LGはキライなんだけどこれは…

LGから出ている新しいラップトップ、Gram。 あまり話題になっていないけれど、私はかなり注目していた。

ポイントは15.6インチだ。 13.3インチ、14.0インチに関してはZenBookやThinkPadといったライバルと比べこれといったアドバンテージを感じない。 性能が高いわけでも、値段が安いわけでもない。 いや、正確に言えば13.3インチに関しては結構軽いモデルもあるのだが、低性能グレードに限られる。1 コンピュータとしてのLGの知名度のなさから、注目すべき要素に乏しくスルーされがちな印象だ。

だが、15.6インチはちょっと異次元である。 なんといっても15.6インチでも13.3インチとあまり重量が変わらない。

13.3インチの性能の高いグレードだと1kgをかろうじて切る程度だが、15.6インチはわなんと1.1kgを切る(!)のだ。 これは、14インチとしては驚異的に軽量なThinkPad X1 Carbonよりも軽く、一般的に15.6インチが2kgはあることを考えれば完全に新ジャンルと化している。

そして試してわかったことは

  • 全方位ほぼ隙がない
  • もし私がラップトップを購入しようとしていたなら即決だった
  • サイズによって全然違う

ということだ。

なお、一応強調しておくが、この記事はPR記事ではないし、私はそもそもLGがそんなに好きではない。 というか、ディスプレイの品質がよくなかったこと(廉価モデルであるためかもしれないが)、故障に対する対応がひどかったことから、「LGのディスプレイは二度と買わない」と心に決めているくらいだ。

だが残念なことに(本当にディスプレイではがっかりし、今でもとても怒っているので、製品がよかったりするとジレンマを発するという意味だ)私が今まで使ったスマートフォンの中で最も良かったのは、LGのスマートフォンだったりもする。

私としてはLG製品はもう嫌だ、というくらいなのだが、さすがに15.6インチで1.1kgと言われれば黙ってはおれぬ。 これは試すしかないと実際に触ってみた。

全モデル共通の話

軽量

まず、LG Gramはその名を関するだけあって軽い。

13.3インチ、14インチともに1kgを切り、15.6インチに関しては1.1kgを切る。

いずれもバッテリーが小さく、軽量なモデルも用意されているが、パーツグレードも低く設定されているようだ。 軽量なモデルは13.3インチで840g、15.6インチでは1kgを切っているようだ。だいたい100gちょっと軽い感じだろうか。 13.3インチは最軽量ではないが、14インチ及び15.6インチは文句なしの最軽量だ。

バッテリーマイレージ

また、軽量モデルとしては非常に優秀なマイレージである。 13.3インチの軽量モデルも10時間ということなので、UH75に比べれば長い。

そして、標準モデルのほうでは13.3インチが27時間、15.6インチモデルは23時間と「はぁぁぁ!?」と言いたくなるようなロングマイレージを実現している。

そんなにロングマイレージどこで使うんだ…と思うかもしれないが、実は結構な意味がある。

第一に、実際にはそんな時間もたないので、長時間外で作業したりする場合は足りる足りないの境目になるケースがある。 これは、自由電気を持ち歩くかどうかの差になり、重量と大きさに響く。

第二に、バッテリーは徐々に持たなくなっていくということだ。 バッテリーに余裕があればバッテリーを気にせず使うことができる期間が伸びる。ラップトップはバッテリーが寿命を決める可能性はそれなりに高いのでかなり意味が生まれてくる。

第三に、バッテリーを消耗する状況が存在するということだ。 例えばプレゼンテーションやデモンストレーションなどで輝度を上げて動画を回し続ける、という状況などは驚くほどバッテリーを激しく消耗する。 デモンストレーションの準備に時間を費やし、そのままイベントでデモンストレーションを行い、ここで指摘を受けた点を直す…などとすると結構バッテリーを使う。 こういうことをやると結構苦しくなる。私のThinkPadはバッテリーマイレージとしては15時間ほどだが、これはかなりギリギリだ。 しかも私は輝度を下げて、キーボードイルミネーションもつけず、Wi-Fiも切って作業するから、気にしないで使うと多分足りなくなる。 Gramほどのバッテリーマイレージならば余裕をもって対応できるだろう。

さらにUSB PDを使った急速充電もサポートしている。 私は放浪しながら作業する…ということをした経験もあるが、充電タイミングが少ないためどうしてもバッテリーが不足しがちになる。 そんな人はまずいないと思うが、それほどまでにタフな状況にも対応してくれるだろう。

ちょっと注目したいのは、軽量モデルのほうはMobileMarkで測定しているのに対し、標準モデルのほうはJEITA2.0測定であることだ。 ただ、この両者は結果にあまり違いはなさそうだ(60-70%程度だそうだ)。

メモリがモジュール式

ThinkPad X1 Carbon, XPS13, Spectre13といった軽量コンパクトのラップトップはメモリはオンボード式になっているのが常識になっている。

ところがgramは超軽量モデルなのにメモリはモジュール式。普通に組み替えられる。びっくり。

コンパクト

スリムベゼルは今どきの高級機の証だが、ThinkPad X1 Carbonよりも薄い。

つまり圧倒的にフットプリントは小さい。13.3インチなんて小さすぎて困惑する。

なお、Hauweiみたいに無茶なことはやっていないので、ちゃんとウェブカメラは上側についている。

タフ

MTL-STD 810G クリアである。

これ、すごいことだ。 ラップトップって割と壊れるもの、というか壊してしまうものだと思っているので、このタフさは嬉しい。 こういうタフモデルって結構な付加価値になっていることが多いのだ。

