフォンのアンロックに長大なパスワードを利用しているため、アンロックがとても大変なのだ。

  4. スマートフォン全体でもっとも優れたUIはSeilfish OSだと信じている。

  5. 以前は裏で勝手にCheeter Mobile製品と、UC Browserなどを入れる仕様だった。

Y!Mobileの一方的な通知から携帯電話環境を再構築

現状

Y!Mobileから昨年12月に通知がきた。

これによれば7月から通信速度が半減するという。

まず、現状がそれなりに複雑なので説明しておこう

  • 端末はY!Mobileで2台。1台目がフィーチャーフォン(WX11K)、2台目がスマホ(WX04SH)
  • いずれもWILLCOMで契約した
  • スマホはPHSの070回線とソフトバンクの080回線の2つ。切り替えではなく同時待ち受け
  • 通信もPHSと3Gの併用。PHS通信が有効な場合はPHSが優先
  • PHSは通信料金なしの208kbps。3GはWILLCOM D+プランで5GBの40Mbps+制限128kbps
  • 実際にはほぼPHSしか使っておらず、通信量や通信速度には縁がない(マップだけ3G)
  • 2台目はWILLCOMの「2台目無料」で契約、さらにキャンペーンでWILLCOM Dの料金でD+を利用
  • 2台とも同時契約
  • キャンペーンは6月までで、それ以降はD+の価格に。契約時に6月にDにプラン変更するよう言われていた
  • オプション、割賦を除いた単純な料金は11Kが568円、04SHが1445円

これが17Mbpsになるという。別にそれはいいのだが、それよりも6月の値上げが痛い。
調べてもらったところ、およそ3000円の値上げになるそうだ。これは安くない。

WILLCOMからY!Mobileに変わったことで大幅な変更があった。
Y!MobileはWILLCOMとEMobileが合併してできた会社だが、早々にソフトバンクの持ち物になったEMobileと、粘り強く生きてきたがソフトバンクに買収されたWILLCOMがまとめた、ソフトバンクの安売り用業者だ。

基本的にはY!Mobileはe-Mobileをベースにしている。
ただし、フィーチャーフォン部分はWILLCOMをベースにしていて、PHSになっている。
選択される回線がPHSか携帯電話かは機種によって異なり、基本的にはフィーチャーフォンはPHS、スマホはEMobileで、追加されたAQUOSケータイは携帯電話回線を使用する。

Y!Mobileユーザーは、契約相手がDDI Pocket, WILLCOM, EMobile, Y!Mobileの4パターンがある。さらにいえば、契約を取り扱う相手にはソフトバンクモバイルが加わる。複雑だ。現在は私もWILLCOM契約のY!Mobileユーザーということになる。

Y!Mobileに契約変更すれば、契約内容は劇的に変更される。一見WILLCOMを踏襲しているように見える名前がつけられていたりするが、実際はEMobileがベースになっていて、大幅な値上がりは避けられない。大手キャリアよりは若干安い程度だ。
しかし、契約を更新する(機種変更なり、プラン変更なり)ためにはY!Mobileへの契約変更が不可欠となる。
つまり、遅かれ早かれ大幅な携帯料金値上げは避けられない状態だ。

WX04SHの行き場

WX04SHはやや特殊な端末で、1台で2つの回線を持つことができる。このような仕様の端末は既に存在せず、またY!Mobileとしても2015-10-01以降、乗り換えを不可能とした。
乗り換えるのであれば、それ以前のスマホプラン タイプ3に変えておく必要があった。

WX04SHの行き場として選択できるのは

  • WILLCOM D+で維持する。機種変更もプラン変更もせず可能な限り後回しにする
  • 2回線の契約変更をする。別々の2回線の契約となり、端末も2台となる
  • 転出する。2回線はそれぞれ別に転出可能
  • 破棄する

の4択だ。

だが、いくつか問題がある。

070か080か、あるいはPHSか携帯電話回線かという問題はないらしい。

ただし、080回線でPHSに入る場合は制約がある。これは、MNPで転入可能な端末に限定する、というのだ。選択できるのは

  • CRESTIA = WX12K
  • LIBERIO 401KC = WX11K
  • STOLA
  • iiro

の3台。

WX11Kは、今使っているメインである。とんでもないポンコツ仕様で、使い心地は最悪だ。DDI時代のPanasonicのほうがよかった。
WX12Kも中身は同じだが、折りたたみになっている分多少マシだろう。

STOLAは通話専用でe-mailができない。iiroは案内されなかった。恐らくもうないのだろう。

CRESTIAは既にないということだ。そしてWX12Kも残り僅かでピンクのみ。

さらに問題は重なる。仕事で使う以上、受けられなかった時のためにSMSは必須なのだが、SMSができるのは

  • CRESTIA = WX12K
  • LIBERIO 401KC = WX11K
  • STOLA
  • iiro

つまり、相互運用できる奴は使える、ということなのだろう。
他に取りうる選択肢は

  • WX01SH Pantone
  • WX03SH Pantone
  • HONEY BEE 5
  • HEART

まぁ、Pantoneだけなのだろう。ほかは案内もなかった。

CRESTIAがなくてWX12Kがピンクしかないため、唯一まともなWX12Kを2台あてようとすると区別がつかない端末が出来上がる。
かといってポンコツWX11Kの2台持ちも嬉しくない。

STOLAはe-mailができないだけでなく、猛烈に打ちづらい。ちなみに、着メロ変更もできないという極限まで割り切った端末だ。

行き場なし

スマホの行き場

WX04SHをPHSフィーチャーフォン2台に振ると、必然的にスマホがなくなる。
Wi-Fi運用は可能だが、さすがに不便。

WX04SHの行き場としてNexus 5Xがある。
この場合、端末割引が端末から引けない関係から、スーパーだれとでも定額を必要としない080側をNEXUS 5Xにするほうが月400円ほど安くなる。

Nexus 5Xは57800円。Y!Mobileではなぜか74400円という意味不明な値段で売っているが、実質24000円まで割り引くようだ。

この場合、WX12K+Nexus 5Xで丸く収まるが、それでいいのだろうか。
月々の支払いは3880円。1445円から大幅な値上がりだ。安いといえば安いが。

そうやって縛られることも、今回のことで、このような一方的な通知でそれに伴って用意したキャンペーかが、通信容量+1GBというしょうもないことだったことも、ここまでソフトバンクモバイルが通信の改竄問題や、GPSを強制onして第三者に勝手に通知する問題もあってY!Mobileが信用できない。

一言でいえば、Y!Mobileでスマホをを持つことに積極的にはなれない。

また、Nexus 5Xは高性能端末だ。「ハイエンドではなくミドルレンジモデル」という言い方も散見されるが、実際はXperia Z5との差は小さく、Arrows M2やAQUOS Crystal Y2との差は非常に大きいというものをミドルレンジモデルと呼ぶことには強い違和感がある。