どの試験項目もなかなか見ものだが、衝撃試験は数少ない意味のある方法だといっていい。 通常、衝撃試験はまっすぐ落とす。これは堅牢性を謳っているThinkPadやLet’s Noteでもそうだ。

MIL-STDの試験では面、縁、角で26回テストする。 ラップトップを飛ばしてしまうときってひねり回転しながら角から落ちることが多いので、普通のラップトップがやっている試験はあまり意味がない。

なお、MIL-STDには残念ながら天面加圧試験がない。 一番壊れることの多いポイントなので、ちょっと気になりはする。

実用的な端子

Spectre13なんて「USB Type-Cのみ」なんて時代を先取りしすぎた端子だったりしたのだが2、Type-Aが2端子(15.6インチは3端子)、Type-Cが1端子、microSDスロット、HDMI、ヘッドセット。

Type-Cを充電に使うため、Type-Cがもう1端子ほしかった感はある。

USB Type-Cは珍しく明記されているDP Alternativeである。

RJ-45のアダプタが付属する点も良い。ただし、付属するのは100BASE-TXだ。 これは悪い点ばかりではない。なぜならばLinuxではUSB 3.0 1000BASE-Tアダプタで安定して動作するものがないからだ。

Wi-Fiはa/b/g/n/acとこちらも良好。BTは4.1と若干控えめ。

カメラはHDである。

音はテストできなかったが、一応ステレオスピーカー。 DTS Headphone X搭載だ。これは、私が今使っている ASUS Zenfone 4 Selfie Proにも搭載されているのだが、非常に良好な結果を得られている。

唯一の欠点であるディスプレイ

sRGBカバー率96%。

ThinkPad X1 Carbonが97%、X1 CarbonとXPS13のHDRモデルは100%である。 安物だと70%とかひどいのもあるので、一応クリエイター向けとは言えるかもしれないけれど、完全にクリエイター向けではない。 単にちょっとキレイな液晶に過ぎない。

だが、なぜかグレアなのである。これが唯一の欠点といっていい。 見た目には美しいが、実用的なラップトップとしてはかなり大きな欠点だ。

13.3インチ、14インチのおはなし

最大の違いはキーボードである。

13.3インチのキーボードは不快である。 右側が若干詰まっているデザインは許すとしても、いわゆるぺたぺたキーボードだ。

14インチはレイアウトも普通で、フィーリングも悪くない。 許由範囲だと思う。

ここから本番。15インチ

めちゃ軽い

基本的に同じ重量なら大きい方が軽く感じるものだが、15.4インチで1.1kgというのは完全に未体験で、以上なほど軽い。 UH75みたいなふっとばしそうな軽さではないけれど、ThinkPad X1 Carbonをはじめてさわったときの「かるっ!!」という気持ちを思いだす。 X1 Carbonに慣れた今ですらだ。

キーボードは良好

ThinkPadのキーボードは最高であり、ラップトップで比肩するものはないが、 Gram 15インチのキーボードはなかなか良い。

ストロークが深めでしっかりとストローク感があるため、非常に重量のある15インチ、17インチクラスのキーボードと同じような感触、 特別良いわけではないがモバイルラップトップの一般的なキーボードと比べれば大変良い。

右側のキーが詰まっている形状で、「ほ」「へ」「ー」のみ3列詰まっているのだが、 驚いたことにミスタッチはほぼなかった。配置が上手い具合になっているのだろう。

むしろミスタッチはカーソルキーでテンキーを探ってしまったことのほうが多い。 テンキー付きはエンターが探せない機種も多いので、キーボードには良い点がつけられる。

タッチパッドはクリッカブル

これもポイントが高い。

なぜならば、クリッカブルの場合クリックエミュレーションを切ることができる。 クリックエミュレーションを入れていると「カーソルがふっとぶ」現象が起きるが、クリックエミュレーションを切っているとポインターが移動するだけでボタン動作しないためこれを避けられる。

さらに、タッチパッドのオンオフ機能もある。 ただしこちらは一般ユーザーでやると、機能はするがエラーが出る。

Core i7/16GB RAMが選択可能

15.6インチモデルのみCore i7が選べる。 16GBモデルはコストコ限定だが、グレードアップオプションは別にある。

非常にいいボディ

しっかりしていて、どこを持っても歪みはない。

また、蓋はマグネットになっていて、しっかり閉まるようになっている。

デザインもいい

真っ白って最近そこそこ見るような気もするけれど、なかなか良い。 美しいデザインだと思う。

まぁ、ディスプレイ下にでかでかとロゴをいれたりしないことを覚えてくれるとより良いが。 天面はgramロゴで、こちらはなかなか良い。

結局隙がない

ちくしょう、すごくいいじゃねぇか…

本当にすごくよくて、欠点といいったらグレアパネルくらい。

ThinkPad大好きな私でも即決レベル。値段も悪くない。

15.6インチでこれはちょっとずるい、というくらい新ジャンル。 プレゼンテーションやデモンストレーションに使うときは15.6インチっとても良いし、なにかと捗る。

思わぬ伏兵が現れたものだ。


  1. もちろん、本当はバッテリーが小さいから軽いのだが、基本的に4GBメモリのグレードになっているようだ

  2. 現行モデルはUSB-Aもある。

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