だが、私はGoogleを好まない。Googleと密接な存在であり、またGoogleのサービスを利用することを前提としているNexusは明らかに向いていない。実際、WX04SHでもGMailやGoogleフォトをはじめGoogleの主要コンポーネントで、切っても動作が止まらないものは切ってしまっている。
また、NexusはGoogleを利用することが前提となっているため、入っているのは徹底してGoogleのアプリのみであるし、microSDカードスロットはなく、Googleドライブを使え、課金しろという仕組みになっている。

日本製端末にみられる細やかな心遣いはみられい。防水、防塵、耐衝撃などの機能はない。あくまで高性能モデルでしかない。

なんとなく、微妙だ。TVは全く見ないのでワンセグ機能など全くいらないし、おサイフケータイも使わない。それでもだ。

気になるのは、Arrorws M02だ。

富士通がリリースするSIMフリースマートフォン。値段も、34800円とお安い。
性能的にはAQUOS CRYSTAL Y2とほぼ同じ。ミドルレンジモデルだろう。

Arrowsというと、Xperiaとならぶハイエンド端末として有名だと思うが、性能に重きをおいたXperiaとはかなり異なる。とにかく使いやすいのだ。

私はArrowsというと、丈夫というイメージがある。
ねとらぼとでよくわからないPR企画をしていたりもするが、実際丈夫だ。

Arrows M02はSIMフリー向けの低価格なミドルレンジ端末でありながら、MIL14項目に対応している。非常に丈夫で、これに加えて画面に傷がいきにくいよう、フレームを少し高くしていたりする。

そして、日本語入力系に日本語入力ソフトとして有名なJUSTSYSTEMのATOKを、さらに特別にチューンしたSuper ATOK ULTIASを採用している。2014年夏のArrows F-05Fで入ったスペシャルな日本語入力系だが、これがM02にも搭載されている。ちゃんと下位モデルにもコストのかかったものをもってくるのがいい。
文字入力の快適性は極めて重要なポイントだと思う。

Arrows M02、非常に良い端末に思える。

IIJmio

IIJmioは恐らくMVNOで最も有名な業者だろう。

IIJは、WIDEプロジェクトから出てきたもので、つまり研究分野出身、商業色よりも研究色が強く、理想主義的な企業だと思っている。OSCにも出店しているし、ハッカーフレンドリーな企業だろう。

MVNOとしてはやや割高な価格でも知られている。確かに、続々出てきたMVNO業者の中では割高だ。値段だけを見る人であれば選択肢にも入れないだろう。

だが、IIJには長い間ISPをやってきた信頼がある。MVNOはサービスがいつまで継続するのかもわからない、一時の流行りに乗ったような業者も多い。だが、IIJは業歴も長く、IIJmioがSIMをやめるときは、MVNOがなくなる時だろう。

価格的に見ればIIJmioという選択肢はないだろう。
だが、それ以外の理由がある。

以前は(主にはソフトバンクモバイルはなく、それどころかボーダフォン以前、J-PHONE時代の話だが)ドコモ以外は信用てどきないとして、価格的には非常に光学なドコモを選択し続ける人もいた。
恐らくはそれに近い話だ。だが、実際に大手キャリアに問題があることははっきりしている状況で、しかし楽天やDMMなどを、自分の通信を委ねられるほどに信頼できるかというと、それは無理だ。
これまで起きた様々なことを考えれば、邪悪か否かという視点で信頼できるか否かを判断しなくてはいけない。

3大キャリアは通信の改竄問題、あるいはGPS情報の第三者への提供などの問題をこれまで、そして今も続けている。Y!Mobileはソフトバンクであるため運用は同じだし、Y!Mobileになってから利用者をないがしろにした様々な変更で嫌な思いをしている。
「邪悪でないこと」は極めて重要なのだ。

通信の改竄問題について、IIJは行っていないし行なう予定がないことを明言している。このようなIIJの企業姿勢が、つまり「邪悪であってはならない」という感覚を保つことが、極めて重要な価値なのだ。

BIGLOBE(NEC)やOCN(NTT)という選択肢もなくはない。あるいは私が利用しているDTIとか。DTIは非常にシンプルで安いが、内容的にはIIJmioほどかゆいところに手が届くようなものにはなっていない。

クレジットカード

ところが、IIJmioは2015年12月24日をもってデビットカードを使用することができなくなった。クレジットカード必須だ。

音楽家時代ですらクレジットカードを持てなかったのだが、どうしろというのか。

MVNOは全体的に追従しているようで、社会的に「普通」でないことを許さず、制裁を科すシステムは加速しているようだ。
もっとも積極的な排除を遠慮無く意識したわけではなく、単に少数派を無視した結果だろう。

IIJが使えないということで再検討した。
M02の単体販売価格は34000円と高い。端末セット販売で安価なところを探した結果、mineoにしよう、ということになった。

mineoは1/20までM02にAmazon 3000円クーポンキャンペーンをやっていたので、雪の中無理矢理バイクを出して転出してきたのだが、32400円に3000円クーポンというのだが、32400円は税抜きだった。全然安くなかった。IIJmioも実は税抜きだった。

それだともっと安い端末との差が大きく、また雪の中出た時に鍵を落としてしまい、これの回復のために1万円以上かかった(家の鍵は補助錠の交換、バイクのロックはスペアキーがなくなってしまったため買い替え、さらにスペアキーの作成など)ため、その帳尻合わせを考えて、泣く泣くATOK ULTIASを諦め、安いSIMフリースマホにすることで問題をSIM単独にする。

関西電力を信用しているわけではないため、mineoをやめDTIへ。

DTIは、既にServerMan@VPSを契約しているため、通るのではないかと考えたのだが、ちゃんと既にDTIを契約しているかという項目があり、YESだと確認メールを送信、PINコードを入力することで支払い情報などの入力が不要で、契約を追加するということでさくさく進む。

DTIの規約は相変わらず簡潔で明瞭である。素晴らしい。

なお、今回3GB半年無料を使用した。音声は2ヶ月と、データプランと比べて随分と割引が少ないが、プラン変更は容量変更のみ手数料もかからないということなので、3GBで契約。来月には容量削減手続きを忘れないようにしなくてはいけない。

なお、DTI SIM、「申し込み前に必ずお読みください」とあって、3+3GBプランなるものを推してくる。
それに回答しないと申し込めない。申し込みのボタンは楽天やYahooのようなわからないことにはなっておらず、ただ言葉が断るほうがわかりにくい程度だが、正直これはやめたほうがいいと思う。イメージがとても下がる。

DTI SIMは使用量は安いが、SIM再発行が3000円、MNP転出が9800-5000円と結構高い。
このあたりは考えたほうがよさそう。

使い方の特異性

恐らく、私の使い方は他の多く人と異なる。

どうも皆は通信の高速さと大容量で選んでいるらしいのだ。
そして、スマホを使いまくっているらしい。

私はそうではない。スマホを使うことはごく稀だ。
これは別にリテラシーの問題ではない。ライフスタイルの問題と、別にスマホに頼っていないからというのが大きい。

そもそも人々はスマホで何をしているのだろうか?

ウェブブラウジング?YouTube?ゲーム?あるいはTwitter?

それであれば、時間を何に使うかの話でしかない。移動中、外出中に遊興に時間を割くよりも、有意義に時間を使いたい。そのためには、ソースコード、あるいはドキュメントがあればいい。読んでいるだけで時間は過ぎる。その場合、通信はいらないか、わずかでいい。

やらなければいけないこと、やることを進めるのに時間を使いたい。

これから移動に向けて情報収集のためのTwitterやウェブブラウジング?

それは良いと思うけれど、そんなに高速大容量通信が必要だろうか?

メールやLINE、あるいは連絡としてのTwitter?

それは必要だろう。しかしこれも高速大容量通信は必要ない。
広報活動においても同様だ。

これらのことから、特別な使い方をせず、ゲームや遊びに時間を費やさないのであれば、スマホの通信はそれほど必要ないと考える。

執筆ならPCでやるし、対外の作業はPCでやる。ネットも基本的には有線でやるし、スマホのアップデートも家の回線のWiFiでやる。

速度が欲しいと思うのは、マップを見る時だ。容量が欲しいと思うのは、ラップトップからテザリングする時だ。
だが、これらは稀であり、ほとんどの場合は128kbpsで暮らしていたことからも分かるように、高速大容量通信を必要としていない。むしろ、低速通信の安定化が欲しいくらいだ。500kbpsくらいで常に接続できるほうがずっと嬉しい。

一方、電話は事業用端末ということもあるがかなり使うため、電話のしやすさは重要なフィーチャーとなる。
個人用のケータイは、ほぼ電話とメールだ。他にできることがないケータイでもあるが。

PCを積極的に使っているし、スマホでだらだら時間をつようようなことがない。
その時すべきことを最大限行う。このライフスタイルのために、通信よりは通話が多く、通信は高速大容量よりも、信頼性が重視されることとなる。

Y!Mobileにおける注意点

なんだかPHSがなくなる、という話もあるようだ。
そうなるとY!Mobileで安く運用するのはかなり難しくなる。

esは超特殊端末で、PHS+3Gの2回線が入っているが、SIMは3Gの一枚で、PHSはPHSの電波から拾う。
さらに、単なるDual Activeではなく、「PHSと3G両方の回線が入っていなければ通信することができない」というすごい端末だ。

PHSを忘れない機種変すると、3G回線は問答無用で消滅する。機種変するのであれば、同時に行わなくてはいけない。
転出するのであれば、機種変より前に転出しなければならない。

さらに転出して次の契約をするまで、通常は使えるのだが、もう使うことができない。そして、契約しなければ普通は継続するのだが、もはやもどる端末がないため期限内に契約できなければ問答無用で消滅し、そのためにMNP期間の延長が可能。

この複雑さのため、店ではできず、センター問い合わせとなり、手続き自体も非常に長かった。

esはあんしん保証サービスをつけていた。
このため、一括5000円で機種変が可能で、結果的に安くなんかった。
その上に、WX12Kに対してW-VALUE割引が適用にならず、かつ既存のesのPHSにかかっていたW-VALUE割引が継続されるため、端末割賦の残りもある程度軽い負担となった。

主回線は基本料金無料になっていて、これが来年6月まで。そのあとは、恐らくまた考えなおす必要があるだろう。

結局

  • WX11K (Y!Mobile PHS)
  • WX04SH:PHS -> WX12K PHS (Y!Mobile PHS)
  • WX04SH:3G -> 某安スマホ (DTI SIM 3G音声プラン)

現状でHARUKA Soundの電話はほぼ使っていないので、これを踏まえて番号だけ維持するような形だ。他に
もし電話が増えるようであればY!Mobileに戻ることになる。

だが、PHSがないために戻れない可能性が高い。スマホプランだと2480円+300円+1000円で、結局は4000円ほど。かなり高い。通話が多少あっても、3000円の差だとそれなりに通話できてしまう。

さらにY!Mobileの審査も厳しくなったとかで、戻れるかはかなり不明だ。
問題はたくさんあるが、とりあえず組み替えることができた。

料金的には、だいたい
1850円+2650円といったところだったが、今度は1850円はそのまま、WX12Kが1600円(割賦終了までは2600円くらい)、スマホが1200円とちょっと値上がり。esの料金は割賦代金含めてなので、素だともう少し安いかもしれない。

DTIの契約はスムーズで、DTIに契約があったこともあり、深夜ながら申し込み時に直ちに受け付けられ、翌日には発送されていた。
本人限定郵便で届けられ、通知が届くので郵便局に取りに行く形。免許書のコピーはDTIに送られる。
届いたのは申し込みから2日後。早い。

契約内容がよくなったということは特にない。値段も上がったし、高速通信の量も減った。
端末の性能が大幅にあがり、回線がSoftbankからDocomoになった、そしてその通信を管理するのがY!Mobile(Softbank)からDTIになって通信内容の盗聴などについての心配が減ったというのはある。
いずにせよ、懸案が片付いてすっきりではあるのだが、前倒しにかかった費用が非常に大きく、痛い。

WILLCOMの通信速度を半分にするとか言われたので、Y!Mobileにしたら料金3倍だというのか

経緯

Y!Mobileから、現行のWILLCOM D+の速度を半分にするよ、という、とっても理不尽な通達がなされた。

全く納得はいかないが、とりあえず今は存在しないプランでの契約になっているため、もろもろ考えて相談はしておくことにした。

現状

3回線で2700円くらい。猛烈に安い。

WX11K

内容 料金
新ウィルコム定額プランS 1,381
基本使用料割引 -1,381
留守番電話サービス月額料 100
スーパーだれとでも定額月額料 1,500
W-VALUE割引 -934
ユニバーサルサービス料 2

小計 668

WX04SH PHS

内容 料金
ウィルコムプランD+基本使用料 934
基本使用料割引 -934
あんしん保証サービス プラス月額料 500
留守番電話サービス月額料 100
だれとでも定額月額料 934
W-VALUE割引 -1,034
ユニバーサルサービス料 2
ユニバーサルサービス料割引 -2

小計 500

WX04SH Softbank

内容 料金
WEB接続料 300
スマートフォン基本パック(W)月額料 500
パケット定額割引特典 -3,317
パケット定額 5,200
W-VALUE割引 -1,138

小計 1545

スマホを変えると…

単一回線になり、だいたい2980円から。
2回線目以降は-500円。

つまり、スマホを変えた場合は、1545円から2480円となり、935円増で、PHS回線を喪失。

ただし、ケータイプランを使えば(端末料金はかかるが)無料でもう1台もつことはできる。その場合は、パケットが定額でないのが厄介な話だが。

両方変えると…

全部組み替えることになる。
WX04SHをY!Mobileのプランにしてしまえば、WX11Kを主回線として維持する必要はないらしい。

結局、主回線は割引率の小さいスマホとなり、

  1. スマホプランS
  2. ケータイプラン
  3. ケータイプラン

とすると、月額基本料金は2980円。

ただし、この場合スーパーだれとでも定額を失うことになるため、それを踏まえると一番安いのは、スマホプランSにスーパーだれとでも定額をいれての3980円。

ちなみに、ケータイがパケットは上限定額の2500円。恐ろしい。

主回線は変えられない

主回線を変えると2台目無料を失う

D+の問題

2年経つと、D+の割引がなくなる。自動的に高くなる。そのくせに速度は遅くなる。

Dプランがもうないのでどうしようもない。
本来はそのタイミングでDプランに変えろよという話だった気がするが。

なんという理不尽感。

転出はできる

3回線とも転出は可能とのこと。
PHSを転出して070で転入できるのかは疑問だが。
080は転出してしまうという方法もある。

ケータイプラン高くないか?

パケットが定額のスマホプランSが2980円。

ケータイプランはスーパーだれとでも定額を必須として2818円。

通話部分での差は出るが、なんかおかしくないか??

ケータイプランSSは定額化できず、4500円まで上がる。5480円。シャープのシェルスマホがケータイプランが選べないのがまた辛い。

シェルスマホはバックグラウンド通信しうるのでだいぶ怖い。

今と同じ構成でY!Mobile

  1. スマホプラン
  2. ケータイプラン+スーパーだれとでも定額
  3. スマホプラン

で同じになる。

2980+1000+2580の6560円。

2台目のスマホは転出するか、ふぃーちゃーふにするかしたほうが良さそう。

携帯万能の「送信メールが取り込めない」問題をなんとかする

私はWILLCOMのW11Kを使っているのだが、このメールデータを取り込むのに、「携帯万能」以外の道がない。

そのため、Amazonで携帯万能を購入して使っているのだが(昨日のエントリの通り)、これがまた曲者で、対応するドライバがWindows 2000/XP/Vista/7の32bitのみという。

Windows 8でもWindows 7 64bitでもダメというのは、今時相当きつい。
うちではWindows XPマシンが1台あるだけだ。

さて、Windows XPはトリスターサポートの「まっさらにしろ」という指示により苦労しつつも初期化したのだが、取り込んだところ結局同じ問題だ。
送信メールが正常に取り込めない。

トリスターの人は、Outlookがどうとか、全く違うところに話を持って行ってしまうのだが、明らかに「アップデータでバグを埋め込んだ」話だ。

で、エクスポートしたCSVを実際に見てみた。

lvで見てみると、ある時期を境に文字化けが分かれている。これはまぁ、わかる。
そして、Mousepadで開こうとすると、不正なシーケンスがあるとして開けない。

Shift-JISならShift-JISで開けるソフトなので、これは恐らく違う文字エンコーディングがバイト列をそのままに吐き出している、ということだろう。
だとしたら、まだ手はある。

試しに、headtailcutで文字化けしているところとしていないところだけを切り出してnkf -gしてみると

$ tail send-text.csv | cut -f 5 -d "," | nkf -g
Shift_JIS
$ head send-text.csv | tail -n 9 | cut -f 5 -d "," | nkf -g
UTF-8
$ head send-text.csv | cut -f 4 -d "," | nkf -g
Shift_JIS

やっぱり

  • 以前は全てShift-JISだった
  • 現在は、Subjectまでの4フィールドはShift-JISだが、本文だけUTF-8である

ということが分かった。

さすがにこの混在はきついので、分離する。

$ head -n 3825 send-text.csv >| sendmail-UTF8sec.csv
$ head -n+3826 send-text.csv >| sendmail-SJISsec.csv

通常は後半部分は考えなくていいはずだ。
後半部分は単に結合すれば良いように変換しておく。

$ nkf -w -Lu sendmail-SJISsec.csv sendmail-SJISsec.utf8.csv

で、困ったことにこの状態だとRubyでCSVを切り出すことができない。RegExpが使えないために、CSVライブラリも使えないのだ。

Perlで試したところ

  • perl -nなら黙っていてもできる
  • while (<>)だとuse utf8の必要あり

というわけで、結局こういうコードになった。

#!/usr/bin/zsh

head -n1 "$1" | nkf -w -Lu >| out.csv

tail -n+2 "$1" | perl -n -e 'if ($_ =~ /"(?:[^"]*|"")*"\s*$/) { print STDOUT $&; print STDERR $`; print STDERR "\n" }' >| out.l 2>| out.f
nkf -w -Lu out.l > out.lu
nkf -w -Lu out.f > out.fu

ruby -e 'File.foreach(ARGV[0]).zip(File.foreach(ARGV[1])) {|i,j| puts(i.chomp + "," + j) }' out.fu out.lu | sort -u >> out.csv

単純に,で区切るとエンベロープやSubjectに入っている可能性があるため、せめてこうした。多分これでいけるはずだ。

一時ファイルなしでいきたかったが、そうするとnkfから1行ずつ読む必要があり、ちょっと面倒だった。

ちなみに、これ

  • 1行目はCSVヘッダーでShift-JIS
  • sortしている関係で日付順になる。sort -ruにすればオリジナルと同じ配列

この状態だとまともなCSVなので、MHやemlに変換するのも、それほど難しくない。

ほんとにひどい品質のソフトだと思う。

携帯電話キャリアの通信改竄問題(通信の最適化)

はじめに

高木浩光さんがauに問い合わせのがTogetterに上がっている

前編, 後編

これは極めて問題だ。 もちろん、対応者の著しい無知も問題だが、これは一般の人にはまず伝わらない。

ここは問題について絞り込んで説明しよう。

通信の秘匿の侵害

通信の秘密は憲法で保障されている権利だ。

通信はプライバシー権として保護され、それを侵すことはできない。 私人間効力についての議論はあるが、この対象になることについては電気事業法によって定められている。

さて、この厳しさをひとつ見てみよう。

  • 2006年5月にぷららがWinnyを遮断したことを、総務省は「違法」と判断している
  • OP25Bについて「通信の秘密を侵害するもの」と判断している

これらは、「封筒を見ている」という話だ。 通信を届けるために、見ないでいることができない情報を見て、通常の届ける以外の行為を行っていることを問題としている。

だが、ここでの問題はそうではない。 手紙でも、中に写真が入っているか、どのような写真であるかは、封筒の「中」を見なければわからない。

通信でも同様で、エンベロープ(封筒)情報にはデータが画像であるかどうかという情報はない。 それを解いて中にくるまれている本文を読まなければいけない。

たんに解くだけではない。 「含まれるかどうか」については読んでいかなければいけない。 それが人間でなく機械がしているにせよ、それを判定するためには本文も読まなくてはいけない。

auが「メールの添付ファイルも圧縮する」というのなら、それはauは全てのau経由のやりとりのメールをチェック読んでいるということを意味する。 これは、ezwebのメールでなくても、とにかくauのスマホでメールをうけとるか、送るかした全てのメールにおいてだ。

これがもし、TLSを用いたものも対象にしているのだとすれば、それは「暗号化されたものを解読して覗いている」ということになる。 これはさらに別の法律にもひっかかる。

そして、覗いただけでは済まない。 これを改変してしまうのだ。 物理的な手紙でいえば、

封筒を開封して本文を読んだ後、同封されている写真を「これじゃ大きくて飾れないね」といってハサミで切り取ってまた入れて封をして届ける

ということをしているわけだ。 そもそも改変するためには、読まなくては処理できない。 元のデータを見ることなく、そのデータを元に何かの結果を計算することはできない。 X + 10 の結果を実数で出すためには、Xの値が何であるかを知る必要がある、ということだ。

これを気持ち悪いと思わないか? 人間でなく機械だから許される、というものではない。 それだったら、あらゆる通信を盗聴して保存し、検索することなど当たり前にできてしまう。 もちろん、それで「こいつは犯罪性がある」「この思想は悪だ」などとマークしておく、などというか、かつてのドイツのような状況まであと半歩の状態だ。

極めて危険だ。

しかも、近年は権力側で堂々これを踏みにじることを「アリにしよう」といっている。 警察の盗聴などだが、「状況・期間・対象を限定し、裁判所の許可を必要とするから問題ない」などと言っているが、 既に日常的かつ恒常的に盗聴を行っていて、かつそれが明るみに出ても問題だとも思わない、という状況が存在し、その上で公権力はOKということにしてしまったら、憲法が形骸化するのは目に見えている。

改竄自体の問題

改竄自体の問題もある。

例えば、私が地図を送ったとしよう。

地図は大きな画像だ。スマホでは表示しきれない。 だが、縮小して送ることはしない。なぜなら、地名が書かれているからだ。

もし、4倍のピクセルを持つ画像であれば、4倍まで拡大した時に表示されている領域の情報は4倍になる。 しかしドットバイドットの状態、つまり800×600の画像を800×600で表示している状態であれば、4倍に拡大しても情報は増えない。字が見えるようにはならないのだ。

つまり情報の欠落である。

さらにいえば、それがプログラムの一部を構成していたら? あるいは、データをチェックサムで検証していたら? いずれにせよ同一性を要求する場合においては問題は必ず生じることになる。

しかも、これは一方的に行われるものだ。

例えば、ある写真家が、

「自分の写真は完全な状態でのみ公開する。これを他の形式に変換したりピクセルサイズを変更するなどの加工を禁じる」

というみずからのポリシーに基づいた著作権(著作人格権)の行使を行っているとしよう。 その写真家はたとえばauのユーザーではない。auとは関係のない人物だ。 しかし、auユーザーがその写真を見た時には加工されてしまう。 この場合、著作者とauの間になんら契約はなく、auは著作権を侵害する。

ちなみに、画像非可逆圧縮については、同一性保持権に関しても侵害している可能性がある。

実際にそれにより起きた不具合と、それによる対応もTogetterにまとめられている

なぜやるのか

目に見えないのでわかりにくいが、帯域というのは携帯キャリアにとっては「商品」である。

使用量が増えればQoS(サービス品質)が低下するため、利用者離れにつながる。かといって、容量を拡大するのはコストがかかる。

そこで、通信料を減らそう、というのが最近の発想らしい。

これは言ってみれば、水道で、水道管の太さ、水の最大供給量は変えないが、「各家庭の蛇口を勝手に細くして水をたくさん使えないようにしよう」というようなもの。

もっとも、これは質的な問題でもあるから、「ちゃんと浄化するのはお金がかかるから、塩素大量にぶち込むだけにしよう」というようなことでもある。 それをまともに告知せずに行う、ということだ。せいぜい、契約書に「浄水方法はこっちに任せてね」と書いてある程度。

発想や思考形成としては食品偽装に非常に類似している。 なんらかの対応が必要なのは仮に認めるとしても、地位的有利を利用した傲慢な手法である上に、それを隠してできれば騙していたいという考え方に非常に問題がある。

ガラケー(フィーチャーフォン)が生産終了

論点

日経新聞の報道によって、フィーチャーフォンが生産を終了しAndroidに一本化するということでネットがざわめいている。

今回はこの問題について掘ろうと思う。

日本のケータイはITRONの時代が長かった。 2GまではだいたいがITRONだったからだ。一番大きいのは、docomoのmovaがmTRONだったことだろう。

3Gのフィーチャーフォンは、より汎用性が高いという理由でSymbian OSとなっている。

NECとPanasonicはLinuxベースの独自OSだった。 昔もSymbian OSのケータイは存在していたし、百花繚乱の感がある。

ここで「ガラケーを終了し、ガラケー型のスマホ「ガラスマ」に移行する」という説明に無理があることがわかる。

スマートフォンの定義は何か。 ガラケーの定義は何か。

今までフィーチャーフォンであれ、eLinuxを積極的に使ってきたのである。そして、OSも固定ではなかったし、一方で独自開発という前提があったわけでもない。 その意味では、I-TRONからSymbian OSへの移行同様のことだとみなしてもよい。

問題は次の二点だ。

  • フィジカルキーは残るのか
  • Androidに集約される

それぞれ述べる。

問題点

フィジカルキー

人々の意識の中でスマホとガラケーを隔てるものはフィジカルキーの有無ではなかろうか。

実際、Androidはフィジカルキーを当初想定していなかったし、そのためにSHARPは中国市場にAndroidベースのOSで「ガラケー風」のスマホ(ここでいうガラスマ)を提供するためにAndroidにかなり手を加えたという。

現在はAndroidはフィジカルテンキーをサポートするが、それでもタッチ主体の思想であり、フィジカルキーのサポートはかなり乏しい。

そのため、物理キーボードに関してはかなり制限される。

かつて私が使っていたW21S(Sony Ericson)はジョグダイアルを採用、さらにPOBoxの非常にアグレッシヴな予測変換により、PC並の入力速度を手に入れていた(ほとんどテンキー入力が不要なレベルで、文章の平均タイプ文字数は3だった)。

指をなぞるだけで大抵の打ちたいないように届く。今のAndroid(Mozc)の変換よりもはるかに精度が高く、一覧性もいいため予測変換が非常に使いやすかった。

こうしたハードウェア的な柔軟性がAndroidはあまりない。 構造的にできないのではなく、その仕組みがないだけなので、手を入れれば将来的には可能だが。

また、世の中にはiPhoneからはじまったタッチ信仰があるため、フィジカルキー付きのケータイをバカにする傾向はかなり強い。

とはいえフィジカルキーにこだわる人は多いので、このあたりはある程度は対処されるだろう。 だが、ジョグダイアルの復活はほぼ望めなくなったと言っていい。

Android

Androidは原則、Googleアカウントとの紐付けを要求する。と同時に、その登録時にはGoogleが個人情報を収集し、利用することに同意するよう迫る。

これはAndroidを素の状態で使うとよくわかる。 一方、Androidがプリインストールされているスマホはその手順がないため、紐付けられない状態で利用可能だ。

だが、その状態でもGoogleアカウントでなく携帯電話のIDで送信されているだけだ。そのアクセスを停止するとまともに機能しない。

そして、Playストアを利用しようとするとGmailを登録しろと言われる。この時点で紐付け完了だ。 最近は、支払い方法を選択する必要があります、や電話番号を登録する必要があります、などといってさらなる情報を提供させる。 スキップ可能なのだから、かなり悪質だと思う。

それに対して、基本的に「したことしかしない」フィーチャーフォンの安心感は非常に強い。

また、近年は改善が進んでいるようだが、リアルタイム性の高いケータイメールが使えないのは、私にとっては決定的だ。 (私のスマホは使えるが、彼女のものは古いために使えないようだ)

この、「ケータイとしての利便性に劣る」「プライバシーの管理ができない」という点でAndroidへの集中は非常に困る。

「ガラスマ」

SHARPは先に、「ガラホ」を名乗るAQUOS K SHF31をリリースした。

「Androidのガラケー」である。

Androidでありながら、Googleアカウントに対応しない(だからストアも使えない)。 しかも、通じようであればその設定が制限される次元でメーカー側がアプリの動作を厳しく制限することで、意図しないバックグラウンド通信を制約している。

まずこの点で、プライバシーの観点から見て、まさにガラケーである。

さらに、タッチに対応しない、フィジカルテンキー付きの、まさにガラケーの外観をしている。

Androidの使い勝手のため、キーパッド全体をタッチパッドとして使えるという工夫があり、Androidブラウザを使用するが、それはフィーチャーフォンとしての進化の範疇だろう。

使い勝手の面でも、キーはフィーチャーフォンらしい仕様となっている。おそらくは、ショートカットキーの動作も作りこまれて、「フィーチャーフォンの使い心地」そのものなのだろう。

このように「真面目に作りこんだガラスマ」がいかに出てくるかによって、それは被害なのか進化なのかがわかれることになりそうだ。

hp Pavilion x2 10

Pavilion x2 10
Pavilion x2 10

概要

hp Pavilion x2 10はhpが2014年10月に発表したDetachable 2in1 PCだ。

BayTrail-M世代のAtomプロセッサとWindows 8を組み合わせるもので、1kgを切る軽量さと、39800円(税別)という低価格が特徴だ。

購入動機は、e440が重かったからだ。

本来、音楽を軸に活動するつもりであり、モバイルの携行ということは視野になかった。 仮にコンピュータを主軸とするとしても、モバイルが必要なライフスタイルではないと思い、稀に携行する程度であれば2kgを越えるe440でも問題ないと考えていた。

だが、実際は、「PCが必要かどうかはわからないが、営業のためにあったほうが良い」ケースは多々有り、 e440を携行していたが、体を壊すことが多すぎる。

そこで、やはりモバイルPCは必要だという結論に至った。

元々はPanasonicのRZ4が欲しかったのだが、18万円級というと前倒しで投入できるようなものではない。 そこで、軽量で使える、なるべく安いもの、かつ操作性に差がでるラップトップだけに、その点も考慮して選んだのが、私が信頼するhpのPavilion x2 10だった。

10.1インチというモバイルとしても小型のラップトップ、 さすがに750gと超軽量なRZ4にはとても敵わないが、それでも960gとかなり軽い。

検討はしたものの、それほど深く考えずに買った。 だが、これが思わぬ伏兵だった。

ちなみに、クーリエ保守3年をつけたため、トータルでは6万円を越える程度だった。

性能

性能面では、AtomプロセッサなのでCPUは速くない。 Core Mプロセッサは動作周波数は低いが、Core i5並の性能を出しているようなので、それと比べても遅いかもしれない。

また、何よりRAMが2GBしかないので、下手な使い方はできない。 さらに、eMMC32GBというストレージはその使い方もかなり制約される。

つまり、考え方を変える必要がある。

「これはタブレットである」

スマートフォンで全力のコンピューティングをしようと考える人が稀であるように、タブレットでもそれは変わらない。 Surfaceが全てをまかなえるようなPRをしているが、実際はそうはいかない。

メインマシンが他になければ成立しないモバイルだ。 実際、細かな打ち合わせやデモンストレーションを行う時はe440を持参することになるだろうから、2台どころか3台目である必要があるということになる。

はじめてのコンピュータに勧めるようなものではない。 あくまでも「モバイルのためのもの」だ。

1280×800という画面なので、なおのこと常用は厳しい。

携行

携行性は、960gで大変に良い。

ただし、恐らく手に持った時にまず驚くだろうと思う。 重いのだ。 この重いというのは、片手で縁を持った時の重量感がe440と同じくらいだ、ということを意味する。

だが、バッグにいれて携行する場合は話が全く別だ。

だが、それだけであれば「軽いが、最高に軽いわけではない」で終わっていた。 ここにDetachableである強みが加わった。

軽量である上にむき出しで携行されることを前提にしたものであり、コンピュータバッグで携行しなくても、百均のクッションポーチで携行できる。

e440をアンチショックケースとPCバッグの組み合わせで持ち運ぶと4.4kgほどになる。もちろん、大きな専用バッグを含めてだ。 対して、x2 10ではその重量は1kgをわずかに越える程度であり、既存のバッグに入れることもできる。

加えて、detachableである以上、キーボードを外して使うことができるし、必ずしもキーボードはなくても良い。 キーボードを必要とする状況が想定されないなら、キーボードを外して、そもそも持たないという選択肢もあるのだ。

ちなみに、実測値はキーボード側が322g、本体は606gとのこと。

hpは実測に近い値を掲載値としていることに交換が持てる。

タブレットとして使える、というメリットは案外大きく、先日は電車で立っている間はタブレットとして使用し、吸われた時にキーボードを装着して使用した。

RZ4のようなConvertibleタイプだとキーボードは裏側にくるため、タブレットにした時に重く、持ちにくい。

実はマイレージ性能が素晴らしい。 11時間45分としているが、動画連続再生で11時間を越えたデータがある。RZ4は17時間以上を公称するが、同様の方法で11時間台にとどまる。

このマイレージ性能の素晴らしさに対して、Windowsの起動が速く、またWindows 8がモバイル的な仕様に対応しスリープが高速化されていることからAndroidスマートフォンのように使える。

そして、本当にもつ。

microUSBで充電するが、供給電力は4A+… モバイルバッテリーでの充電は難しい。停止すればいけるか。

キーボード

このPavilion最大の特徴が、キーボードカバーだ。

それが特徴たる点としては、まず布であることだ。布でタブレット自体をカバーする構造で、しかも全体はカバーしない。

さらにこれがドックであり、スタンドでもあるという。 これについては後述する。

キーボードは10インチに詰め込んだにしてはオーソドックスなものとなっている。

多少気をつける必要はあるが、普通に打てるし、扱いにくいラップトップが多い昨今としては結構快適だ。

ただ、PageDnやEndなど、私が多用するキーがFnとの組み合わせになっている点だけちょっと困る。

ファンクションキーは機内モードもあり使いやすい。

タッチパッドはクリックのないものでやや使いにくい。

マルチタッチによるスクローリングがSynapticsとは逆(画面タッチと同じ)になっていることに戸惑う。 ちなみに、エッジに関しては画面に対するものと同じスワイプ効果をもたせている。

Bluetoothではなく優先接続なので確実で素早く、さらにBluetoothのチャンネルを消費せずに済む。

変形

キーボードカバーに端子が出ており、タブレットをここに合わせる。マグネットがあり、吸着するのでつけやすく外れにくい。タブレットを持ってキーボードを持ち上げることは問題ない。

キーボード側は拡張端子を持たない。キーボードを外すことで機能が制限されることはない。

キーボードカバーはマグネットを持ち、これがタブレット背面に吸着する。だから、カバーの状態ではしっかりカバーされて外れることはまずない。

そして、これがスタンドになる。吸着位置はカバーになるところを含めて3箇所、つまりディスプレイ角度は2段階。

無段階調整できないのか!と思ったが、意外と困らない。

ちなみに、非公式な方法としてフラップを内側に折ればもう2段階調節できる。

このスタンドが本体よりうしろにはみ出すので接地面積が増える…というが、立体的に考えるとその上に本体がくるわけで、そんな小さな斜めの空間に物があるなら、カバーを畳んでもたれさせればよい気がする。

この布カバースタンド、結構丈夫で、実はキーボード「も」支えられる。 つまり、PC使用中に筆記が必要になった場合に、キーボードを本体側に倒して畳み、奥に押し込んで手前スペースに筆記する、ということが可能。 狭い机を広く使える。

(クラムシェルならどけるしかないだろう。「縦に畳める」ために素早く出し入れできるということだ

x2 10 奥に畳む
x2 10 奥に畳む

さらに布なので、そのまま折り返して使用することができる。 hpは「スタンドモード」と称し、カバー底面の下にキーボードがくる、つまりむき出しのキーボードが机につく形の状態で利用可能としている。 動画を見たりSNSを見たりに適した状態か。タッチ対応なのでこの状態で操作可能。

x2 10 スタンドモード
x2 10 スタンドモード

hpらしいアイデアとサービス心にあふれたこのカバー、実に素晴らしい。

これの難点は、足の上では結構使いにくいこと、手持ちではタブレットにしないと使えないことだ。

Windows8 (BayTrailとLinuxとタッチディスプレイ)

実は私はWindows8のまま使用している。

なぜならば、Bay Trailの32bit UEFIへの対応が、Linuxでは(も)結構大変だからだ。

しかもタッチ関連のセットアップも結構大変だったりするので、とりあえず諦めた。Windows Tablet向けのチューニングがディストリビューションで提供されるようになるまでは放置、と考えたのだ。

だが、実はWindows8が結構よかった。

いや、私はWindows8は「一体何を考えているんだ」と思うほど苛つく代物だと思っている。

だが、タッチができるようになっただけでその印象は大きく変わる。なるほど、確かにタッチで使いやすいUIだ。

Linuxはキーボードを意識しているし、だからこそ速い。だが、キーボードを失った時、Linuxの標準的なUIは必ずしもWindowsよりも優れていない。

コマンドでの設定が可能なことについても、キーボードがないとあまりうれしくない。

だが、まずマウスでカーソルを持っていくことなく、パッとタッチすれば良い、というのは意外なほど「良い」。タッチパッドはなくても良いかもしれない、と思うほどだ。

腕の揚げおろしを考えれば手元のタッチパッドのほうが良いケースもある。特に、スクロールはほとんどの場合タッチパッドが良い。

だが、ウェブページの中にスクロールできるブロック要素がある場合などは、どちらをスクロールするかの調整はタッチディスプレイのほうがしやすい。

専用のファンクションボタンがあるような使い勝手だ、と言えば伝わるだろうか。 多分、これは10.1インチだからだ。30インチもあるような巨大ディスプレイでタッチするのは明らかにしんどい。

加えて、入力フォームに「タッチでフォーカスすると」ソフトウェア・キーボードが現れる。キーボードで入力するか、ESCキーを押すと消える。出し入れは任意にできる。 この仕様は、結構快適。自分がしようとしていることを一歩先んじて用意してくれる。

この点に関してはLinuxのタッチUIはほど遠い。ほとんどの環境でバーチャルキーボードは手動で出すものだし、Plasma Activeのキーボード出現タイミングはちょっとおかしいと言われている。

このバーチャルキーボードが結構使いやすいのもいい。記号に関しては基本的にわけられているが、数値へと切り替えた時に一緒に出てくる。テンキーモードは「on/off」であり、日本語入力も「on/off」である。スマートフォンよりもスペースがあるからだが、この方式は結構使いやすい。 特に、パスワードで記号も入れる私の場合、Androidでのパスワード入力はかなり辛いのだ。

ちなみに、Androidのいずれのキーボードとも異なる、もっと物理キーボードに近い配列も良い。 それでいて、数字のフリックもでるきようにはなっている。

また、Windows8はIMEの切り替えが可能になった。ほとんどの人には必要ないと思うが、かな入力にしている私の場合、バーチャルキーボードでかな入力は事実上できない(アルファベットキーしか表示されないため、打てないキーがかなりたくさんある)。そこで、MS-IMEはローマ字、Google日本語入力はかなにしている。これによって切り替えが可能だ。

※Google日本語入力はインスタントにローマ字とかなを切り替えることはできない

密かにMS-IMEは劇的に改善されている。こんなによくなっているとは驚きだ。

画面回転はいずれの方向に対しても自動。 回転は遅く、さらに事前アクションがあるため、素早くは変わらないが、あまり回転させるものでもないと思うので、意図せず回りにくいほうが嬉しい。

フォントレンダリングはそれなりに改善されたようだが、依然としてFreeTypeよりはるかに劣る。にじまず見やすいが、非常に見づらい条件がある。だが、MacTypeを動かすにはメモリに余裕がない。

相変わらず設定はしづらく、Windows Update中にスリープに入ってコケてしまうが、それでもいくつか改善された部分がある。 その最たるものはネットワーク関連で、アダプタの設定は今までよりも表に出された。

ただ、Modern UI上のアプリがデスクトップとは独立であることや、設定がModern UI上で一部だけできることは混乱を招く。 ちなみに、Modern UIのSkypeはMicrosoft IDでログイン(サインオン)する仕様で端末にMicrosoft IDを紐付けることを前提とする。だが、デスクトップSkypeを入れた場合に関してはそれは独立だ。

Microsoft IDの端末への紐付け、というのは、AndroidがGMailアドレスを要求するのと話は同じだ。 だが、Androidは勝手に電話番号やクレジットカード番号まで送らせようとするので、それと比べてMicrosoftのやり方は、Windows 8現在ではジェントルだと言える。Modern UIを拒否すれば別に登録する必要もないのだ。

これがModern UIだけ(Windows PhoneあるいはWindows ARMのように)ならば、うんざりしていたものと思われるが。

デザイン

非常に特徴的で素敵だ。

hp

hpは製品はもちろん、サポートも丁寧で好きだ。

そのサポートの素晴らしさだが、まずいきなり「初回ブート前にLinuxをブートしてバックアップを取る」に失敗、チャットで結構好まれない質問をしたのだが、丁寧に答えていただいた。

…CDブートの可否については調べて追ってメールで伝えるとのことだったが、メールがないのはご愛嬌。自己解決したしね。

ただ、製品に関してはフィルムをはがしたら、液晶に傷?があったのが残念。 白く、汚れではなさそうなこすっても変わらないものだった。

これについて申し出なかったのは、フィルムはがしと保護フィルムはりを同時にやったために元々ついていたことを確認できなかったためだ。

その時は開封動画をとめてしまっていたというのもある。

総括

5倍近い値段のLet’s Note RZ4に対して、資金的余裕がなく一時的な方策として導入したのだが、実際は価格差がなくても悩むほどの逸品だった。

使い勝手もよく、hpらしい心配りで誠実な製品だ。 モバイルとしてはベストに近いものだと思う。

これが適しているのは、スマホのような受け身な使い方ではなく、キーボードを欲したりPCでなければやりづらい作業を外出先でスキマ時間を活用してPC作業を行いたい人だ。

ハッカーや趣味プログラマ、あるいは忙しい人、外出や出張が多い人、小説を書くなどの生産活動をPCで行っている人などに適しているのではないか。

時間の有効活用に、あるいは機会の活用に適しているように思う。

ケータイのメール、eメール、VPS

ケータイのメールに関する設計がおおよそ固まった。結構複雑な構成なので試行錯誤となったが、いい感じになった。なお、今回は一般ユーザーが真似するのは難しい話になるが、一般ユーザーでも応用可能な方法を最後に紹介する。

やり方

まず、ケータイはWILLCOMのフィーチャーフォン(A)とスマートフォン(B)の2台だ。主にAを使用しており、現在のところBの用途は定まっていない。これは、Bのほうが多様に使うため、バッテリー的な理由だ。

「ケータイアドレス」はA、B共にある。Aはもちろん、Bも届くと直ちに自動で受信される。着メロや振り分けにも対応する。

基本的にケータイのメールをPCで扱いたい。打つのもバックアップもそのほうがずっと楽だ。そのような理由でまずメールの転送を考えるのだが、Aは転送ができるが、WILLCOMのスマートフォンであるBは転送できない。Yahoo Mobile Mailに属するサービスなので、恐らくソフトバンクでもできない。これは困った。

まずVPSのaliasを使ってケータイのバックアップ用のアドレスを作る。単純に共有するには、Aから転送されるそのaliasでPCとBに送るようにすればいい。だがこの場合、Bに送られたメールは孤立する。Bは転送できないため、この問題をこのアプローチで解消できない。

そこで、メール機能の設定でReply-Toヘッダを入れるようにし、返信時に他のアドレスに届くようにする。その受信アドレスはAliasとし、PCとスマホに転送する。

ここまでを実現するには次のことをしなくてはいけない

  • スマホのアドレスを教える時は転送用のアドレスも一緒に教え、送る時はそちらのアドレスに送るように頼む
  • PCからのメールを受信できるようにしてもらう
  • なりすまし防止機能をoffにする。でないとPCからケータイのアドレスで送った時にはじかれる(ソフトバンク、WILLCOMでは必須の設定)

オープンに使うには相手に頼まなくてはいけないことが多く、ややハードルが高い。クローズドなアドレス向きだ。

だが、これではAに送られたメールはAliasによってBとPCに行く。だが、Bで返信してしまうとAにはいかない。もしこれでAに行くようにしてしまうとループする。AのメールをBで扱うことができない。BのメールをAで扱いたいことはさすがにないと思うが、Aの絶望的な入力効率を考えると、バッテリーを気にしなくていい状況ではBで打ちたいところだ。

そこで、Android端末であるBにK-9 Mailを入れた。これはIMAPマルチアカウント対応のMUAである。これがなかなかすぐれもので、アカウント設定に加えて送信メールアカウントを設定できる。Aliasを使っている場合、ひとつのIMAPメールボックスに配送されるが、アドレスはひとつでないという状況になるわけだが、IMAPメールボックスのみを設定し、その上でそのメールボックスに追加のメールアドレスを設定するだけで対応できるのだ。

送信アドレスごとの署名、SSL/STARTTLSの設定、ポート設定など結構細やかにできる。複数のIMAPアカウントにも対応し、扱いやすい。K-9 Mailのアドレス帳はスマホのものをそのまま使用する。

だが当然ながらこのメールボックスPCで扱っている時もあるし、同期してほしくない時がある。なぜか「同期しない」設定にしているとリアルタイムに同期されてしまう。これは結構困る。同期設定はアカウントごとに可能だ。

方法としては、同期して欲しい時はグローバル設定で同期設定を「常に」、してほしくない時は「しない」に切り替えることでそれをコントロールできる。これでかなりいい感じになる。

そしてIMAPアカウントとしてAから転送されるアカウントを設定し、送信アカウントとしてAのメールアドレスを設定すれば完了だ。標準でストアする送信済みメールは自動で消されてしまうので、フォルダの設定でIMAPフォルダを指定しておく(普通はsentだろう)。

BからAのメールを扱う時はK-9 Mailを起動する。この方法の欠点は、K-9 Mailができる通知は通知だけなので、誰からメールがきたかによって通知方法を変えることができない。ランプ色や着信音などだ。もちろん、Bに直接送られたメールについては問題ない。

VPSを用いない応用

柔軟かつ簡単に設定でき、管理もできるということでVPSのアドレスを使っているが、それが嫌なら方法はある。

転送ができるアドレスと、IMAPアクセスができるアドレスを用意する。転送ができるアドレスは複数アドレスへの転送ができなくてはいけない。転送用アドレスは1つでいい。BとPCに転送されるようにすれば、Aのほうは転送設定ができるので、転送設定でその転送アドレスを指定すれば両方に、PCだけを設定すればAとPCに届くようになる。Bは転送アドレスをそのまま使う。

あとはIMAPアクセスすれば良い。Yahooは猛烈にレスポンスが悪いのでオススメしない。IMAPメールボックスはかなり遅いところが多い。VPSのものとは雲泥の差だ。

早いのはGMailだが、GMailはあまり好きでない。GMailを使えばK-9 MailでなくGMailの純正クライアントを使うこともできる。